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110ブルネリ公爵兵
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状況を説明するために、カイを連れて一度テントに戻ってきた。
話が終わると俺の事をガラが抱きしめてくれた。
「拓、無茶をしすぎるな。1人で背負い込むなよ。俺達もいるからな。」
「ありがとう、大丈夫。吹雪が止むまでだよ。」
俺と浩司は捕まっていた獣人を放置するわけにもいかず、洞穴に戻る。
カイはレムと一緒に居た方が良いだろうと置いてきて、俺と浩司は吹雪が納まるまで洞窟に待機することにした。
レオの感覚では、あと2、3日もあれば吹雪も止むらしい。
獣人の女性が料理を作ってくれたが、不味い。
たぶん、これが彼女達の一般的な料理なんだろう。
時間も有るので、女性陣を相手に簡単な料理を教えることにした。
他に子供と遊び、夜は錬成術で魔道具を作っている。
『拓、少し休んだらどうじゃ。』
グリムも浩司も心配してくれているのが分かるが、休んだら倒れて動けなくなってしまいそうだった。
今、皆の前で倒れる訳にはいかない。とにかく体を動かし続ける。
吹雪が収まり、移動しようと外に出ると街道に人の気配がある。
隠れて見に行くと、そこにはブルネリ公爵の兵士が居たので彼等の前に出ていくことにした。
「すみません、皆さんはブルネリ公爵の方々ですよね。どうしてこんな所に?」
「拓殿?我々は、盗賊が居るとの連絡を受けてやってきました。
拓殿は、どうしてこんな所に居るのですか。他の方々も一緒ですか。」
「今、ここに居るのは俺と浩司だけです。盗賊に襲われた人達と吹雪が止むまで留まっていました。」
逃げた獣人が無事にブルネリ公爵領に辿り着き報告をしていた。
しかし吹雪が酷く、足止めを喰らい止むのを待って駆け付けてきたらしい。
皆が待っている洞窟まで案内する間に、状況を説明する。
「すると盗賊を吹雪の中、裸で放り出したと。」
「そうです。やはり問題になりますか?」
「いえ、盗賊を殺害しても問題ありません。
ただ、幽体の魔獣に憑かれると問題ですので遺体を処分する必要があります。」
頭に血が登り過ぎて、後の事を何も考えていなかった。
「大丈夫ですよ。放り出した場所を教えて頂ければ、後はこちらで対処ます。
捕まっていた獣人の方々も我々に任して下さい。」
エアウォークで移動していたので気にならなかったが、雪が積もって歩くのが大変だ。
足跡も付いていない場所を歩くなんて不自然だが、兵士は何も言わずに付いてきてくれる。
獣人の方々は兵士に従ってブルネリ公爵領へ移動する事になった。
「浩司様、拓様、救って頂き、本当にありがとうございました。」
「皆さんだけでも無事で良かったです。盗賊が溜めこんでいた宝は、新しい生活の支度金に使って下さい。」
盗賊の持ち物は退治した者の財産となるらしいが、魔石だけ受け取り、残りは被害者に譲る事にした。
浩司の言葉に、皆が頭を下げる。
俺は子供達の胸にガラスのブローチを付けてあげる。
「これから皆が幸せに暮らせる様に願いを込めたブローチ。
四つ葉のクローバーといって、幸せのシンボルなんだ。魔力を込めてみて。」
子供達の胸で、ブローチが緑色に輝く。
「これから君達の進む道を照らしてくれますように。」
そう言って、子供達を1人づつ抱きしめる。
「皆さん、本当に気を付けて。大変でしょうけど、ブルネリ公爵領ならきっと大丈夫です。」
皆が見えなくなるまで手を振り続けた。
「拓殿、大丈夫ですよ。ブルネリ公爵は彼等を受け入れる体制を作っています。
では、盗賊を放り出した場所を教えてもらえますか。」
兵士が広げた地図におおよその場所を示す。しかし
「拓殿、大丈夫ですか。顔が真っ青ですよ。救護班、早く拓殿を見てくれ。」
無事に皆が救出されて、安心したとたんにこれだ。
話が終わると俺の事をガラが抱きしめてくれた。
「拓、無茶をしすぎるな。1人で背負い込むなよ。俺達もいるからな。」
「ありがとう、大丈夫。吹雪が止むまでだよ。」
俺と浩司は捕まっていた獣人を放置するわけにもいかず、洞穴に戻る。
カイはレムと一緒に居た方が良いだろうと置いてきて、俺と浩司は吹雪が納まるまで洞窟に待機することにした。
レオの感覚では、あと2、3日もあれば吹雪も止むらしい。
獣人の女性が料理を作ってくれたが、不味い。
たぶん、これが彼女達の一般的な料理なんだろう。
時間も有るので、女性陣を相手に簡単な料理を教えることにした。
他に子供と遊び、夜は錬成術で魔道具を作っている。
『拓、少し休んだらどうじゃ。』
グリムも浩司も心配してくれているのが分かるが、休んだら倒れて動けなくなってしまいそうだった。
今、皆の前で倒れる訳にはいかない。とにかく体を動かし続ける。
吹雪が収まり、移動しようと外に出ると街道に人の気配がある。
隠れて見に行くと、そこにはブルネリ公爵の兵士が居たので彼等の前に出ていくことにした。
「すみません、皆さんはブルネリ公爵の方々ですよね。どうしてこんな所に?」
「拓殿?我々は、盗賊が居るとの連絡を受けてやってきました。
拓殿は、どうしてこんな所に居るのですか。他の方々も一緒ですか。」
「今、ここに居るのは俺と浩司だけです。盗賊に襲われた人達と吹雪が止むまで留まっていました。」
逃げた獣人が無事にブルネリ公爵領に辿り着き報告をしていた。
しかし吹雪が酷く、足止めを喰らい止むのを待って駆け付けてきたらしい。
皆が待っている洞窟まで案内する間に、状況を説明する。
「すると盗賊を吹雪の中、裸で放り出したと。」
「そうです。やはり問題になりますか?」
「いえ、盗賊を殺害しても問題ありません。
ただ、幽体の魔獣に憑かれると問題ですので遺体を処分する必要があります。」
頭に血が登り過ぎて、後の事を何も考えていなかった。
「大丈夫ですよ。放り出した場所を教えて頂ければ、後はこちらで対処ます。
捕まっていた獣人の方々も我々に任して下さい。」
エアウォークで移動していたので気にならなかったが、雪が積もって歩くのが大変だ。
足跡も付いていない場所を歩くなんて不自然だが、兵士は何も言わずに付いてきてくれる。
獣人の方々は兵士に従ってブルネリ公爵領へ移動する事になった。
「浩司様、拓様、救って頂き、本当にありがとうございました。」
「皆さんだけでも無事で良かったです。盗賊が溜めこんでいた宝は、新しい生活の支度金に使って下さい。」
盗賊の持ち物は退治した者の財産となるらしいが、魔石だけ受け取り、残りは被害者に譲る事にした。
浩司の言葉に、皆が頭を下げる。
俺は子供達の胸にガラスのブローチを付けてあげる。
「これから皆が幸せに暮らせる様に願いを込めたブローチ。
四つ葉のクローバーといって、幸せのシンボルなんだ。魔力を込めてみて。」
子供達の胸で、ブローチが緑色に輝く。
「これから君達の進む道を照らしてくれますように。」
そう言って、子供達を1人づつ抱きしめる。
「皆さん、本当に気を付けて。大変でしょうけど、ブルネリ公爵領ならきっと大丈夫です。」
皆が見えなくなるまで手を振り続けた。
「拓殿、大丈夫ですよ。ブルネリ公爵は彼等を受け入れる体制を作っています。
では、盗賊を放り出した場所を教えてもらえますか。」
兵士が広げた地図におおよその場所を示す。しかし
「拓殿、大丈夫ですか。顔が真っ青ですよ。救護班、早く拓殿を見てくれ。」
無事に皆が救出されて、安心したとたんにこれだ。
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