異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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137やる気満々

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ブルネリ公爵領でのイルミネーションが行われる。
ニックさんが馬車を3台用意してくれOZ、アーク全員で伺う。カイとレムも一緒だ。

今回から、イルミネーションは年越し1ヶ月前から行うらしい。
人気が有りすぎ、見れない人もいたため、3ヶ月間の公開。
その間、町の宿は満室。
開催10日前にも関わらず、町への入口は長蛇の列。
町の中での出店は許可制となっていて、許可が下りない業者は町の外に店を出していた。
ここまで人気が出れば他の町でも真似ると思ったが、そんな所は未だないらしい。

「何だか、凄い人だね。町に入るだけで何時間も待たされそう。」
「問題ありません、我々は特別門を使用する許可が出ていますので。
 イルミネーションを用意して頂いたOZの皆さんを並ばせる様な事はしませんよ。」

特別門とは貴族が使う門だ。並んでいる人には悪いが、サクッと町に入らせてもらった。

「オズの皆さん、アークの皆さん、お久しぶりです。」

屋敷に着くとブルネリ公爵とセバスチャンが迎えてくれた。
エチゴさん、アル、カイやレムの紹介をした所で
早速、追加で作った光の魔道具を取り出す。
浩司の計算では、これで公開する庭を全て飾り付けることが出来るはずだ。

「今回は、我々だけで準備を行い皆を招きする予定だったが
 OZには、いつも先を行かれてしまうな。」

カイとレムはエチゴとアルに教えてもらいながら部屋で勉強してもらう。
残りのメンバーは、浩司の指示の下、庭に設置を行う。
今回は14人。更に、手が空いたブルネリ邸の方々も手伝ってくれて3日で全ての設置が終わった。
ルドルフ料理長なんて一日中手伝ってくれていたが、仕事は大丈夫だったのだろうか?
公開3日前から内輪だけで楽しむことになっている。
イルミネーション公開6日前の夜にサリナ姫とバラン将軍が到着。

「皆さん、お久しぶりです。」

サリナ姫、いつもの様に元気一杯だ。
初めて会うエチゴさんやアル、カイ、レムを紹介する。

「賑やかで良いわね。今回は私達も準備を手伝う為に早く来ました。皆で頑張りましょう。」

「「・・・」」

やる気満々だ。バラン将軍からも、やる気をバシバシと感じます。
セバスチャンやメイドさん達が全く動じていないのはさすがだが、OZやアークのメンバーは一斉にブルネリ公爵を見てしまった。
サリナ姫も、何となく微妙な空気に気付いたみたいだが、予定外のハプニングはブルネリ公爵に任せよう。

「・・・もしかして、準備は終わっているとか。」
「いや、そうですね。皆さんを驚かせようと思いまして。」

えっ、何故、ブルネリ公爵が俺の方を見るんだ。
サリナ姫も、バラン将軍も俺を見るのは止めて欲しい。

「えっ、流石にメインに何かあると問題になりますから。
 屋台も飾る予定ですので、明日から手伝ってもらえますか。」

もちろん、そんな予定は無い。

「そう言えば、敷地内に屋台を5台用意するのよね。
 分かったわ。それは私達に任して。ね、バラン将軍。」
「もちろんです。我々に任せて頂きましょう。」

5台ってなんだ。何時の間に増やす事にしたんだ。
ブルネリ公爵、申し訳なさそうな顔をしても今更です。

「そろそろ、食事の時間ですね。
 お疲れの所申し訳ありませんが、食後カイとレムと少し話をしてもらっても良いでしょうか。
 姫様や将軍と会えると楽しみにしていたもので。」
「喜んで。では、支度をしてきますので一度失礼させて頂きます。」

ニックさん、ナイスアシスト。実際、2人が楽しみにしていたのは本当だ。
2人が居なくなった所で、ニックさんに時間稼ぎ用のゲームを渡し、屋台の確認を行う。
浩司と相談して、イルミネーションに必要な材料をセバスチャンに伝えておく。
食後は、夕食に呼ばれたピース医師やトリス錬成術師を巻き込んでの飾り作り。
準備が終わったのは明け方だった。
朝から元気なサリナ姫と朝食を食べ終わると、サリナ姫一行は全員同じ作業着に着替えていた。
今回の為に、わざわざ同じ服を揃えたらしい。

「私達だけでやるから、手は出さないでね。カイとレムは一緒にやるわよ。」

カイとレムは、すっかりサリナ姫と打ち解けたと言うか、子分という感じになっている。
装飾品を見て検討を始めると俺達は部屋から追い出された。
イルミネーション点灯の時まで作品は秘密だそうだ。
部屋のドアには「関係者以外立ち入り禁止」の札まで掛けられている。
札は昨夜、わざわざ用意したらしい。
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