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250治療
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朝一でスラム街で魔獣の解体依頼を行い、エチゴが開いている倉庫を用意してくれOZとクリームも魔獣の解体を開始した。
「申し訳ないけど、神殿に行ってくるね。」
拓はハックとピスタ男爵をピース神官とトリス神官へ引き合わせることになっている。
事前に連絡を入れておいたので、神殿に着くと直ぐにピース神官とトリス神官に通された。
「治癒魔導士として学ばせて頂きたいと思います。宜しくお願いします。」
ピスタ男爵との挨拶も終わり、ハックは神殿で教育を受けることが正式に決まった。
教育は週2回。書物庫へは自由に出入りが出来る。
その代わりに、週に1度は神殿が行う治療を手伝う事になる。
「良ければ今日から教育を始めたいのですが、時間は大丈夫でしょうか?」
「はい、大丈夫です。宜しくお願いします。」
せっかくなので、拓とピスタ男爵も同席させてもらう。
教育内容は人体の構造を含めた治癒魔法についてと病気などに対する薬草、薬について。
拓としては薬の製造方法を期待していたが、そこは国が管理しているため神殿でも簡単な治療薬しか公開されていなかった。
そろそろ昼食の時間となり外で軽く食事でもと思っていると、小柄な老人が部屋にやって来た。
「神殿長、どうされたのですが?」
「お客様が来られていると聞いて、食事にでも誘おうと思ってな。
良ければ、一緒に如何かな。」
拓達にとってまさかの神殿長の登場だった。
神殿長の部屋に通され、出てきたのは質素だが丁寧に調理された料理だった。
貴族だろうと神殿長と話す機会は滅多になく、ピスタ男爵ですら緊張をしていたが
神殿長が気さくに話しかけてくれ、和やかな食事会になっていた。
「拓殿は水晶の玉の魔道具の扱いをドクから習ったそうですな。」
「ドク医局長の事でしょうか?」
城での行動が神殿長に筒抜けとは思いもしなかった拓は、思わず確認してしまう。
「これでもドクに治療に教えていたので、たまに食事をしているのですよ。
この間合った時にドクが優秀だったと楽しそうに話してました。」
「そうでしたか。お陰様で何とか使える様になれました。」
「良ければ、午後はその技術を披露してもらえないでしょうか。ハック君にも良い勉強になると思いますが、どうだろうか?」
拓は少し考え、神殿長の提案を受け入れることにした。
昼食も終わり、拓達は病人がいる部屋へと案内された。
「魔力の網で細菌をすくい上げる様なイメージを持つんだ。
大切なのは患者の負担にならない様に必要最低限の魔力で網は均一で目は細かくって感じかな。」
拓はハックに説明をしながら魔道具を使用すると水晶の中に黒いシミが浮かんでくる。
神官に患者が問題なく治っているのを確認してもらう。
「ドクに聞いていた以上の腕だな。良ければ、他の患者も見て頂けないだろうか。」
神官長に言われ、拓はハックにも患者の状態を確認させながら2人の患者を治療を行った。
「拓さん、凄いです。こんな風に魔道具を使って治療を行うのですね。」
「そんなに凄く見えた?ハックに良い所を見せられて良かった。
神官長、私がサポートをするのでハックに魔道具を使わせても良いでしょうか。」
神官長の了解を得て、ハックが魔道具を使った治療を行う。
症状の軽い患者に対し行うが、魔力量は良い感じに合わせられるが、均一に広げられず拓が自分の魔力で補完する。
2人の治療でハックは限界となってしまった。
「ありがとうございます。一人で治療は無理ですが感覚は掴むことが出来ました。」
「良かった。ドク医局長に疲れ果てるまで魔道具を使わされた甲斐があたよ。」
ハックと拓は問題なく治療を終えた事を喜んでいると、神官長が話しかけてきた。
「ほう、ドクは拓殿に特訓をさせたのか?」
「ドク医局長だけでないのですが、城に仕える幹部は笑顔で限界まで扱きますよね。
お陰でハックに教えられるようになって良かったですが。」
神官長は拓の話しを笑顔で聞き、何故かハックは尊敬した眼差しを送って来る。
ハックが思ったより良い感じで魔道具を扱えたので、今後の実地教育に魔道具を使った治療を行う事になった。
「申し訳ないけど、神殿に行ってくるね。」
拓はハックとピスタ男爵をピース神官とトリス神官へ引き合わせることになっている。
事前に連絡を入れておいたので、神殿に着くと直ぐにピース神官とトリス神官に通された。
「治癒魔導士として学ばせて頂きたいと思います。宜しくお願いします。」
ピスタ男爵との挨拶も終わり、ハックは神殿で教育を受けることが正式に決まった。
教育は週2回。書物庫へは自由に出入りが出来る。
その代わりに、週に1度は神殿が行う治療を手伝う事になる。
「良ければ今日から教育を始めたいのですが、時間は大丈夫でしょうか?」
「はい、大丈夫です。宜しくお願いします。」
せっかくなので、拓とピスタ男爵も同席させてもらう。
教育内容は人体の構造を含めた治癒魔法についてと病気などに対する薬草、薬について。
拓としては薬の製造方法を期待していたが、そこは国が管理しているため神殿でも簡単な治療薬しか公開されていなかった。
そろそろ昼食の時間となり外で軽く食事でもと思っていると、小柄な老人が部屋にやって来た。
「神殿長、どうされたのですが?」
「お客様が来られていると聞いて、食事にでも誘おうと思ってな。
良ければ、一緒に如何かな。」
拓達にとってまさかの神殿長の登場だった。
神殿長の部屋に通され、出てきたのは質素だが丁寧に調理された料理だった。
貴族だろうと神殿長と話す機会は滅多になく、ピスタ男爵ですら緊張をしていたが
神殿長が気さくに話しかけてくれ、和やかな食事会になっていた。
「拓殿は水晶の玉の魔道具の扱いをドクから習ったそうですな。」
「ドク医局長の事でしょうか?」
城での行動が神殿長に筒抜けとは思いもしなかった拓は、思わず確認してしまう。
「これでもドクに治療に教えていたので、たまに食事をしているのですよ。
この間合った時にドクが優秀だったと楽しそうに話してました。」
「そうでしたか。お陰様で何とか使える様になれました。」
「良ければ、午後はその技術を披露してもらえないでしょうか。ハック君にも良い勉強になると思いますが、どうだろうか?」
拓は少し考え、神殿長の提案を受け入れることにした。
昼食も終わり、拓達は病人がいる部屋へと案内された。
「魔力の網で細菌をすくい上げる様なイメージを持つんだ。
大切なのは患者の負担にならない様に必要最低限の魔力で網は均一で目は細かくって感じかな。」
拓はハックに説明をしながら魔道具を使用すると水晶の中に黒いシミが浮かんでくる。
神官に患者が問題なく治っているのを確認してもらう。
「ドクに聞いていた以上の腕だな。良ければ、他の患者も見て頂けないだろうか。」
神官長に言われ、拓はハックにも患者の状態を確認させながら2人の患者を治療を行った。
「拓さん、凄いです。こんな風に魔道具を使って治療を行うのですね。」
「そんなに凄く見えた?ハックに良い所を見せられて良かった。
神官長、私がサポートをするのでハックに魔道具を使わせても良いでしょうか。」
神官長の了解を得て、ハックが魔道具を使った治療を行う。
症状の軽い患者に対し行うが、魔力量は良い感じに合わせられるが、均一に広げられず拓が自分の魔力で補完する。
2人の治療でハックは限界となってしまった。
「ありがとうございます。一人で治療は無理ですが感覚は掴むことが出来ました。」
「良かった。ドク医局長に疲れ果てるまで魔道具を使わされた甲斐があたよ。」
ハックと拓は問題なく治療を終えた事を喜んでいると、神官長が話しかけてきた。
「ほう、ドクは拓殿に特訓をさせたのか?」
「ドク医局長だけでないのですが、城に仕える幹部は笑顔で限界まで扱きますよね。
お陰でハックに教えられるようになって良かったですが。」
神官長は拓の話しを笑顔で聞き、何故かハックは尊敬した眼差しを送って来る。
ハックが思ったより良い感じで魔道具を扱えたので、今後の実地教育に魔道具を使った治療を行う事になった。
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