欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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200何も分からず

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食事も終わりテントに入ると、拓は魔導書を取り出して調べ始めた。

「もしかして、ポッチャリの呪いなんて調べているんじゃないだろうな?」
「・・・」

ガラの言葉に拓が一瞬ピクっと動いたが、調べ続ける。

「拓が引き締めたいなら諦めるが、この腹はそのままが良いな。」

ガラが拓を後ろから抱きしめ、大きな手で拓の腹を撫で始めた。

「悪い。俺がからかったからかだよな。俺も拓の腹は気に入っているんだ。」

レオまで拓に抱き付いて来ると、拓はアイテムボックスに本を収納する。
2人に腹を揉まれていると、拓としてもこの腹のままでも良いかと思ってしまう。
そのまま3人でキスをして拓はベットに運ばれた。
2人は裸にした拓の腹に顔を埋めその弾力を楽しみ始める。

「この腹、気持ち良いんだよな。」
「あぁ、触っているとホッとする。」

それだけで終わる訳が無く、拓の体中に手がはい回りキスをされたっぷりと楽しんでいた。

次の日、遺跡の最深部、コアが有った部屋に到着した。
前に見た様に神殿の様な作りに、ダミーのコアが設置されている。
拓はコアを見ながら周囲に魔力を放出して行くと、所々で魔力の流れが若干異なるのが有るのが分かる。

「遺跡って何だ?疑似生命体?
 魔力により動くのであれば、自己修復、活性化という成長を行う永久稼働システム?
 ならば魔獣は?魔力から生まれる生命体?人造生命?
 遺跡を作った目的は?魔獣の生成システムという訳では無いだろうし。
 だとしたら、何故遺跡は魔獣を発生させているんだ?
 古代人にとっても想定外の現象だとしたら・・・」

拓は独り言を話ながらダミーのコアの周りを歩き、自分なりの考えをまとめようとしていた。
拓が自分の世界に没頭しているので、他のメンバーは黙ってその様子を眺めている。

拓は魔力を通り易い所を見つけると、実験を行う。
魔力を徐々に放出して行くと、一定の魔力を超えた時一気に流れ始めた。
魔力の行先はコアの設置されている場所。
しかし、ダミーが有るだけなので何も反応はせずに、魔力が放出されるだけだった。
他の魔力が通り易い場所でも同じような反応が行われ、その場所はコアを囲む様に等間隔の円状になっている。
だから何だと言われても答えは無いが、調べるのは終わりにし待ってくれている皆の所に戻りスタンプラリーを完了させた。

「何か分かったか?」
「何も分からない事が分かったよ。」

ガラに聞かれて拓が答えると「そうだろうな。」と笑っていた。
そして、前回と同様に大量のケーキを購入し次の町に向かって出発した。


ここからは、前回とは違う村や町を回ることになっている。
前回寄った村ではエチゴの販売が喜ばれていたので、拓は大丈夫かと心配になる。

「エチゴさん、前回と同じ村と町を回らないで良いのですか?」
「前に向かった村には他の商人が回ることになっていますから大丈夫ですよ。」

エチゴは拓が他の町や村を見れる様に他の商人達と調整を行っている。
この移動では、販売以上に拓の治癒魔法に期待していた。
本心では拓と全ての村を回りたいという気持ちが有るが、拓の好意にこれ以上甘える訳にはいかない。
今まで通り年2回の行商で効率よく回れるように計画を立てていた。
新しく回る村では大怪我をしている人も居て、ニコラスがホワイトジャックとして現れ拓と一緒に治療を行う真似をしてくれる。

一行は順調に村を回り幾つかの町では領主自らが出迎えた。

「こちらにホワイトジャック殿が同行していると聞いたのだが、挨拶は出来ないだろうか。」

ホワイトジャック狙いだったが、エチゴが最後の村を出た時に分かれた事を伝えると
免責札を持つ拓が同行している事も有り、強く問い詰める事も出来ず
ホワイトジャックについて幾つか質問をし、村を回るエチゴの行動に感謝し別れることになる。

「ホワイトジャックって人気者だね。貴族はどうしたいんだと思う?」
「自分達で抱え込みたいんだろ。」
「だからと言って、治癒魔法を使える魔導士なんて他にも居るだろ。」
「有名人を抱え込めば、貴族としてのステータスになるんじゃないか?治癒魔法の腕も確かだしな。」

拓は面倒だと思いながら、ニコラスのお陰で拓とホワイトジャックが別人として認識される事に感謝していた。
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