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019OZ
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「では、新しいパーティーに乾杯!」
直ぐにパーティ登録を行い、発足祝いにを行うために居酒屋にいる。
ここは、獣人達が多く集まる店だそうだ。確かに客は圧倒的に獣人が多い。
店によっては獣人というだけで嫌がる所も少なく無いらしい。
改めて自己紹介をすると、ガラとレオは2人とも21歳だった。
獣人を見るのは初めてなので良く分からないが、ガラは30歳位だと思っていた。
年齢を聞いた時、思わず驚きを口に出してしまったが笑って許してくれた。
逆に2人は俺の見た目と中身にギャップを感じているそうだ。
実際に、中身は47歳で一番年上だから仕方ないだろう。
既に亡くなっているガラの父親は男爵だった。過去に手柄をたて貴族の称号をもらったそうだ。
但し、一代だけの称号で引き継ぐ事は無く、独り立ち出来るようにガラは父親に徹底的に剣術を叩き込まれたらしい。
レ「本当に良かったのか。俺なんかとパーティを組んで。」
拓「何言ってるの。それなら何で昨日パーティに誘ったんだよ。」
レ「それは、一緒に行動していて良いと思ったから…でも俺がいると足を引張る。」
拓「もしかして差別?バカバカしい。
それに、別に勢いだけでパーティを組みたいと言った訳じゃない。
2人とは気が合いそうだし、4人で戦った時のバランスも良いと思ったんだ。
それに、2人と出会えたのも縁だと思う。」
浩「拓ちゃんの言う通りだ。攻撃パターンを増やせば、絶対に良いチームになる。
人間は瞬発力、獣人は持久力を生かした戦い方を考えれば良い。
それより、先ずはパーティ名を決めないか。」
拓「それなら”OZ(オズ)”っていうのは?」
ガ「OZってなんだ」
拓「竜巻に巻き込まれて知らない国にやって来た女の子が、そこで出会った仲間と一緒に冒険する物語のタイトル」
レ「仲間と一緒に冒険か…俺は気に入ったかな。」
ガ「女の子って言うのが引っかかるが、響きも良いな。」
浩「良いかもな、じゃあOZに決定だな。
改めてOZに乾杯!」
全「「OZに乾杯」」
グ『儂の事は紹介してくれんのか?』
拓「あっ、紹介が遅れたけど実は仲間がもう一人居るんだ。」
ガ「その人は何処に居るんだ?」
拓「この腕輪の中。グリムって言うんだ。昔の魔導師の魂が宿ってる。
俺達の師匠なんだ。
グリムの声はガラやレオに通じないけど、2人の声はグリムに通じてるよ。」
レ「信じられないが、2人が言うなら本当なんだろう。」
ガ「そうだな。グリムも宜しくな。」
グ『任せるがいい。』
さあ、料理が来たぞ。
楽しみにしていた異世界料理
炒め物に煮物、そしてサラダにスープ
塩で味付けを行っただけで、不味くは無いが、凄く美味いとは言い難い。
しかし、凄い発見がった。
ふっくらとしたナンの様な物とチャーハンの様なのが出てきた。
「拓ちゃん、これって」
「柔らかいパンと米が有るんだ。」
思わず、浩司とハイタッチ。牛乳は有ることは確認できていたので一気に食生活が改善される。
後、醤油があれば大満足なんだけどな。
グリムの家に沢山あったので気にしなかったが、砂糖や胡椒は高級品らしい。
食材について色々と尋ねていると
明日はバザーが有るそうなので、連れて行ってもらう約束をした。
今日泊る宿を探そうとすると、同じチームなんだから一緒に来ないかと、ガラの家に泊まらせてもらう事になった。
親が残した財産で倉庫を購入したそうだ。
2人は一緒に住んでいて、家は町の東側で獣人達が多く住んでいる区域にあった。
「広いだけで何も無いが、作りはしっかりしてる。」
元々は穀物用の倉庫兼従業員の簡易宿泊所だった
この付近は農場だったらしいが、戦で畑が荒らされ、人々が住みつくようになり倉庫だけが取り残されたらしい。
1階は今は居間として使っていると言うが、端の方に台所と水回りがあり、広い空間にテーブルとイスがポツンと置いてあるだけだった。
2階は広い部屋が4つ。
従業員はここで集団生活でもしていたんだろう。
古いが中は奇麗にしてあり、元倉庫と言う事もあり建物自体もしっかり出来ている。ただ、広過ぎて寒々しい。。
周辺の道が狭く倉庫として使い難く、生活するには住みずらい。
壊すにしても頑丈で、放置すると浮浪者達の溜まり場になってしまう。
獣人達の住んでいる地区という事も有、格安物件だったらしい。
明日、2部屋を掃除すると言うので、今夜は一階で寝させてもらう。
広間にマットを取り出し横になると、浩司にギルドで喧嘩を売った事を謝った。
「何を言ってるんだよ。言い足らない位だ。」
『そうじゃ、魔法をぶち込んでやればよかったんじゃ。』
喧嘩を売ったことは怒っていないみたいだ。
「なあグリム、グリムの時代も獣人の差別なんてあったのか」
俺がグリムに話かけると、浩司が密着してくる。
『残念ながら儂の時代にも、魔法を重要視する一部の人間が差別をしていた。
しかし、他は差別なく暮らしておったぞ。
獣人は直接魔法が使えない分、身体能力が優れているからな。
儂の時代では、戦いでは魔道具も使いながら各々の特性を生かして連携しておった。
それなりに魔道具も有ったしな。』
「この300年間で人間の考え方も退化したのか。」
ちなみに、風呂は無くトイレは洋式の座るタイプだがボットン式。
紙はそれなりに高くトイレットペーパーの様なものは無く、柔らかくした葉を使って後始末をする。
残念ながら、300年間で進化をする事はなかった。
直ぐにパーティ登録を行い、発足祝いにを行うために居酒屋にいる。
ここは、獣人達が多く集まる店だそうだ。確かに客は圧倒的に獣人が多い。
店によっては獣人というだけで嫌がる所も少なく無いらしい。
改めて自己紹介をすると、ガラとレオは2人とも21歳だった。
獣人を見るのは初めてなので良く分からないが、ガラは30歳位だと思っていた。
年齢を聞いた時、思わず驚きを口に出してしまったが笑って許してくれた。
逆に2人は俺の見た目と中身にギャップを感じているそうだ。
実際に、中身は47歳で一番年上だから仕方ないだろう。
既に亡くなっているガラの父親は男爵だった。過去に手柄をたて貴族の称号をもらったそうだ。
但し、一代だけの称号で引き継ぐ事は無く、独り立ち出来るようにガラは父親に徹底的に剣術を叩き込まれたらしい。
レ「本当に良かったのか。俺なんかとパーティを組んで。」
拓「何言ってるの。それなら何で昨日パーティに誘ったんだよ。」
レ「それは、一緒に行動していて良いと思ったから…でも俺がいると足を引張る。」
拓「もしかして差別?バカバカしい。
それに、別に勢いだけでパーティを組みたいと言った訳じゃない。
2人とは気が合いそうだし、4人で戦った時のバランスも良いと思ったんだ。
それに、2人と出会えたのも縁だと思う。」
浩「拓ちゃんの言う通りだ。攻撃パターンを増やせば、絶対に良いチームになる。
人間は瞬発力、獣人は持久力を生かした戦い方を考えれば良い。
それより、先ずはパーティ名を決めないか。」
拓「それなら”OZ(オズ)”っていうのは?」
ガ「OZってなんだ」
拓「竜巻に巻き込まれて知らない国にやって来た女の子が、そこで出会った仲間と一緒に冒険する物語のタイトル」
レ「仲間と一緒に冒険か…俺は気に入ったかな。」
ガ「女の子って言うのが引っかかるが、響きも良いな。」
浩「良いかもな、じゃあOZに決定だな。
改めてOZに乾杯!」
全「「OZに乾杯」」
グ『儂の事は紹介してくれんのか?』
拓「あっ、紹介が遅れたけど実は仲間がもう一人居るんだ。」
ガ「その人は何処に居るんだ?」
拓「この腕輪の中。グリムって言うんだ。昔の魔導師の魂が宿ってる。
俺達の師匠なんだ。
グリムの声はガラやレオに通じないけど、2人の声はグリムに通じてるよ。」
レ「信じられないが、2人が言うなら本当なんだろう。」
ガ「そうだな。グリムも宜しくな。」
グ『任せるがいい。』
さあ、料理が来たぞ。
楽しみにしていた異世界料理
炒め物に煮物、そしてサラダにスープ
塩で味付けを行っただけで、不味くは無いが、凄く美味いとは言い難い。
しかし、凄い発見がった。
ふっくらとしたナンの様な物とチャーハンの様なのが出てきた。
「拓ちゃん、これって」
「柔らかいパンと米が有るんだ。」
思わず、浩司とハイタッチ。牛乳は有ることは確認できていたので一気に食生活が改善される。
後、醤油があれば大満足なんだけどな。
グリムの家に沢山あったので気にしなかったが、砂糖や胡椒は高級品らしい。
食材について色々と尋ねていると
明日はバザーが有るそうなので、連れて行ってもらう約束をした。
今日泊る宿を探そうとすると、同じチームなんだから一緒に来ないかと、ガラの家に泊まらせてもらう事になった。
親が残した財産で倉庫を購入したそうだ。
2人は一緒に住んでいて、家は町の東側で獣人達が多く住んでいる区域にあった。
「広いだけで何も無いが、作りはしっかりしてる。」
元々は穀物用の倉庫兼従業員の簡易宿泊所だった
この付近は農場だったらしいが、戦で畑が荒らされ、人々が住みつくようになり倉庫だけが取り残されたらしい。
1階は今は居間として使っていると言うが、端の方に台所と水回りがあり、広い空間にテーブルとイスがポツンと置いてあるだけだった。
2階は広い部屋が4つ。
従業員はここで集団生活でもしていたんだろう。
古いが中は奇麗にしてあり、元倉庫と言う事もあり建物自体もしっかり出来ている。ただ、広過ぎて寒々しい。。
周辺の道が狭く倉庫として使い難く、生活するには住みずらい。
壊すにしても頑丈で、放置すると浮浪者達の溜まり場になってしまう。
獣人達の住んでいる地区という事も有、格安物件だったらしい。
明日、2部屋を掃除すると言うので、今夜は一階で寝させてもらう。
広間にマットを取り出し横になると、浩司にギルドで喧嘩を売った事を謝った。
「何を言ってるんだよ。言い足らない位だ。」
『そうじゃ、魔法をぶち込んでやればよかったんじゃ。』
喧嘩を売ったことは怒っていないみたいだ。
「なあグリム、グリムの時代も獣人の差別なんてあったのか」
俺がグリムに話かけると、浩司が密着してくる。
『残念ながら儂の時代にも、魔法を重要視する一部の人間が差別をしていた。
しかし、他は差別なく暮らしておったぞ。
獣人は直接魔法が使えない分、身体能力が優れているからな。
儂の時代では、戦いでは魔道具も使いながら各々の特性を生かして連携しておった。
それなりに魔道具も有ったしな。』
「この300年間で人間の考え方も退化したのか。」
ちなみに、風呂は無くトイレは洋式の座るタイプだがボットン式。
紙はそれなりに高くトイレットペーパーの様なものは無く、柔らかくした葉を使って後始末をする。
残念ながら、300年間で進化をする事はなかった。
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