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166貧富の差
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次の日の朝、バラン将軍に船長として紹介されたのは、綺麗な女性だった。
「どうした、船長が女で驚いたかい。私はカミーラだ。よろしく。
うちの船乗りは優秀だから安全に島へ届けるよ。」
この宿は、カミーラさんの所で経営しているらしく、彼女や一部の船員も従業員と同じ建屋に住んでいる。
仕事があるからと、挨拶が終わると直ぐに船の方へ行ってしまった。
何というか、カッコいい。素振りが凄く絵になる人だ。
船乗りからは「姉御」と呼ばれていたが、分かる気がする。
そして来るとは思っていたが、クリームのメンバーから
「材料を用意するから、俺達にも寒天を使ったデザートを作ってくれ。」
とお願いされ、男は砂糖と牛乳の買い出しに、女は子供達が何時来ても大丈夫な様に宿で待機。
そして俺達は、オリバー隊長と食料の買い出しへ。
オリバー隊長が張り切って大量に買い物をする。
「無人島で、皆さんの食事は食べれない物とあきらめていたんですよ。」
俺の魚料理のレパートリーは少ない。
一応、断っておいたが、オリバー隊長のテンションは高いままだ。
市場で目に付く魚を次々と買い漁っていった。
満足してくれれば良いが、大丈夫だろうか。
午後に獣人の女の子がタコとイカを運んできてくれた。
男の子が足を怪我してしまい、1人で持ってきてくれたらしい。
「じゃあ、残りは私達があなたの家に取りに行くわ。」
「いえ、そんな申し訳ないです。」
「遠慮は要らないわ。うちの男共はこう見えても力持ちなんだから。」
ジェニファーさんにはクリームの男はどう見えているのだろう。
ジークさんとトムさんなんて筋肉の塊で力持ちにしか見えないと思うが。
せっかくなので、OZも一緒に全員で行く事にした。
彼女が住んでいたのは海沿いに並んだボロボロの家の1つだった。
小さい部屋で男の子が血だらけの足を抱えて横になっているのを見て、直ぐにトムさんが治癒魔法をかけてあげる。
「足を直してくれてありがとうございます。あの、治療費を払いたいけど。」
「気にしないで良いよ。僕達、君が用意してくれた商品を買いに来たんだ。
良ければ、ここで買い取らせてもらえるかな。」
トムさんって、気は優しくて力持ちな男を絵に描いた様な人だな。
俺がお金を支払おうとすると止められ、トムさんが支払ってくれた。
「えっ、こんなにもらっても良いんですか。」
「僕達の為に無理をさせたみたいだからね。
その代り、後5日間は宿に泊まっているから、その間、寒天を毎日作ってくれないかな。
問題無ければ、毎日この時間に買い取りに来るよ。」
トムさん、言葉遣いは優しいけど目が真剣過ぎます。
男の子の名前はエリック、女の子はサーシャ。
2人の親は漁師だったが事故で亡くなり、ここで住んでいるそうだ。
ここの区画の人間は、白い壁の人間に仕事を取られた元船員達や親を失った子供が暮らしている
海で漁を行い何とか暮らしているが体調を崩している人が多い。
色々と話をしていると、外が煩くなってきた。
「何だよ、ここは。いつ見ても町の面汚しだよな。」
10歳位の太った我儘を絵に描いた様な子が4人のガラの悪い男を連れて大きな声で罵りながら歩いていた。
その様子を見ていると我儘な子が
「何だ貴様は、ふざけた目で見てるんじゃねぇよ。」
そう言って俺に殴りかかってきたので、シールドで防ぐと
「魔法を使える位で調子に乗っているんじゃねぇ。」
そう言って呪文を唱え始めたので、皆が動こうとすると、
「子供の喧嘩に、大人が口を出すんじゃねえ。」
我儘な子の連れの男達4人が揃って立ちふさがる。
「どうした、船長が女で驚いたかい。私はカミーラだ。よろしく。
うちの船乗りは優秀だから安全に島へ届けるよ。」
この宿は、カミーラさんの所で経営しているらしく、彼女や一部の船員も従業員と同じ建屋に住んでいる。
仕事があるからと、挨拶が終わると直ぐに船の方へ行ってしまった。
何というか、カッコいい。素振りが凄く絵になる人だ。
船乗りからは「姉御」と呼ばれていたが、分かる気がする。
そして来るとは思っていたが、クリームのメンバーから
「材料を用意するから、俺達にも寒天を使ったデザートを作ってくれ。」
とお願いされ、男は砂糖と牛乳の買い出しに、女は子供達が何時来ても大丈夫な様に宿で待機。
そして俺達は、オリバー隊長と食料の買い出しへ。
オリバー隊長が張り切って大量に買い物をする。
「無人島で、皆さんの食事は食べれない物とあきらめていたんですよ。」
俺の魚料理のレパートリーは少ない。
一応、断っておいたが、オリバー隊長のテンションは高いままだ。
市場で目に付く魚を次々と買い漁っていった。
満足してくれれば良いが、大丈夫だろうか。
午後に獣人の女の子がタコとイカを運んできてくれた。
男の子が足を怪我してしまい、1人で持ってきてくれたらしい。
「じゃあ、残りは私達があなたの家に取りに行くわ。」
「いえ、そんな申し訳ないです。」
「遠慮は要らないわ。うちの男共はこう見えても力持ちなんだから。」
ジェニファーさんにはクリームの男はどう見えているのだろう。
ジークさんとトムさんなんて筋肉の塊で力持ちにしか見えないと思うが。
せっかくなので、OZも一緒に全員で行く事にした。
彼女が住んでいたのは海沿いに並んだボロボロの家の1つだった。
小さい部屋で男の子が血だらけの足を抱えて横になっているのを見て、直ぐにトムさんが治癒魔法をかけてあげる。
「足を直してくれてありがとうございます。あの、治療費を払いたいけど。」
「気にしないで良いよ。僕達、君が用意してくれた商品を買いに来たんだ。
良ければ、ここで買い取らせてもらえるかな。」
トムさんって、気は優しくて力持ちな男を絵に描いた様な人だな。
俺がお金を支払おうとすると止められ、トムさんが支払ってくれた。
「えっ、こんなにもらっても良いんですか。」
「僕達の為に無理をさせたみたいだからね。
その代り、後5日間は宿に泊まっているから、その間、寒天を毎日作ってくれないかな。
問題無ければ、毎日この時間に買い取りに来るよ。」
トムさん、言葉遣いは優しいけど目が真剣過ぎます。
男の子の名前はエリック、女の子はサーシャ。
2人の親は漁師だったが事故で亡くなり、ここで住んでいるそうだ。
ここの区画の人間は、白い壁の人間に仕事を取られた元船員達や親を失った子供が暮らしている
海で漁を行い何とか暮らしているが体調を崩している人が多い。
色々と話をしていると、外が煩くなってきた。
「何だよ、ここは。いつ見ても町の面汚しだよな。」
10歳位の太った我儘を絵に描いた様な子が4人のガラの悪い男を連れて大きな声で罵りながら歩いていた。
その様子を見ていると我儘な子が
「何だ貴様は、ふざけた目で見てるんじゃねぇよ。」
そう言って俺に殴りかかってきたので、シールドで防ぐと
「魔法を使える位で調子に乗っているんじゃねぇ。」
そう言って呪文を唱え始めたので、皆が動こうとすると、
「子供の喧嘩に、大人が口を出すんじゃねえ。」
我儘な子の連れの男達4人が揃って立ちふさがる。
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