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232神殿

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次の日、拓は朝食を食べ終えると出かける準備をしていた。

「ハックを連れて教会に行ってみようと思うけど、2人はどうする?」
「俺達は遠慮しておくよ。レオも酷い二日酔いだしな。」

拓はハックと2人で協会に伺ったのだが、拓の想像以上に立派な建物だった。
建物の入口付近にいる教会の人に話しかける事に。

「拓と申しますが、神官のピース神官と、トリス神官はいらっしゃいますか?」
「あの、約束はされているのでしょうか?」
「いえ。約束が必要でしたか。」
「はい、お二人は大変忙しいので予約が無いと会うのは難しいですね。」
「では、こちらで医学の書物の閲覧は可能でしょうか?」
「神殿の許可が無いと一般の方の閲覧は出来ません。」

拓は伺ったことをピース神官とトリス神官に伝えてもらう様にお願いし、建物の中を見て帰ることにした。

「ゴメン。予約とか必要とは思わなかった。
 今日は俺が分かる範囲で説明させてもらうね。」

拓とハックは適当な店に入って飲み物とつまみを頼むと
勉強して覚えた人体構造について説明することにした。
記憶のあやふやな所は魔法で自分の体を調べて紙に描くと、それぞれの働きについて話し始めた。


ピース神官とトリス神官が治療を終えて神殿に戻ってくると
拓の対応をした女性が2人を尋ねて来た事を挨拶のついでに話す。

「拓殿が訪ねて来てくれたのに、帰してしまったのか。」
「拓殿が来たら直ぐに連絡を寄こす様に伝えてあっただろう。」

女性から拓がやって来たのに帰したと聞いてピース神官とトリス神官が思わず大声を出していた。

「本人も若く、子供連れでしたので・・・」

2人が大声を上げる事は滅多になく、話した女性は怯えてしまった。
ピース神官とトリス神官には多くの人達が挨拶だけでもと声を掛けて来る。
女性は拓もその中の1人だと考えていた。

「大声を上げて済まなかった。エチゴ屋に寄っているかも知れない。」
「宿さえ決まっていれば問題ないのに。直ぐに行くぞ。」

エチゴの所へと走り出した。


「拓さんは今日は顔を出していませんね。良ければ、お待ちになられますか。」

エチゴに勧められピース神官とトリス神官は奥の部屋で待たせてもらう事にした。
拓がガラとレオとは別行動をしていると聞いて、OZが泊っている宿に店の者を遣わせる。


「拓殿、神殿に来て頂いたのに対応できずに申し訳ありません。」
「とんでもないです。お忙しい所、会いに来て頂きありがとうございます。」

ガラから連絡を受けた拓は、エチゴ屋でピース神官とトリス神官と会いハックを紹介する。
そして、医学書などの閲覧が出来ないか尋ねてみると、

「問題ありません。私達の方で対応させて頂きます。」

4人とも昼食が未だだった為、拓がアイテムボックスに保管しておいた料理を頂くことに。
エチゴさんの分も用意すると、とても喜んでくれていた。
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