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068水晶の玉
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明日、アークが問題ない事が確認できたら、俺達もエバに寄ってラグテルに帰る。
洗濯物を片づけ、皆で風呂に入ったら今夜は早く寝る事にした。
付き合う事になり、初めてのまともな夜。
浩司とテントに2人になると緊張してきた。
しばらく無言が続く。
俺が笑うと浩司が顔を近づけて来てキスをしてきて、そのまま押し倒される。
「こんな所じゃまずいだろ。」
直ぐ隣のテントにガラとレオが居るというのに、
「抱きしめる位なら大丈夫。」
俺としては、逆にそれだけでだと不満だが仕方ない。
「夜に申し訳ありません。拓殿は居るでしょうか。」
なんで、このタイミングで兵士が俺を呼びに来るのかな。
浩司と深い溜息をついて、外にいる兵士に答える。
「アークの1人が急に熱が出て、魔法の影響も考えられるため見て頂けないでしょうか。」
「準備するので少し待っていて下さい。」
急いで、服を着て鞄を持つと兵士の後に続く。
浩司、ガラ、レオも一緒に付いて来てくれた。
テントに着くと、既にピース医師が体を調べている所だった。
そして、俺達に気が付くと
「わざわざ、申し訳ありませんでした。
服従の魔法の影響を懸念して兵士に呼びに行ってもらいました。
良ければ、念のため拓殿にも見てもらえないでしょうか。」
そう言われ、探索魔法で体を調べてみたが、服従の魔法の魔力の残骸は感じられなかった。
体調を崩して体内の魔力が濁っているだけだ。
「服従の魔力の影響はなさそうですね。良かった。」
「拓殿が見ても問題ないなら大丈夫でしょう。では私は薬を取りに行ってきます。
君も呼びに行ってもらって助かったよ。」
アークとOZのメンバーだけを残して、ピース医師と兵士がテントを出て行く。
考えてみると、この世界に来てから病気の人を見るのは初めてだった。
「ピース医師って、俺の事を過大評価してるよな。」
『そうだ拓、以前作っておいた水晶を使ってみてはどうじゃ。少しは楽にしてやれるぞ。』
そういえば、念のために大量に作ったアイテムが有った。
OZのメンバーが誰一人病気になる事が無かったのですっかり忘れていた。
アイテムボックスに入っているが、皆の前で出すわけにもいかないので、鞄から取り出すふりをして直径10cm位の水晶の玉を出す。
お腹の上に水晶玉を乗せ、右手を額に置くと濁った気の成分を押し出すイメージで体内に光の魔力を流していく。
すると、水晶の中に黒いシミの様なものが浮かび始める。
しばらく行っていると、魔力の濁りが無くなり患者が楽になったのが分る。
『上手くいったようじゃな。作りはしたものの、OZのメンバーは頑丈すぎて試す事が出来なかったからな。』
薬を持って戻ってきたピース医師が患者の容態の変化に気づいた
「拓殿はいったい何をされたのです。」
近づいてくると肩を力いっぱい掴んできた。
「体内の濁った気を奇麗に整えただけです。魔法で病気自体は治せないので、早く薬を飲ませて上げた方が良いです。」
俺の言葉に、ピース医師は自分の態度を謝り患者の所に戻った。
洗濯物を片づけ、皆で風呂に入ったら今夜は早く寝る事にした。
付き合う事になり、初めてのまともな夜。
浩司とテントに2人になると緊張してきた。
しばらく無言が続く。
俺が笑うと浩司が顔を近づけて来てキスをしてきて、そのまま押し倒される。
「こんな所じゃまずいだろ。」
直ぐ隣のテントにガラとレオが居るというのに、
「抱きしめる位なら大丈夫。」
俺としては、逆にそれだけでだと不満だが仕方ない。
「夜に申し訳ありません。拓殿は居るでしょうか。」
なんで、このタイミングで兵士が俺を呼びに来るのかな。
浩司と深い溜息をついて、外にいる兵士に答える。
「アークの1人が急に熱が出て、魔法の影響も考えられるため見て頂けないでしょうか。」
「準備するので少し待っていて下さい。」
急いで、服を着て鞄を持つと兵士の後に続く。
浩司、ガラ、レオも一緒に付いて来てくれた。
テントに着くと、既にピース医師が体を調べている所だった。
そして、俺達に気が付くと
「わざわざ、申し訳ありませんでした。
服従の魔法の影響を懸念して兵士に呼びに行ってもらいました。
良ければ、念のため拓殿にも見てもらえないでしょうか。」
そう言われ、探索魔法で体を調べてみたが、服従の魔法の魔力の残骸は感じられなかった。
体調を崩して体内の魔力が濁っているだけだ。
「服従の魔力の影響はなさそうですね。良かった。」
「拓殿が見ても問題ないなら大丈夫でしょう。では私は薬を取りに行ってきます。
君も呼びに行ってもらって助かったよ。」
アークとOZのメンバーだけを残して、ピース医師と兵士がテントを出て行く。
考えてみると、この世界に来てから病気の人を見るのは初めてだった。
「ピース医師って、俺の事を過大評価してるよな。」
『そうだ拓、以前作っておいた水晶を使ってみてはどうじゃ。少しは楽にしてやれるぞ。』
そういえば、念のために大量に作ったアイテムが有った。
OZのメンバーが誰一人病気になる事が無かったのですっかり忘れていた。
アイテムボックスに入っているが、皆の前で出すわけにもいかないので、鞄から取り出すふりをして直径10cm位の水晶の玉を出す。
お腹の上に水晶玉を乗せ、右手を額に置くと濁った気の成分を押し出すイメージで体内に光の魔力を流していく。
すると、水晶の中に黒いシミの様なものが浮かび始める。
しばらく行っていると、魔力の濁りが無くなり患者が楽になったのが分る。
『上手くいったようじゃな。作りはしたものの、OZのメンバーは頑丈すぎて試す事が出来なかったからな。』
薬を持って戻ってきたピース医師が患者の容態の変化に気づいた
「拓殿はいったい何をされたのです。」
近づいてくると肩を力いっぱい掴んできた。
「体内の濁った気を奇麗に整えただけです。魔法で病気自体は治せないので、早く薬を飲ませて上げた方が良いです。」
俺の言葉に、ピース医師は自分の態度を謝り患者の所に戻った。
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