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165牛乳寒天

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食事の席は、クリームのメンバーとバラン将軍、オリバー隊長、そしてポトリ教授と同じテーブルだ。

「ポトリ教授、お久しぶりです。」
「皆さんとは、エバの遺跡以来ですね。
 しかし、サリナ様から話を良く話を伺っていたので久しぶりという感じがしませんね。」
「サリナお姉さんに、変な事を言われていなければ良いですが。」
「・・・拓さんの事は誉めていましたよ。」

何だろう、今の間は。サリナ姫の事だから深堀するのは止めておこう。
ポトリ教授の遺跡の話を伺いながら食事を頂いた。
最近、新しい発見が無いと言う事で、今回の新たな遺跡調査には大変期待しているみたいだ。
食事の最後に、遺跡調査の割り振りの説明が有った。
クリームのメンバーは軍の人と一緒に見張りを行うが、オリバー隊長は遺跡調査の時も、基本的にはOZと一緒に行動してくれるらしい。御守みたいなものだろうか。

「一緒に行動するなら、食事も一緒にとりますか。」
「おぉ、宜しいのですか。それは願ったりです。では、明日にでも食材を調達しましょう。」

オリバー隊長が喜んでいる隣で、クリームのメンバーからため息が聞こえる。

「オリバーさんはOZチームに入ってしまうのね。」
「俺もOZチームに入りたいな。」

特にジェニファーさんとトムさんが暗い。
ここで、勝手な事は出来ないのでスルーさせてもらう事にした。
食後、部屋に戻って牛乳寒天の固まり具合を確認

「拓ちゃん、これ寒天か?ずいぶんと柔らかいな。」
「本当だ。寒天と言うよりゼラチンだね。たぶん、溶ける温度が低いんだよ。」
「何だか、拓ちゃんが話すと、料理と言うより化学実験だな。」
「料理は化学だよ。これ俺の持論ね。」

せっかくなので、クリームのメンバーとバラン将軍、オリバー隊長を呼んで試食会を行うと、

「こんな食感は初めてだ。」
「本当に、プルプルしてツルッと喉に流れ込むな。」
「良いわこれ、あの塊がこんなデザートになるなんて、料理って魔法みたいね。」

味、食感に大変満足しているみたいだが、どうやら、少なかったらしい。
この人達って食べすぎだよな。しかし無い物は仕方が無い。部屋を出る時、ジェニファーさんが

「あの男の子は、明日 本当に売りに来てくれるわよね。」

と念押ししてくるが、俺に言われても…
未だ寒天が残っている事を知ったら面倒な事になりそう。
レオが寒天を使って何か作ってみたそうだったので、皆が出て行った所で浩司がババロア作りを試し始めた。

卵黄、牛乳、生クリーム、砂糖に寒天。
卵黄を白っぽくなるまでかき混ぜて砂糖、牛乳を入れて浩司の火魔法で熱する。
とろみが付いた所に寒天を入れて、冷ましたら泡立てた生クリームを混ぜてガラスのカップに移す。
浩司の氷魔法で冷やして固まったら、生クリームと果物でトッピングをして出来上がった。
ついでに、余った卵白は、メレンゲにして寒天を混ぜてマシュマロにしていた。

出来上がるまでの間、俺は更に大量に器を錬成する。
明日、あの子達が売りに来てくれたら色々な果物を使ったゼリーを作って楽しむ事にしよう。
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