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163容赦ないジェニファーさん
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俺達が前日に泊まったのは町から10キロも離れていない海岸だ。
せめて、今日の昼飯まで食べてから移動しようとクリームのメンバーに頼まれ町に入るのが遅くなっただけで全く疲れていない。
オリバー隊長は、そのまま軍に戻り、クリームのメンバーは旅の途中で得た魔獣の討伐部材をギルド会館に売りに行くと言うので、俺達も同行させてもらう事にした。
ギルド会館は他の町と似た様な造りで、皆、依頼で出払っているのかホールには人が殆どいない。
そして、少ないながらもクズも存在するみたいだ。
「姉ちゃん、そんな獣やガキと一緒にいねぇで・・・」
クズがジェニファーさんの肩に手を置こうとした瞬間、クズが水魔法で吹っ飛ぶ。
ジェニファーさんって美人だから、この手の輩に絡まれることが多いのかも知れない。
素晴らしいくらい、無駄の無い魔法攻撃だ。
仲間らしい奴等が剣を持ってこちらにやってくるので、足元にシールドを張って転ばす。
『拓、奴等の腕を切り取れ。剣を持ち出したんじゃ、殺した所で問題無い。』
グリムが危険な事を言っているが、そこはスルーさせてもらい、ダークバインドで押さえつける。
そこへジェニファーさんが思いっきり顔にケリを入れていく。
全員の顔が変形するまで蹴って気が済んだ所で、何も無かったかの様にカウンターで魔獣の部材の買い取り依頼をしていた。
倒れた冒険者に動かれても迷惑なので、そのままダークバインドで固定しておく。
ギルド職員が何か言おうとするが、ジークさんが黙らせてしまう。ジークさんの顔って傷が有って迫力が有るしな。
それに、ギルドカードを見てAランクと分かっているので何も言えないのだろう。
そもそも、こんな男達を放置しているギルドにも問題がある。
ギルドを出る時、ジェニファーさんだけでなく、ジークさんまでも気を失っている男達の顔を力一杯踏みつけ、止めととばかりにロビンさんが微笑みながら火の魔法を放った。
「さぁ、町を周ってみようぜ。市場も有るみたいだから楽しめるぞ。」
何も無かったかの様にジークさんが声を掛けてくる。
「ん、どうした拓。この中で、お前が一番喜ぶと思っていたんだが。」
「いや、さっきの止めの指し方を見てしまうと。」
「え~、どうしてよ。あいつ等、剣まで持ち出したのよ。」
確かに、ジェニファーさんの言う通りなんだよな。
周りの人間は絡んできても助ける気もないなら、あの程度は良いのか。
俺って、考えが甘いのかな。
「いや、拓はそれで良い。しかし、いざという時は躊躇うなよ。」
ガラが思いっきり俺の背中を叩き、よろけた所で首に腕を回され歩き始めた。
「ほら、行くぞ。」
「ガラ、危ない。離せよ。」
俺の言葉なんて聞いてない。しばらく、ガラに引きずり回された。。
皆、笑っていないで助けろ。
市場は活気がある。さすが港町、魚が並んでいる。
「凄い、魚がこんなに並んでいる。向こうに干物まであるよ。」
テンションが上がりまくる。海藻も色々あるんだな。
市場の外れで人間の男の子と獣人の女の子が何かを売っているが、周りから煙たがられているみたいだ。
覗いてみると、タコを売っていた。タコが2杯で鉄貨1枚、日本円にして100円
「浩司、浩司、タコが売られているぞ。すげー、鮮度が良い。」
「買おうぜ。今夜は刺身だな。」
他の皆が引いている。
「お前等、それを食べるのか。」
レオまで敬遠している。この世界ではタコを食べるのは珍しいのか。
「これを全て買っても良いかな。ダメなら、問題ない分だけ売って。」
俺が買うと聞いて、売っている本人が驚いている。
話を聞くと、魚が取れず、仕方なくタコを売っていたらしい。
だったらと、気にせず全部買わせてもらった。
全部で30杯。海まで来ないと買えないのなら、もっと欲しい。
銅貨2枚払い、おつりは要らない代わりに明日も捕れたら1杯あたり鉄貨1枚で買うので宿まで持ってきてもらうことにした。
せめて、今日の昼飯まで食べてから移動しようとクリームのメンバーに頼まれ町に入るのが遅くなっただけで全く疲れていない。
オリバー隊長は、そのまま軍に戻り、クリームのメンバーは旅の途中で得た魔獣の討伐部材をギルド会館に売りに行くと言うので、俺達も同行させてもらう事にした。
ギルド会館は他の町と似た様な造りで、皆、依頼で出払っているのかホールには人が殆どいない。
そして、少ないながらもクズも存在するみたいだ。
「姉ちゃん、そんな獣やガキと一緒にいねぇで・・・」
クズがジェニファーさんの肩に手を置こうとした瞬間、クズが水魔法で吹っ飛ぶ。
ジェニファーさんって美人だから、この手の輩に絡まれることが多いのかも知れない。
素晴らしいくらい、無駄の無い魔法攻撃だ。
仲間らしい奴等が剣を持ってこちらにやってくるので、足元にシールドを張って転ばす。
『拓、奴等の腕を切り取れ。剣を持ち出したんじゃ、殺した所で問題無い。』
グリムが危険な事を言っているが、そこはスルーさせてもらい、ダークバインドで押さえつける。
そこへジェニファーさんが思いっきり顔にケリを入れていく。
全員の顔が変形するまで蹴って気が済んだ所で、何も無かったかの様にカウンターで魔獣の部材の買い取り依頼をしていた。
倒れた冒険者に動かれても迷惑なので、そのままダークバインドで固定しておく。
ギルド職員が何か言おうとするが、ジークさんが黙らせてしまう。ジークさんの顔って傷が有って迫力が有るしな。
それに、ギルドカードを見てAランクと分かっているので何も言えないのだろう。
そもそも、こんな男達を放置しているギルドにも問題がある。
ギルドを出る時、ジェニファーさんだけでなく、ジークさんまでも気を失っている男達の顔を力一杯踏みつけ、止めととばかりにロビンさんが微笑みながら火の魔法を放った。
「さぁ、町を周ってみようぜ。市場も有るみたいだから楽しめるぞ。」
何も無かったかの様にジークさんが声を掛けてくる。
「ん、どうした拓。この中で、お前が一番喜ぶと思っていたんだが。」
「いや、さっきの止めの指し方を見てしまうと。」
「え~、どうしてよ。あいつ等、剣まで持ち出したのよ。」
確かに、ジェニファーさんの言う通りなんだよな。
周りの人間は絡んできても助ける気もないなら、あの程度は良いのか。
俺って、考えが甘いのかな。
「いや、拓はそれで良い。しかし、いざという時は躊躇うなよ。」
ガラが思いっきり俺の背中を叩き、よろけた所で首に腕を回され歩き始めた。
「ほら、行くぞ。」
「ガラ、危ない。離せよ。」
俺の言葉なんて聞いてない。しばらく、ガラに引きずり回された。。
皆、笑っていないで助けろ。
市場は活気がある。さすが港町、魚が並んでいる。
「凄い、魚がこんなに並んでいる。向こうに干物まであるよ。」
テンションが上がりまくる。海藻も色々あるんだな。
市場の外れで人間の男の子と獣人の女の子が何かを売っているが、周りから煙たがられているみたいだ。
覗いてみると、タコを売っていた。タコが2杯で鉄貨1枚、日本円にして100円
「浩司、浩司、タコが売られているぞ。すげー、鮮度が良い。」
「買おうぜ。今夜は刺身だな。」
他の皆が引いている。
「お前等、それを食べるのか。」
レオまで敬遠している。この世界ではタコを食べるのは珍しいのか。
「これを全て買っても良いかな。ダメなら、問題ない分だけ売って。」
俺が買うと聞いて、売っている本人が驚いている。
話を聞くと、魚が取れず、仕方なくタコを売っていたらしい。
だったらと、気にせず全部買わせてもらった。
全部で30杯。海まで来ないと買えないのなら、もっと欲しい。
銅貨2枚払い、おつりは要らない代わりに明日も捕れたら1杯あたり鉄貨1枚で買うので宿まで持ってきてもらうことにした。
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