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112古代地図
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ラグテルの町に戻ると、ニックさんが俺達の家の隣にアークのメンバーの家を建てていた。
わざわざ、俺達の隣の土地を買収したらしい。
1年ほどは借家住まいになるが、カイとレムの話を聞いて直ぐに部屋を準備してくれた。
ニックさんと、気使いの出来るハンスさんとダニエルさんが一緒なら、2人もガサツに育たずにすむだろう。
2人の両親の遺体はニックさんが手配をし、郊外の墓地に埋葬した。
カイは涙を流さずに、泣いているレムをずっと抱きしめていた。
その後、カイは冒険者として登録し、アークのメンバーに鍛えられながら一緒にギルドの依頼を受けている。
Bランクに戻ったアークのメンバーが獣人のカイと一緒にパーティを組んでいる事もあり、ギルド内の獣人に対する空気も変わってきている。
この空気が変わって来たのには、ゴルゴが獣人のパーティの支援を続けているのも大きい。
ゴルゴのパーティは、この町で上位の実力だったらしく、それなりに影響力は有ったみたいだ。
しかし、相変わらずのツンデレ状態には笑ってしまう。
俺は空いた時間で、エバの遺跡での発掘品を調べている。
遺跡時代の大陸の地図。
『2000年以上昔の地図とは凄い物じゃな。』
「考古学者が見たら、涙を流して喜ぶんじゃないかな。
現在の地図と見比べると、地形がかなり変わっているしね。
こうして見ても、南の海岸線なんて全く違う」
ただ、残念ながら書かれている文字を読む事が出来ない。
現在とは異なる、古代文字という文字で書かれていた。
『拓、今指している場所より上の方の書いてある言葉を見るんじゃ。』
グリムの言っている場所に書いてあった町の名を見ると
『そこにはガイヤと書かれておる。』
「ガイア・・・これって、天地見聞録に書いてあるガイアの事か?
それより、グリムって古代の文字を読めるのか。」
『その単語くらいは分かるぞ。我々の時代にも遺跡の研究していた者がおったからな。
発見された古代の文字の一部は解読されていた。
ただし、数字の表示方法と少しの単語しか分かっていなかったがな。
そのガイアが天地見聞録と関係有るかは分からないが、その可能性はある。』
現在の地図と比べると、ガイアは南に広がる大森林の奥地に在った。
皆にも見てもらうと、レオが何かに気付いた。
「ガラ、この地図にある凸マークなんだが、勇者の遺跡の場所じゃないか」
「全ては分からないが、確かに俺が知っている遺跡の場所にはすべて凸マークが付いているな。」
そして、南の大森林の奥地にあった町の名ガイアを教えると皆、天地見聞録と結び付けて考えていた。
「そういえば、エチゴさんが見た遺跡って大森林の奥地にだったよな」
浩司の言葉に、皆が興奮し始めた。
そして次の日、俺達は遺跡の話を伺うためエチゴさんを訪ねた。
「私が最後に行った遺跡の場所を知りたいと。」
「はい、出来れば場所とそこまでの行った時の話しを教えて頂けないでしょうか。」
「分かりました。地図は持っていますか?」
テーブルに用意しておいた地図を広げる。
「ほう、色々と書き込まれていますね。」
この世界の地図はかなり簡略化されている為、自分達で確認した情報を地図に反映させて独自の物を作成している。
エチゴさんが指示した場所はマクニス王国の南に広がる大森林の奥地だった。
しかし、地図に載っていたガイアの場所よりかなり手前に在った。
わざわざ、俺達の隣の土地を買収したらしい。
1年ほどは借家住まいになるが、カイとレムの話を聞いて直ぐに部屋を準備してくれた。
ニックさんと、気使いの出来るハンスさんとダニエルさんが一緒なら、2人もガサツに育たずにすむだろう。
2人の両親の遺体はニックさんが手配をし、郊外の墓地に埋葬した。
カイは涙を流さずに、泣いているレムをずっと抱きしめていた。
その後、カイは冒険者として登録し、アークのメンバーに鍛えられながら一緒にギルドの依頼を受けている。
Bランクに戻ったアークのメンバーが獣人のカイと一緒にパーティを組んでいる事もあり、ギルド内の獣人に対する空気も変わってきている。
この空気が変わって来たのには、ゴルゴが獣人のパーティの支援を続けているのも大きい。
ゴルゴのパーティは、この町で上位の実力だったらしく、それなりに影響力は有ったみたいだ。
しかし、相変わらずのツンデレ状態には笑ってしまう。
俺は空いた時間で、エバの遺跡での発掘品を調べている。
遺跡時代の大陸の地図。
『2000年以上昔の地図とは凄い物じゃな。』
「考古学者が見たら、涙を流して喜ぶんじゃないかな。
現在の地図と見比べると、地形がかなり変わっているしね。
こうして見ても、南の海岸線なんて全く違う」
ただ、残念ながら書かれている文字を読む事が出来ない。
現在とは異なる、古代文字という文字で書かれていた。
『拓、今指している場所より上の方の書いてある言葉を見るんじゃ。』
グリムの言っている場所に書いてあった町の名を見ると
『そこにはガイヤと書かれておる。』
「ガイア・・・これって、天地見聞録に書いてあるガイアの事か?
それより、グリムって古代の文字を読めるのか。」
『その単語くらいは分かるぞ。我々の時代にも遺跡の研究していた者がおったからな。
発見された古代の文字の一部は解読されていた。
ただし、数字の表示方法と少しの単語しか分かっていなかったがな。
そのガイアが天地見聞録と関係有るかは分からないが、その可能性はある。』
現在の地図と比べると、ガイアは南に広がる大森林の奥地に在った。
皆にも見てもらうと、レオが何かに気付いた。
「ガラ、この地図にある凸マークなんだが、勇者の遺跡の場所じゃないか」
「全ては分からないが、確かに俺が知っている遺跡の場所にはすべて凸マークが付いているな。」
そして、南の大森林の奥地にあった町の名ガイアを教えると皆、天地見聞録と結び付けて考えていた。
「そういえば、エチゴさんが見た遺跡って大森林の奥地にだったよな」
浩司の言葉に、皆が興奮し始めた。
そして次の日、俺達は遺跡の話を伺うためエチゴさんを訪ねた。
「私が最後に行った遺跡の場所を知りたいと。」
「はい、出来れば場所とそこまでの行った時の話しを教えて頂けないでしょうか。」
「分かりました。地図は持っていますか?」
テーブルに用意しておいた地図を広げる。
「ほう、色々と書き込まれていますね。」
この世界の地図はかなり簡略化されている為、自分達で確認した情報を地図に反映させて独自の物を作成している。
エチゴさんが指示した場所はマクニス王国の南に広がる大森林の奥地だった。
しかし、地図に載っていたガイアの場所よりかなり手前に在った。
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