欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

文字の大きさ
406 / 584

406サブの惚気

しおりを挟む
拓は王都に戻って来ると、直ぐにワンガ達の様子を確認しに行くと、ゴルゴとサブ、金狼がワンガの仲間の冒険者と訓練をしていた。
ワンガの呪いも完全に解け、ゴルゴやサブ、金狼達にも指導を行っている。
拓は少し離れてその様子を眺めていると、一休みしようとサブが拓の所へやって来た。

「開拓地はどうだった?」
「もう、問題ないみたい。もう、国の補助は必要ないんじゃないかな」
「安心できたか?」
「まあね。久しぶりにゆっくりと過ごせたよ。所で、ゴルゴさん達は何をしているの?」
「俺達にもクロイツ公爵から指名依頼が来てな。合同で魔獣の動向調査を行う事になったんだ。
 それで、動きの確認を行っていた。」

サブが「どうだ、すげぇだろ。」と胸を張って説明する。
ゴルゴとサブは実力も有るが、クロイツ公爵はサブの事を気に入っているので拓も納得の依頼だと思っていた。
そして、金狼はバラキエ公爵から開拓地の護衛の指名依頼を受けていた。
ジャイア子爵、ポップ子爵、ピスタ子爵の開拓地の方が安全に魔獣退治が出来る為、バラキエ公爵の開拓地の方に行く冒険者は少ない。

「金狼にも依頼か・・・」

拓には回りの人間が自分の影響で貴族と関わるのが良いのか判断付かなかった。

「ワンガさんがゴルゴさんまで指導を行っているんだ。」
「ワンガの兄貴の実力は頭一つ抜きん出ているからな。それなのに拓は決闘で勝っちまうんだから、スゲーよな。」

サブが拓を尊敬する眼差しで見るので、拓は何となく無頭痒くなり話題を変える。

「ちなみに、ワンガさんとのあっちの方の関係は続いているのか?」
「そうか、気になるか。拓ならそうだろうな。」

サブは思い出しているのか顔がニヤついている。
拓はその顔を見るだけで、3人の関係が続いているのかと思ったら

「ワンガの兄貴とはやっていない。
 兄貴と俺の夫婦の間にこれ以上は居られねぇってよ。
 兄貴と俺が夫婦だぞ。 
 ワンガの兄貴に言われて、最近は新婚生活みたいなんだ・・・覗きに来るなよ。」

拓の想像とは違うがサブは本当に幸せみたいだ。
拓は精力剤を渡そうとしたが、断られた。

「いや、最近の兄貴は激しくて、そんなものを使ったら俺の身体が持たない・・・覗きに来るなよ。」

サブのこの逞しい身体が持たないなんて、どれだけの事をしているのだろうか?
ここまで「覗きに来るなよ」と言うのは、拓に覗きに来て欲しいのだろう。
ゴルゴとサブの楽しい性生活の興奮剤になるのなら、拓としては行かないという選択肢は無かった。


特訓は少し早く終わりにし、今夜は拓を迎えて皆で飲みに行く事に。
拓はブルネリ公爵に今夜は遅くなるので、屋敷に戻らない事を伝える。
サブの期待を裏切るわけにはいかない。スラム街にテントを張るとしても今夜は徹夜になるかも知れないと期待を込めて・・・

ワンガ達冒険者の表情は明るく、楽しく飲んだ後 

「拓殿、もう少し話をしても良いだろうか?」

ワンガに誘われ2人で別の飲み屋へ移動すると、ワンガが深々と頭を下げた。

「拓殿、本当にありがとうございました。お陰で、この国で冒険者を続けていけそうだ。」
「それは良かった。何とか丸く収まったのかな。
 ブルネリ公爵とクロイツ公爵に礼を言っておかないといけませんね。
 ただ、何故バラキエ公爵が依頼をして来たのか分からないです。」
「依頼の内容に問題は無い。安心してくれ、しっかりと仕事をやり遂げて見せる。」

そして、少し間が有った後

「これだけの恩を返す事は出来ないが、良ければこの体を自由にして欲しい。」

ワンガが拓に提案してきた。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら執着兄上たちの愛が重すぎました~

液体猫(299)
BL
年末年始(1月4日まで)→毎日AM5時10分~8時10分の間投稿 通常→毎日AM2時10分投稿 【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸に、末っ子クリスは過保護な兄たちに溺愛されながら、大好きな四男と幸せに暮らす】  アルバディア王国の第五皇子クリスが目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。  巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。  かわいい末っ子が過剰なまでにかわいがられて溺愛されていく──  やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな軽い気持ちで始まった新たな人生はコミカル&シリアス。だけどほのぼのとしたハッピーエンド確定物語。  主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ ⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌ ⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。 ⚠️若干の謎解き要素を含んでいますが、オマケ程度です!

処理中です...