22 / 744
022生クリーム
しおりを挟む
「拓ちゃん、さっきの服屋のそばに、砂糖と牛乳を扱っている店が在るってさ。
これは行くしかないよな。」
何だ、この浩司の嬉しそうな顔は。
仕方ない、面倒だけど生クリームを作るしかなさそうだ。
荷物が多いのでガラとレオには店の外で待っていてもらった。
牛乳の他にバターやチーズが売られていたので購入。
砂糖を売っている店に行くと
「げっ。拓ちゃん、砂糖1キロで金貨1枚だけど買っても良いか?」
「予想以上の高さだな。でも、色々使うから10キロ買おうか。」
「さすが拓ちゃん、太っ腹。」
そんな感じで買い物を済まして家に帰って来た。
とりあえず買って来た食料を整理してアイテムボックスにしまった。
終わって後ろを見ると…俺を見つめ続ける浩司の熱い視線がそこに有った。
「未だ、時間もあるから生クリーム作りをやろうか。」
浩司がバカみたいにはしゃぎ、ガラとレオが興味深そうにこちらを見つめてくる。
巨漢3人に囲まれると作業がしずらいので、離れてもらった。
浩司が物凄く残念そうな顔をしているが、1人だけ許す訳にはいかないだろう。
牛乳をボウルに入れて、乳脂肪を分離させるように錬成術を発動
すると、下の方に濃い成分が集まってきた。更に濃厚になった所で、上澄みをお玉で別のボウルに移して終了。
残念ながら少ししか出来なかったが、買って来た10Lを全て生クリームにしたところで
「浩司、ガラ、レオ、生クリームが出来たよ」
3人を呼ぶと直ぐにやって来た。こいつら、何でそんなに素早いんだろう。
「エチゴさんとの待ち合わせも有るから、アイスでも作ろうか。」
容器に牛乳、生クリーム、卵黄と甘い香りがする果物の汁を入れ、蓋を占めて3人に渡した。
「それぞれ、蓋を押さえて容器をシェイクして」
その間に、残りの生クリームと使った容器の片づけ、次の工程の準備だ。
浩司に水を凍らせてもらい砕いておく。
そしてシェイクした容器を2周り大きい容器に入れ間に氷と塩を入れて密封。
それをさらにタオルで包んでテーブルの上で転がさせる。
大型犬がボール遊びをしている感じで、可愛い。
まぁ、レオは虎なんだが・・・
『これも、錬成術を使えば良いのではないか。』
「時間が有るなら、作る過程も楽しんだ方が良いだろ。」
さあ、丁度良い時間だ。容器の中を開けてみると冷たいアイスが出来上がっていた。
「ずいぶん、濃厚なアイスだな。また牛乳を買ってくるから作ろうぜ。」
「これは、冷たくて美味いな。浩司の言う通り、もっと牛乳を買って来るべきだな。」
「ガラ、拓ちゃんに負担がかかるんだぞ。しかし、こんなに美味しいならお願いしたいな。」
喜んでくれるのなら嬉しいけど、レオまで浩司に感化されるとは。
3人が団結してしまうと大量に牛乳を買いそうで怖い。
アイテムボックスに入れておけば良いので問題は無いが、食べ過ぎて腹を壊しそうだな。
そんな事をしていると、あっという間に待ち合わせの時間になった。
約束の時間より少し早く着いたが、既にエチゴさんが人間とクマ族の護衛連れて来ていた。
「では新しい出会いに、乾杯。」
護衛の2人は隣の席で食事をしていた。
「ガラさんから聞きましたが、拓さんは何故遺跡に行きたいのですか?」
「『天地見聞録』をご存知ですか。あの本を読んで、世界中の遺跡を回りたくなったんです。」
「天地見聞録を読んだのか。あの本を読むと冒険したくなりますね。
私も、あの本を読んで遺跡に憧れました。」
酔いが回ってきたのか、少し顔を赤らめて楽しそうに話し始めた
「拓さん、私はね以前は冒険者をやっていたんですよ。」
これは行くしかないよな。」
何だ、この浩司の嬉しそうな顔は。
仕方ない、面倒だけど生クリームを作るしかなさそうだ。
荷物が多いのでガラとレオには店の外で待っていてもらった。
牛乳の他にバターやチーズが売られていたので購入。
砂糖を売っている店に行くと
「げっ。拓ちゃん、砂糖1キロで金貨1枚だけど買っても良いか?」
「予想以上の高さだな。でも、色々使うから10キロ買おうか。」
「さすが拓ちゃん、太っ腹。」
そんな感じで買い物を済まして家に帰って来た。
とりあえず買って来た食料を整理してアイテムボックスにしまった。
終わって後ろを見ると…俺を見つめ続ける浩司の熱い視線がそこに有った。
「未だ、時間もあるから生クリーム作りをやろうか。」
浩司がバカみたいにはしゃぎ、ガラとレオが興味深そうにこちらを見つめてくる。
巨漢3人に囲まれると作業がしずらいので、離れてもらった。
浩司が物凄く残念そうな顔をしているが、1人だけ許す訳にはいかないだろう。
牛乳をボウルに入れて、乳脂肪を分離させるように錬成術を発動
すると、下の方に濃い成分が集まってきた。更に濃厚になった所で、上澄みをお玉で別のボウルに移して終了。
残念ながら少ししか出来なかったが、買って来た10Lを全て生クリームにしたところで
「浩司、ガラ、レオ、生クリームが出来たよ」
3人を呼ぶと直ぐにやって来た。こいつら、何でそんなに素早いんだろう。
「エチゴさんとの待ち合わせも有るから、アイスでも作ろうか。」
容器に牛乳、生クリーム、卵黄と甘い香りがする果物の汁を入れ、蓋を占めて3人に渡した。
「それぞれ、蓋を押さえて容器をシェイクして」
その間に、残りの生クリームと使った容器の片づけ、次の工程の準備だ。
浩司に水を凍らせてもらい砕いておく。
そしてシェイクした容器を2周り大きい容器に入れ間に氷と塩を入れて密封。
それをさらにタオルで包んでテーブルの上で転がさせる。
大型犬がボール遊びをしている感じで、可愛い。
まぁ、レオは虎なんだが・・・
『これも、錬成術を使えば良いのではないか。』
「時間が有るなら、作る過程も楽しんだ方が良いだろ。」
さあ、丁度良い時間だ。容器の中を開けてみると冷たいアイスが出来上がっていた。
「ずいぶん、濃厚なアイスだな。また牛乳を買ってくるから作ろうぜ。」
「これは、冷たくて美味いな。浩司の言う通り、もっと牛乳を買って来るべきだな。」
「ガラ、拓ちゃんに負担がかかるんだぞ。しかし、こんなに美味しいならお願いしたいな。」
喜んでくれるのなら嬉しいけど、レオまで浩司に感化されるとは。
3人が団結してしまうと大量に牛乳を買いそうで怖い。
アイテムボックスに入れておけば良いので問題は無いが、食べ過ぎて腹を壊しそうだな。
そんな事をしていると、あっという間に待ち合わせの時間になった。
約束の時間より少し早く着いたが、既にエチゴさんが人間とクマ族の護衛連れて来ていた。
「では新しい出会いに、乾杯。」
護衛の2人は隣の席で食事をしていた。
「ガラさんから聞きましたが、拓さんは何故遺跡に行きたいのですか?」
「『天地見聞録』をご存知ですか。あの本を読んで、世界中の遺跡を回りたくなったんです。」
「天地見聞録を読んだのか。あの本を読むと冒険したくなりますね。
私も、あの本を読んで遺跡に憧れました。」
酔いが回ってきたのか、少し顔を赤らめて楽しそうに話し始めた
「拓さん、私はね以前は冒険者をやっていたんですよ。」
6
お気に入りに追加
180
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
追放シーフの成り上がり
白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。
前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。
これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。
ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。
ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに……
「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。
ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。
新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。
理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。
そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。
ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。
それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。
自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。
そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」?
戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる