欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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318温泉

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休憩所作りも終わり、後は温泉だ。
馬車は目的地のギオン山脈に向けて進んでいく。
徐々に紅葉が濃くなり、山の頂は白くなっていた。
温泉のある村に着いた時には木々は綺麗に色付いていた。
宿は古民家の様な建物で、なかなか良い感じだ。

「さぁ、温泉に行こう!」

拓は張り切り、荷物を置くと皆を温泉に誘う。
岩場い湧き出した白い温泉。低めの温度でゆっくり入るのに丁度良い。
残念ながら海パンを履いての入浴となり温水プールに近いが、広々としていて周囲は紅葉に囲まれている。

拓が寛いでいると、ガラが隣に浸かる。

「気持ち良いな。」
「裸で入れるともっと良かったのにね。」

拓はガラに答えながらも、手を伸ばしてガラの海パンに手を差し込む。
ガラは揉みやすいようにと尻を少し浮かす。
拓がガラの尻の弾力を楽しんでいると、目の前に肉の壁が現れた。

「何2人で楽しんでいるんだよ。立てるなら地下の温泉も見に行かないか。」

拓は直ぐに手を放し、クリームやエチゴ、アルを誘って行く事にする。
地下への階段は整備され壁は淡く光っている。

「この光ってダンジョンに似ている。」
「同じだと言われている。ここは魔力のホットスポットなんだろうな。」
「ホットスポット?」
「魔力が集まっている場所だって事だ。」

ガラの説明では、長い間魔力が溜まっている場所の岩は光る様になるらしい。
但し、その場所から持ち出すと光を失い只の石に戻ってしまう。
話をしながら階段を降りると、そこには青白い光の広い池が有った。
水は完全に透明で、岩の光で水が青白く光って見えている。
拓は思わず見とれていたが、ガラに肩を叩かれ浸かってみようと足を入れたが・・・

「冷てぇ。」

冷泉とまでではないが、本当にプールの様な感じだった。
入ってみると拓がギリギリ足が着く深さ。
皆で泳いで楽しんでいたが、体が冷えて来たので地上の温泉に戻る。

「あれが、巨大地底湖ですか?」
「違います。巨大地底湖は奥が見えない程広いですよ。
 明日、行きますので楽しみにしてください。」

エチゴに言われ、拓は思いっきり喜んでいた。

「そうだ、今夜、村で度胸試しをやるって聞いたんだ。皆で参加してみないか?」

ジークの話では、若い者が村はずれの祠まで行って名札を置いて来るのだが
祠までの間、村の大人が色々と怖がらせる仕掛けを用意するらしい。
拓の世界で言う肝試しの様な物だった。

「それだったら、俺は怖がらせる方をやりたい。
 これこそ、俺の魔法を生かすための絶好の機会だよ。」
「だったら村長に話をしに行くから、拓も一緒に来いよ。」

拓は早めに温泉を切り上げ、ジークと一緒に村長の家へ向かった。
村長だけは拓が休憩所を作っている魔導士だと知っていて、その拓に脅かし役をさせるのを躊躇っていたが
拓の希望ということで、参加する事を了承した。


「ねぇ、拓があんなに張り切っているけど大丈夫かしら?」
「呪いの魔法を使ったりはしないわよね?」

ジェニファーとロビンが心配そうにガラに話すが

「流石に、そこまでは大丈夫だろう・・・大丈夫だよな、レオ?」
「後で、注意した方が良いか。正直俺も心配になって来た。」
「「「・・・」」」
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