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「拓殿、また腕を上げたな。」
「そうは言っても、残念ながら負けてしまいましたけどね。」
「次は俺の番だな・・・と言いたいが次はチーム練習だ。」

バラン将軍が残念そうに言うが、そのチーム練習に拓も参加させられる。
組み合わせは拓、ダッソン将軍、シンシア将軍の3人と第1騎士団、第2騎士団の10人メンバー

「あの、ちょっと相手が多い気がするのですが?」
「問題ないですよ。むしろ少ない位です。良い機会なので私同様に甘い考えを徹底的に根性を叩き直しましょう。
 出来れば拓殿は姿を隠さないで戦ってもらえますか?その方が特訓になりますので。」

メンバーを見て困っている拓にシンシア将軍が微笑む・・・微笑?もの凄く怖い顔にしか見えないが。
基本は拓の攻撃魔法が中心として戦うが、ダッソン将軍もシンシア将軍も自分の部下達を徹底的に鍛えていく。

「これでは、話にならない。15人で掛かってこい。」

無茶振りするダッソン将軍。
シンシア将軍の部隊は女性で編成されているというのに容赦がない。
試合会場の横では治癒魔導士がフル活動で怪我人に当たっている。

「良いかお前達。この先、どの様な魔獣が現れるのか予想も出来ない。
 我々は、今以上に力を付けなければいけない。死ぬ気で掛かってこい。」
「「「はい」」」

ここまで怪我人が出ていると、本当に死ぬ気で特訓を行っている。
そして、拓も続けて訓練に参加しているが、15人にもなると周囲の確認がかなり疲れる。
3人で戦っているというのに、兵士の方は拓を倒そうと新しい布陣を組んで戦ってくる。
拓としては「キャ~」とか言って逃げ出したい所だ。

昼食を挟んで特訓は続いた。兵士達は変わっても、拓、ダッソン将軍、シンシア将軍の3人は変わらない。
流石に拓も限界で、危うく攻撃を受けそうになった所で特訓は終わった。
今日、一日中特訓を見ていた国王が立ち上がると、全員が背筋を伸ばして立ち並ぶ。

「今日は素晴らしい特訓を見せて貰った。これからも精進し、国の安全を守って欲しい。
 明日から第3騎士団と勇者3名、拓殿と合同での魔獣討伐を行う。
 今夜はゆっくりと休んで、明日に備えて欲しい。」

そう言えば、今回の特訓に第3騎士団メンバーは参加せず、勇者3人も始めに魔法を放った後は特訓を見ていただけだ。
拓が「何故俺だけ特訓を続けなければならないのか」と思ってしまうのも仕方ない事だっただろう。
ダッソン将軍、シンシア将軍に「明日からの魔獣討伐を頑張ってくれ。」と言われ、力なく頷く拓だった。

「拓殿、凄かったな?」
「そこに居るのは裏切り者のパウロさんとヨーゼフさんではないですか。」
「そう言わないでくれよ。国王様が今回の特訓を楽しみにしていて、拓殿に教えない様に言われていたんだ。」

また国王の楽しみに付き合わされたのかと拓は溜息をつくしかなかった。
正直こんなのを見て、何が楽しいのか理解できない。

「その分かり、マッサージをするから機嫌を直してくれ。」

仕方ないなとばかりに、笑顔になる拓だったが・・・

「本当にマッサージだけなのか?」
「いや、流石にあれだけ特訓をして明日は魔獣退治に行くのに、あれは無理だろう。」

パウロとヨーゼフは普通のマッサージを行うと、拓がゆっくりと寝れるようにと部屋を後にした。
既に痛いほど固くなった拓の肉棒。
尻穴も疼いてしまい、こんな訳の分からない特訓に付き合わされたというのにちょっとした楽しみも無いなんて。

「ダイフク、俺を癒してくれ。」

心得たとばかりにダイフクは触手を伸ばして拓の体の疼きを収めるのであった。
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