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108盗賊

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「お早う、良く寝れた?」
「拓さん、おはようございます。こんなに気持ちいい布団は初めてです。」
「それは良かった。朝ごはんだから早くおいで。
 それから、俺の事は拓って呼んでくれる。俺もカイ、レムって呼ばせてもらうから」

2人は驚いた感じだったが、笑った。
今日の朝食は、2人が喜んでくれる様に俺が用意させてもらった。

「美味しいです。これは何ですか。」
「レムは食べるの初めて。これは、フレンチトーストって言うんだ。
 ほら、スープや野菜も食べてね。」
「俺も食べるの初めてだぞ。なかなか美味いな、お代わりは有るか。」
「フレンチトーストなんて久しぶり。お代わりが欲しいな。」

2人を喜ばそうと思って作ったのに、何でガラと浩司まで食べているんだよ。
皆と同じご飯を用意してあるだろ。
まぁ、遠慮するカイとレムにお代わりを出せるから良いけど食べ過ぎだろ。

朝食の後、吹雪は治まっていないが浩司と探索に出ることにした。

「俺も連れて行って下さい。」

カイが外に出ようとした俺達に声をかけてきた。

「昨日の移動を覚えているよね。カイではついて来れないよ。」

それでも言ってくるカイに、浩司が

「俺が背負ってやるよ。無理はさせないから良いだろ。」

レオが自分のコートを着て行けと言って渡す。
カイがしがみついてくるレムに「父さんと、母さんを探してくるから」そう言って自分から離してレオに預ける。

「レム、浩司は凄く頼りになるんだ。安心して待っててよ。
 帰ってきた時に温かい物を食べれる様に、レオと一緒に料理を作っておいてくれないかな。」

レムは俺の言葉に頷いて、黙ってレオの手を握っていた。
3人の体をロープで繋ぎ、レムが見送る中 外に出ると1m先も見えない程の吹雪だ。
探索魔法を使い昨夜考えていた場所へ移動する。

「どうだ拓ちゃん、何か見つけられたか。」
「いや、全く見つからない。少し移動するから付いて来て。」

『拓、この吹雪では盗賊も穴から出ないじゃろう。少しづつ土の中を探索するか。』

グリムの言う通りだ。見張り位は外に出てると思っていたが甘かった。

「浩司、落雷を発生させてくれないか。音が響けば良い。」
「ネズミを穴から引き釣り出すのか。カイ、耳を塞いでおけ。行くぞ、ドラゴンライトニング。」

周辺に音が鳴り響いたが、何も発見できなかった。
場所を変えて何度も行っていく。
浩司が魔法の反動で辛そうになってきた時、ネズミが穴から出た。
その場所へ向かうと吹雪で見えないが1人外に出ている。
その男が奥に戻っていくのを待って、入口に移動する。
中を探索すると腐ったオーラが24人分と、おびえているオーラが12人分

入口に眠り薬を撒いて風魔法で中に送る。
全員の動きが無くなった所で、カイを入口に残して中に入っていくと
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