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027魔石
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俺は毒を採取が終わっても、未だ皮剥ぎの作業が続いていた。
もう少し時間がかかりそうなので、毒を貰った礼を伝えて先に進もうとすると。
「良ければ、肉も持って行かないか。この位なら、荷物になっても大丈夫だろう。」
獣人達からさばいたハブリの肉を渡された。
弾力があり、塩焼きにすると、あっさりしていて結構いけるらしい。
有難く受け取り人目が無くなった所で、アイテムボックスに収納する。
目的地の岩場では一見分からないが、裏に回ると岩の隙間から薬草が生えていた。
ここはガラとレオの秘密の場所らしい。
薬草の栽培は不可能とされ、どうしても森に取りに来る必要がある。
大抵の冒険者は、自分達だけの採取場所を持っていて、定期的に薬草を採取しているそうだ。
直ぐに必要な量の薬草を採取する。
早速 頂いたハブリの肉を焼いて食べたのだがジューシーなのにサッパリとしている。
「ガラ、危険なハブリを退治に行かないか。他人が居なければ1匹全てアイテムボックスに入れられる。」
「拓、これはハブリの肉の中でも首に近い一番美味い部位だ。他の殆どの部分はパサパサしているぞ。」
ガラに言われ、あの獣人達に感謝をしながらハブリの肉を頂いた。
ただ、ハブリがいれば倒すという事には、全員が賛同した。
帰りは少し遠回りをし魔獣討伐を行う。
途中、ゴブリンの襲撃を受けたが問題なく倒し、討伐部位を剥ぎとっている。
人型と戦うのは抵抗は有ったが、殺意を持つ者を倒すことに罪悪感はなかった。
しかし魔獣の解体は、どうしても出来ず、俺は周囲の見張りについている。
「俺って情けないな。」
『今まで違う世界に居たんじゃ仕方あるまい。拓は自分の出来る事を十分やっておるよ。
1人で何でも出来ると思うのは傲慢というものじゃ。その為のチームじゃないのか。』
「傲慢か、そうなのかな。」
『そう思うのなら、別の事で貢献すれば良いじゃろう。』
そうしている内に、部位の回収が終わった。
「見張りお疲れ。こっちの回収は終わったぞ。どうした、拓ちゃん。何かあったか?」
俺の顔を覗いて、浩司が心配そうに声をかけてくる。
「ん、俺ももう少し謙虚に生きようと思っただけ。」
良く分からんと笑いながら、俺の頭を撫でてくる。
「そうだ、これ」
小さい魔石だった。ここまで小さい魔石だと使い道は無く放置されるが、俺が好きそうだという事で一緒に回収してくれていた。
町までの帰り道、ゴブリンの他にも猪の様な姿のピーグを倒す事が出来た。
ピーグの肉は食用として一般的で、血抜きをした肉は俺達の食材としてアイテムボックスにしっかりと収納した。
薬草の採取と魔獣の討伐を合わせて銀貨3枚と銅貨5枚。
OZとしての収入は4人で等分して受け取る。
ただ、浩司の分も俺が受け取りアイテムボックスに収納することになった。
「どうせ、一緒に使うから拓ちゃんが持ってくれないか。アイテムボックスに入れるのが一番安全だろ。」
人間、お金が絡むと性格が変わるし、俺の管理能力は信用しない方がいいと言っても
「拓ちゃんなら問題無い。もし何があっても受け入れられるし。」
浩司の言葉は嬉しいやら、むず痒いやら。多分、俺の顔はニヤついている。
仕方が無い、錬成術で浩司貯金箱を作り俺が保管する事にした。
家に帰る前に服屋に寄ると、店主が服を仕上げてくれていた。
「服は出来上がっているわよ。それにしても、全員服屋に来る姿じゃないわね。
本当はここで試着をして欲しいけど、家で着て調整が必要なら持っておいで。」
服を受け取り、家に帰ると早速試着をしてみる。
3人とも凄く似合う。
がっしりした体に似合い、男の色気を感じる。
ただ、俺の場合は褒められても可愛らしいで終わってしまったが・・・
次の日、各自2着づつ甚平の追加注文をおこなった。
もう少し時間がかかりそうなので、毒を貰った礼を伝えて先に進もうとすると。
「良ければ、肉も持って行かないか。この位なら、荷物になっても大丈夫だろう。」
獣人達からさばいたハブリの肉を渡された。
弾力があり、塩焼きにすると、あっさりしていて結構いけるらしい。
有難く受け取り人目が無くなった所で、アイテムボックスに収納する。
目的地の岩場では一見分からないが、裏に回ると岩の隙間から薬草が生えていた。
ここはガラとレオの秘密の場所らしい。
薬草の栽培は不可能とされ、どうしても森に取りに来る必要がある。
大抵の冒険者は、自分達だけの採取場所を持っていて、定期的に薬草を採取しているそうだ。
直ぐに必要な量の薬草を採取する。
早速 頂いたハブリの肉を焼いて食べたのだがジューシーなのにサッパリとしている。
「ガラ、危険なハブリを退治に行かないか。他人が居なければ1匹全てアイテムボックスに入れられる。」
「拓、これはハブリの肉の中でも首に近い一番美味い部位だ。他の殆どの部分はパサパサしているぞ。」
ガラに言われ、あの獣人達に感謝をしながらハブリの肉を頂いた。
ただ、ハブリがいれば倒すという事には、全員が賛同した。
帰りは少し遠回りをし魔獣討伐を行う。
途中、ゴブリンの襲撃を受けたが問題なく倒し、討伐部位を剥ぎとっている。
人型と戦うのは抵抗は有ったが、殺意を持つ者を倒すことに罪悪感はなかった。
しかし魔獣の解体は、どうしても出来ず、俺は周囲の見張りについている。
「俺って情けないな。」
『今まで違う世界に居たんじゃ仕方あるまい。拓は自分の出来る事を十分やっておるよ。
1人で何でも出来ると思うのは傲慢というものじゃ。その為のチームじゃないのか。』
「傲慢か、そうなのかな。」
『そう思うのなら、別の事で貢献すれば良いじゃろう。』
そうしている内に、部位の回収が終わった。
「見張りお疲れ。こっちの回収は終わったぞ。どうした、拓ちゃん。何かあったか?」
俺の顔を覗いて、浩司が心配そうに声をかけてくる。
「ん、俺ももう少し謙虚に生きようと思っただけ。」
良く分からんと笑いながら、俺の頭を撫でてくる。
「そうだ、これ」
小さい魔石だった。ここまで小さい魔石だと使い道は無く放置されるが、俺が好きそうだという事で一緒に回収してくれていた。
町までの帰り道、ゴブリンの他にも猪の様な姿のピーグを倒す事が出来た。
ピーグの肉は食用として一般的で、血抜きをした肉は俺達の食材としてアイテムボックスにしっかりと収納した。
薬草の採取と魔獣の討伐を合わせて銀貨3枚と銅貨5枚。
OZとしての収入は4人で等分して受け取る。
ただ、浩司の分も俺が受け取りアイテムボックスに収納することになった。
「どうせ、一緒に使うから拓ちゃんが持ってくれないか。アイテムボックスに入れるのが一番安全だろ。」
人間、お金が絡むと性格が変わるし、俺の管理能力は信用しない方がいいと言っても
「拓ちゃんなら問題無い。もし何があっても受け入れられるし。」
浩司の言葉は嬉しいやら、むず痒いやら。多分、俺の顔はニヤついている。
仕方が無い、錬成術で浩司貯金箱を作り俺が保管する事にした。
家に帰る前に服屋に寄ると、店主が服を仕上げてくれていた。
「服は出来上がっているわよ。それにしても、全員服屋に来る姿じゃないわね。
本当はここで試着をして欲しいけど、家で着て調整が必要なら持っておいで。」
服を受け取り、家に帰ると早速試着をしてみる。
3人とも凄く似合う。
がっしりした体に似合い、男の色気を感じる。
ただ、俺の場合は褒められても可愛らしいで終わってしまったが・・・
次の日、各自2着づつ甚平の追加注文をおこなった。
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