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060姫チョップ
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次の日、見張りをしてくれた兵士の方に帰ってもらうと
早速、残りの人の解除に取り掛かる。
昨日の3人でコツを掴んだと思っていると。
『拓、慣れた時が一番危ないぞ。命に次は無い。気持ちを引き締めるんじゃ。』
俺の気持ちが分っているのか、グリムからの一言。
確かに、その通りだ。気付かない内に弛んだ気持ちを引き締める。
全員を解除した時には既に夕方になっていた。
正直、このまま寝てしまいたい気持ちだが
サリナ姫、ブルネリさんにも話をする必要も有り、遺跡に戻る事にした。
彼等は、「アーク」というグループのメンバーで、初めに対応した人がリーダのロウガさん。
仲間1人の裏切りで全員が服従の魔法を掛けられたらしい。
裏切ったのは新しく入ったメンバーで、もしかすると初めから騙すつもりで入り込んだのかも知れない。
裏切り者を除いたメンバーは10名だったが、5名は他の人の殺害に使われ既に死んでいた。
指示を出した奴は、仕事が済んだら自害する様に命令を出していたそうだ。
ロウガさん達は実力が有った為、最後まで残されていたと思われる。
遺跡調査団をマクニス王国から付けてきたが、全く気付かれていなかった。
気付かれて欲しいと思いつつも、実際に俺に気付かれたのには驚いたそうだ。
肝心の服従の魔法をかけた人物に関しては何も分っていなかった。
姿を見せる時は、深く被ったフードに仮面を付けていて、男か女かも分らない。
ローブを着ているため体型も分らず、仮面のせいで声も良く分らない。
「手掛かりは、裏切ったレンドという男だけか。叩きのめすには時間がかかりそうだな。」
話しをしている内に、俺達のテントの所まで戻ってきた。
昨夜、食料を運んでくれた兵士2人が俺達の荷物が盗まれない様、見張りをしてくれていた。
「サリナ姫と面会をしたいのですが、話しを通して頂けないでしょうか。」
兵士の1人に従って軍のテントに向かうと、直ぐにサリナ姫、ブルネリさん、バラン将軍が出てきた。
どんな状態だろうと、王族、貴族に手を出して問題無いはずがない。
サリナ姫が近付いて来たので挨拶をしようとしたら、いきなり頭に空手チョップが
「大丈夫だから良かったものの、子供の癖に何を考えているのよ。」
そして、無事で良かったと言って抱きしめられた。
落ち着いた所で、ブルネリさんがサリナ姫を俺から離し説明を促した。
「彼等5名の服従の魔法は全て解除しました。」
「彼らの状態を調べさせてもらえるかな。」
ブルネリさんがそう言い、後ろに控えていた魔導師に目配せをする。
昨日来た魔導師が進み出て、アークのメンバーを1人1人確認をしていく。
「全員、服従の魔法が解除されています。」
「拓殿、本当にありがとうございました。」
確認が終わり、ブルネリさんに礼を言われたところで
サリナ姫に向き合う。
「サリナ姫、お願いがあります。
今回の件ですが、自分達の意志で行っていません。ですから、」
俺が話し終える前に、頭にサリナ姫のチョップ
「だから、子供が何を心配しているのよ。」
早速、残りの人の解除に取り掛かる。
昨日の3人でコツを掴んだと思っていると。
『拓、慣れた時が一番危ないぞ。命に次は無い。気持ちを引き締めるんじゃ。』
俺の気持ちが分っているのか、グリムからの一言。
確かに、その通りだ。気付かない内に弛んだ気持ちを引き締める。
全員を解除した時には既に夕方になっていた。
正直、このまま寝てしまいたい気持ちだが
サリナ姫、ブルネリさんにも話をする必要も有り、遺跡に戻る事にした。
彼等は、「アーク」というグループのメンバーで、初めに対応した人がリーダのロウガさん。
仲間1人の裏切りで全員が服従の魔法を掛けられたらしい。
裏切ったのは新しく入ったメンバーで、もしかすると初めから騙すつもりで入り込んだのかも知れない。
裏切り者を除いたメンバーは10名だったが、5名は他の人の殺害に使われ既に死んでいた。
指示を出した奴は、仕事が済んだら自害する様に命令を出していたそうだ。
ロウガさん達は実力が有った為、最後まで残されていたと思われる。
遺跡調査団をマクニス王国から付けてきたが、全く気付かれていなかった。
気付かれて欲しいと思いつつも、実際に俺に気付かれたのには驚いたそうだ。
肝心の服従の魔法をかけた人物に関しては何も分っていなかった。
姿を見せる時は、深く被ったフードに仮面を付けていて、男か女かも分らない。
ローブを着ているため体型も分らず、仮面のせいで声も良く分らない。
「手掛かりは、裏切ったレンドという男だけか。叩きのめすには時間がかかりそうだな。」
話しをしている内に、俺達のテントの所まで戻ってきた。
昨夜、食料を運んでくれた兵士2人が俺達の荷物が盗まれない様、見張りをしてくれていた。
「サリナ姫と面会をしたいのですが、話しを通して頂けないでしょうか。」
兵士の1人に従って軍のテントに向かうと、直ぐにサリナ姫、ブルネリさん、バラン将軍が出てきた。
どんな状態だろうと、王族、貴族に手を出して問題無いはずがない。
サリナ姫が近付いて来たので挨拶をしようとしたら、いきなり頭に空手チョップが
「大丈夫だから良かったものの、子供の癖に何を考えているのよ。」
そして、無事で良かったと言って抱きしめられた。
落ち着いた所で、ブルネリさんがサリナ姫を俺から離し説明を促した。
「彼等5名の服従の魔法は全て解除しました。」
「彼らの状態を調べさせてもらえるかな。」
ブルネリさんがそう言い、後ろに控えていた魔導師に目配せをする。
昨日来た魔導師が進み出て、アークのメンバーを1人1人確認をしていく。
「全員、服従の魔法が解除されています。」
「拓殿、本当にありがとうございました。」
確認が終わり、ブルネリさんに礼を言われたところで
サリナ姫に向き合う。
「サリナ姫、お願いがあります。
今回の件ですが、自分達の意志で行っていません。ですから、」
俺が話し終える前に、頭にサリナ姫のチョップ
「だから、子供が何を心配しているのよ。」
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(あと、敬語が使えない呪いに掛かっているので言葉遣いに粗いところがあってもご容赦をw)
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