26 / 759
026毒
しおりを挟む
働かざる者、食うべからず。
依頼を受けるために、ギルド会館にやってきた。
ガラはCランク、レオはDランク、そして浩司と俺はFランク
パーティーとして受けれる依頼はEランクまでとなる。
薬草の採取の依頼と、町の周辺に現れる魔獣の討伐を行うことにした。
魔獣の討伐は常時依頼となり、討伐した魔獣の決められた部位を提示する。
「これはこれは、ガラの子守パーティじゃないか。」
後ろを振り向くと、男が立っていた。
「ガキ、達成できなきゃ罰金だぞ。金は有るのか?」
「ん、誰だお前?」
「ふざけるな、俺はゴルゴだ。せいぜい、死なないよう気をつけるんだな。」
「この間、拓が喧嘩した奴だよ。」
ガラに言われて、やっと相手を思い出した。
あの時、本当に見ている余裕が無かったんだな。
出だしにケチがついたが、出発しよう。
俺達がやってきたのとは別の森に向かう。
「依頼の薬草は、岩場で採取できる。ただ、魔獣も出るから周りに気を付けろ。」
レオに道先案内をしてもらいながら進んでいくと、これから向かう岩場の所で探索魔法に引っかかる気配があった。
「この先の岩場で誰かが魔獣と闘っているみたいだ。どうする。」
俺が問いかけると、邪魔にならない様に近付く事になった。
冒険者の暗黙のルールで、危険な状態や、相手が助けを求めていない場合は戦闘に割り込まない事になっている。
討伐報酬や売れる素材の所有権で揉めない為の対応だ。
闘っていたのは、獣人の5人パーティと5、6mは有る巨大なヘビ
『あれはハブリじゃな。牙の毒か、あの体で締め付けて相手を倒す。
皮は丈夫で、毒は痺れ薬の材料になるぞ。』
獣人達は手堅く攻撃を繰り出し、少しづつハブリを追い詰めていた。
「あれなら問題無いだろう。俺達は迂回して岩場に向かう。」
ガラの指示で森の中を迂回していると、獣人の1人がハブリに腕を噛まれた。
直ぐに他のメンバーが助けに入り助けるが、噛まれた獣人は痙攣を起こしている。
何か薬の様な物を飲ませ、一命は取り止めたみたいだ。
倒れた獣人を狙ってハブリが攻撃を仕掛けるが4人で防ぎ攻撃を行っている。
しかし、1人抜けたことで守り重視となり攻撃が思う様に出来ていないので、加勢する事にした。
「シールド」
ハブリが獣人を狙い飛びかかろうとするのをシールドで全て防いでいると、獣人達は隙をついてハブリの首を切り落とした。
ハブリの体がのた打ち回っていたが、しばらくして落ち着いた。
「仲間が勝手に戦いに割り込んで申し訳なかった。」
レオが獣人達のパーティに謝りながら近付いて行く。
「いや、こちらこそ助かった。あのままだと、打ち取れたとしても時間が掛かっていた。素材の取り分なんだが…」
「それは、俺達が勝手に割り込んだんだ。気にしなくて良い。」
人間と獣人の間に差別意識が有るので、対応は全てレオに任せている。
その間に、俺は毒にやられた獣人の状態を確認させてもらう。
一応、薬が効いているみたいだが、こんな魔獣が出現する場所で回復に時間が掛かっては危険なので光魔法で解毒する。
「浄化」
獣人の顔色も良くなり、体の痺れも無くなったみたいだ。おまけで傷を治しておく。
レオと話していた獣人が、この様子を見ていて
「正直、助けてもらえただけでも驚いていたのに、治療までしてもらえるとは。
ハブリの素材は、そちらで受け取ってもらって構わない。
正直、あのままだったら町に戻る事を優先にして、殆ど素材を持ち帰る事なんて出来なかった。」
レオが「どうしたい」と俺に聞いてくるので、ハブリの毒が欲しいと伝えると
OZは毒を、それ以外は獣人のパーティが受け取る事で話しが付いた。
グリムの指示に従って、ハブリの毒を採取していると
「その毒は何に使えるんだ?」
「痺れ薬だって。なかなか強力で意識は有るけど、筋肉を麻痺させられるらしいよ。」
浩司が聞いてくるので、教えてあげたと言うのに
「強力な痺れ薬ね。しかし、毒の採取をそんなに嬉しそうにやっていると怖いぞ。犯罪に走らないでくれよ。」
変な事を言われてしまった。
痺れ薬を作って、少し違法的なエロい妄想していて顔がニヤついていたみたいだ。
実際は、いざと言う時の補助として使用すし、解毒剤を作る時にも必要となる。
犯罪的な使い方も出来るが、俺は使わない…と思う。
依頼を受けるために、ギルド会館にやってきた。
ガラはCランク、レオはDランク、そして浩司と俺はFランク
パーティーとして受けれる依頼はEランクまでとなる。
薬草の採取の依頼と、町の周辺に現れる魔獣の討伐を行うことにした。
魔獣の討伐は常時依頼となり、討伐した魔獣の決められた部位を提示する。
「これはこれは、ガラの子守パーティじゃないか。」
後ろを振り向くと、男が立っていた。
「ガキ、達成できなきゃ罰金だぞ。金は有るのか?」
「ん、誰だお前?」
「ふざけるな、俺はゴルゴだ。せいぜい、死なないよう気をつけるんだな。」
「この間、拓が喧嘩した奴だよ。」
ガラに言われて、やっと相手を思い出した。
あの時、本当に見ている余裕が無かったんだな。
出だしにケチがついたが、出発しよう。
俺達がやってきたのとは別の森に向かう。
「依頼の薬草は、岩場で採取できる。ただ、魔獣も出るから周りに気を付けろ。」
レオに道先案内をしてもらいながら進んでいくと、これから向かう岩場の所で探索魔法に引っかかる気配があった。
「この先の岩場で誰かが魔獣と闘っているみたいだ。どうする。」
俺が問いかけると、邪魔にならない様に近付く事になった。
冒険者の暗黙のルールで、危険な状態や、相手が助けを求めていない場合は戦闘に割り込まない事になっている。
討伐報酬や売れる素材の所有権で揉めない為の対応だ。
闘っていたのは、獣人の5人パーティと5、6mは有る巨大なヘビ
『あれはハブリじゃな。牙の毒か、あの体で締め付けて相手を倒す。
皮は丈夫で、毒は痺れ薬の材料になるぞ。』
獣人達は手堅く攻撃を繰り出し、少しづつハブリを追い詰めていた。
「あれなら問題無いだろう。俺達は迂回して岩場に向かう。」
ガラの指示で森の中を迂回していると、獣人の1人がハブリに腕を噛まれた。
直ぐに他のメンバーが助けに入り助けるが、噛まれた獣人は痙攣を起こしている。
何か薬の様な物を飲ませ、一命は取り止めたみたいだ。
倒れた獣人を狙ってハブリが攻撃を仕掛けるが4人で防ぎ攻撃を行っている。
しかし、1人抜けたことで守り重視となり攻撃が思う様に出来ていないので、加勢する事にした。
「シールド」
ハブリが獣人を狙い飛びかかろうとするのをシールドで全て防いでいると、獣人達は隙をついてハブリの首を切り落とした。
ハブリの体がのた打ち回っていたが、しばらくして落ち着いた。
「仲間が勝手に戦いに割り込んで申し訳なかった。」
レオが獣人達のパーティに謝りながら近付いて行く。
「いや、こちらこそ助かった。あのままだと、打ち取れたとしても時間が掛かっていた。素材の取り分なんだが…」
「それは、俺達が勝手に割り込んだんだ。気にしなくて良い。」
人間と獣人の間に差別意識が有るので、対応は全てレオに任せている。
その間に、俺は毒にやられた獣人の状態を確認させてもらう。
一応、薬が効いているみたいだが、こんな魔獣が出現する場所で回復に時間が掛かっては危険なので光魔法で解毒する。
「浄化」
獣人の顔色も良くなり、体の痺れも無くなったみたいだ。おまけで傷を治しておく。
レオと話していた獣人が、この様子を見ていて
「正直、助けてもらえただけでも驚いていたのに、治療までしてもらえるとは。
ハブリの素材は、そちらで受け取ってもらって構わない。
正直、あのままだったら町に戻る事を優先にして、殆ど素材を持ち帰る事なんて出来なかった。」
レオが「どうしたい」と俺に聞いてくるので、ハブリの毒が欲しいと伝えると
OZは毒を、それ以外は獣人のパーティが受け取る事で話しが付いた。
グリムの指示に従って、ハブリの毒を採取していると
「その毒は何に使えるんだ?」
「痺れ薬だって。なかなか強力で意識は有るけど、筋肉を麻痺させられるらしいよ。」
浩司が聞いてくるので、教えてあげたと言うのに
「強力な痺れ薬ね。しかし、毒の採取をそんなに嬉しそうにやっていると怖いぞ。犯罪に走らないでくれよ。」
変な事を言われてしまった。
痺れ薬を作って、少し違法的なエロい妄想していて顔がニヤついていたみたいだ。
実際は、いざと言う時の補助として使用すし、解毒剤を作る時にも必要となる。
犯罪的な使い方も出来るが、俺は使わない…と思う。
30
お気に入りに追加
210
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル
異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった
孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた
そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた
その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。
5レベルになったら世界が変わりました
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
生活魔法しか使えない少年、浄化(クリーン)を極めて無双します(仮)(習作3)
田中寿郎
ファンタジー
壁しか見えない街(城郭都市)の中は嫌いだ。孤児院でイジメに遭い、無実の罪を着せられた幼い少年は、街を抜け出し、一人森の中で生きる事を選んだ。武器は生活魔法の浄化(クリーン)と乾燥(ドライ)。浄化と乾燥だけでも極めれば結構役に立ちますよ?
コメントはたまに気まぐれに返す事がありますが、全レスは致しません。悪しからずご了承願います。
(あと、敬語が使えない呪いに掛かっているので言葉遣いに粗いところがあってもご容赦をw)
台本風(セリフの前に名前が入る)です、これに関しては助言は無用です、そういうスタイルだと思ってあきらめてください。
読みにくい、面白くないという方は、フォローを外してそっ閉じをお願いします。
(カクヨムにも投稿しております)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる