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183検診
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「結論を先に言うと、ここを開拓するのは問題ないと考えます。」
拓が作り上げた拠点が有れば安全に開拓を進められるとの事。
2つの村を合わせた位の規模は確保できる。
技術者たちはポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵と話し合い、開拓範囲を決め、
詳細や移住させる村人の選択は王都に戻ってから検討をすることになった。
「拓殿には開拓する村の範囲を示す石柱を立てて欲しいのですが可能でしょうか。」
拓は要求する石柱を確認すると、対応することにした。
地図を見ながら想定している村のサイズを描き、石柱の位置を決める。
拓が地面に手をかざすと、地面がゆっくりと持ち上がってゆく。
時間をかけて作り上げたのは3メートル程の石柱。
「俺の魔法ではこの高さが限界です。その代わり広く作ったので見張台として使えると思います。」
拓は中級魔法としての範囲で、4本の石柱を作り上げた。
高さは低いが、小さな小屋位は建てられる広さは有る。
「十分すぎる程の石柱です。後、出来れば、拠点に幾つか手を加えてもらえないでしょうか。」
技術者に排水溝などの指摘を受け、改善した所で一度王都に戻ることになった。
今回やる事を終えた所で、神官2人が兵士の検診したいと申し出てくれた。
「表の怪我は治されていますが、内部を痛めているかもしれませんので。」
早速、兵士の体を調べ始めると破損している場所を見つけて治療を行った。
「治療の最中に申し訳ありませんが、どうやって怪我を調べたのですか?」
「拓殿は検診の仕方をご存じなかったのですね。治癒魔法を探索魔法の様にして体内を調べるのです。」
兵士に断り、新たに発見した場所を拓にも調べさせる。
探索魔法を行う様に治癒の魔力を体内に流して確認をすると、他とは異なる黒いシミの様な場所を感じる。
「見付けた様ですね。それが目に見えない体内の怪我です。良ければそのまま治療を行ってください。
初めは何が悪いのか分からず疲れますが、数をこなせば予測がつく様になります。」
拓は言われる通りに治療を行うと、黒いシミは無くなっていた。
「この様な技術を教えて頂きありがとうございます。」
「少しは力になれたようで良かったです。良ければ王都に戻ったら神殿に来られませんか。
他の治癒魔導士の治療方法を見る事が出来ますよ。」
「私は神を信じていませんので、神殿で技術を学ぶわけにはいかないでしょう。」
「拓殿、我々の教団は元々は神を祭る為に作られた訳ではありません。」
神官の話によると、昔は治癒魔導士の立場は酷い物だった。
攻撃力のない魔導士として力の有る者に良いように使われる存在、それが治癒魔導士。
怪我を治療する行為がどれだけ重要かを分からせる為、結束して作り上げたのがギリス教だった。
「シンボルとして神様を祭らせて頂いていますが、人が造ったという結構不謹慎な話なんですけどね。」
「いえ、正直素晴らしい話だと思います。お二人の様な方を尊敬します。えっと・・・」
「私はピースです。」「トリスです。」
拓は2人の名前が思い出せなかった事を謝り、改めて礼を述べた。
拓は冒険者、ピースとトリスは兵士と分担して治療を行うことにした。
ガラやレオは何時も適当に治癒魔法を掛けているので全く問題は無かったが
クリームの男性陣は想像以上に色々と怪我をしていて思ったよりも時間が掛かった。
拓が作り上げた拠点が有れば安全に開拓を進められるとの事。
2つの村を合わせた位の規模は確保できる。
技術者たちはポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵と話し合い、開拓範囲を決め、
詳細や移住させる村人の選択は王都に戻ってから検討をすることになった。
「拓殿には開拓する村の範囲を示す石柱を立てて欲しいのですが可能でしょうか。」
拓は要求する石柱を確認すると、対応することにした。
地図を見ながら想定している村のサイズを描き、石柱の位置を決める。
拓が地面に手をかざすと、地面がゆっくりと持ち上がってゆく。
時間をかけて作り上げたのは3メートル程の石柱。
「俺の魔法ではこの高さが限界です。その代わり広く作ったので見張台として使えると思います。」
拓は中級魔法としての範囲で、4本の石柱を作り上げた。
高さは低いが、小さな小屋位は建てられる広さは有る。
「十分すぎる程の石柱です。後、出来れば、拠点に幾つか手を加えてもらえないでしょうか。」
技術者に排水溝などの指摘を受け、改善した所で一度王都に戻ることになった。
今回やる事を終えた所で、神官2人が兵士の検診したいと申し出てくれた。
「表の怪我は治されていますが、内部を痛めているかもしれませんので。」
早速、兵士の体を調べ始めると破損している場所を見つけて治療を行った。
「治療の最中に申し訳ありませんが、どうやって怪我を調べたのですか?」
「拓殿は検診の仕方をご存じなかったのですね。治癒魔法を探索魔法の様にして体内を調べるのです。」
兵士に断り、新たに発見した場所を拓にも調べさせる。
探索魔法を行う様に治癒の魔力を体内に流して確認をすると、他とは異なる黒いシミの様な場所を感じる。
「見付けた様ですね。それが目に見えない体内の怪我です。良ければそのまま治療を行ってください。
初めは何が悪いのか分からず疲れますが、数をこなせば予測がつく様になります。」
拓は言われる通りに治療を行うと、黒いシミは無くなっていた。
「この様な技術を教えて頂きありがとうございます。」
「少しは力になれたようで良かったです。良ければ王都に戻ったら神殿に来られませんか。
他の治癒魔導士の治療方法を見る事が出来ますよ。」
「私は神を信じていませんので、神殿で技術を学ぶわけにはいかないでしょう。」
「拓殿、我々の教団は元々は神を祭る為に作られた訳ではありません。」
神官の話によると、昔は治癒魔導士の立場は酷い物だった。
攻撃力のない魔導士として力の有る者に良いように使われる存在、それが治癒魔導士。
怪我を治療する行為がどれだけ重要かを分からせる為、結束して作り上げたのがギリス教だった。
「シンボルとして神様を祭らせて頂いていますが、人が造ったという結構不謹慎な話なんですけどね。」
「いえ、正直素晴らしい話だと思います。お二人の様な方を尊敬します。えっと・・・」
「私はピースです。」「トリスです。」
拓は2人の名前が思い出せなかった事を謝り、改めて礼を述べた。
拓は冒険者、ピースとトリスは兵士と分担して治療を行うことにした。
ガラやレオは何時も適当に治癒魔法を掛けているので全く問題は無かったが
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