156 / 504
156マジ何で?
しおりを挟む
貴族達の前から離れたホワイトジャックは、姿を隠して服を着替えるとOZ、クリームと合流した。
クリームのニコラスとして。
スラム街からはホワイトジャックと似た背格好のフードを被った人が至る所から出てきていた。
「すまない、ホワイトジャックという人物を知らないだろうか。」
「オジサンは誰?」
「・・・お兄さんは、スラム街にホワイトジャックが現れると聞いて来てみた冒険者なんだが。」
「さっき、貴族の人達を治療していたよ。悪いけど、急ぎの買い物を頼まれているんだ。」
フードの下から出てきたのはスラム街の子供。
ホワイトジャックと接触しようとしていた貴族の私兵は「呼び止めて悪かった」そう言って他のフードを被った人物に話しかけていた。
子供はフードを被りなおしスラム街の近くを走り出すと、何度も呼び止められていた。
スラム街の外には多くの貴族の私兵が居て、手当たり次第に声を掛けていたが全てが外れていた。
中にはスラム街の住人の格好をしているのではないかと後を付ける者も居たが、無駄足に終わっていた。
スラム街では、治療で訪れた貴族達から菓子が配られていた。
この場に大勢で来て、何もしない訳にはいかないだろうとサリナ姫から提案されていたからだ。
貴族だけでなく、勇者やOZ、クリームも手伝っていた。
スラム街の人達と交流を持ちながらもホワイトジャックの情報を得ようとしたが、本当に誰も素顔を知らないみたいだ。
拓にも聞いてみたが、素顔を知らず、エチゴの護衛として村を回った時に馬車に乗せたのがきっかけで治癒魔法を見せてもらう事になったと説明されて終わってしまった。
その代わり、改めてサリナ姫と勇者3人、免責札を持つ拓の親密さを見ることになった。
「ガラさんとレオさんですね。拓さんから話を伺っています。
俺は勇者をやっている浩司と言います。」
「私は由美です。」「里香で~す。」
「浩司様、由美様、里香様、宜しくお願いします。」
ガラが挨拶を返し、レオと頭を下げようとすると
「止めてください。拓さんの仲間にそんな事をされては困ります。
それに俺達の方が年下なんで、普通に呼び捨てにしてもらえると助かります。」
「それで良いならそうさせてもらうが、良いのか?」
「その方が気楽で良いです。それにしても拓さん話し方から同世代の人とパーティを組んでいると思っていました。」
浩司が笑いながら話した言葉に、固まるガラとレオ。
「いや、俺達3人は同じ年なんだが。」
「えっ」「嘘」「マジ何で」
里香の「何で」の言葉に対し、聞いていた周囲の人達は何に対して言っているのかと思いながらもチラッとレオを見てしまう。
勇者3人はサリナ姫と話している拓とガラ、レオを思わず見比べてしまった。
拓が若く見えるのか、それとも2人が老けて見えるのか?
スキンヘッドのレオなんてどう見ても30代後半の危ない人間にしか見えない。3人も拓の仲間でなければ絶対に話す事は無かっただろう。
「どうした。何か問題でも有った?」
拓とサリナ姫が気になってやって来たのだが、理由を聞いて大笑い。
「俺達自身も3人が同じ年齢だと知って笑ったんだ。
ガラはある程度年相応、俺は若々しく、レオは・・・どう見ても危ない中年だよな。」
「おい、拓。お前の場合は若々しいじゃなく、幼く見えるだろ。」
レオの突っ込みに皆で笑い合っていた。
そんなやり取りを子供達が見ていたので呼んで一緒に話をしを始めると、子供達は勇者の魔法に興味を持っていた。
「そうだわ。盛り上げる為に魔法で何かやってみましょうよ。」
急遽サリナ姫の独断で勇者と拓の魔法ショーを開催することになった。
クリームのニコラスとして。
スラム街からはホワイトジャックと似た背格好のフードを被った人が至る所から出てきていた。
「すまない、ホワイトジャックという人物を知らないだろうか。」
「オジサンは誰?」
「・・・お兄さんは、スラム街にホワイトジャックが現れると聞いて来てみた冒険者なんだが。」
「さっき、貴族の人達を治療していたよ。悪いけど、急ぎの買い物を頼まれているんだ。」
フードの下から出てきたのはスラム街の子供。
ホワイトジャックと接触しようとしていた貴族の私兵は「呼び止めて悪かった」そう言って他のフードを被った人物に話しかけていた。
子供はフードを被りなおしスラム街の近くを走り出すと、何度も呼び止められていた。
スラム街の外には多くの貴族の私兵が居て、手当たり次第に声を掛けていたが全てが外れていた。
中にはスラム街の住人の格好をしているのではないかと後を付ける者も居たが、無駄足に終わっていた。
スラム街では、治療で訪れた貴族達から菓子が配られていた。
この場に大勢で来て、何もしない訳にはいかないだろうとサリナ姫から提案されていたからだ。
貴族だけでなく、勇者やOZ、クリームも手伝っていた。
スラム街の人達と交流を持ちながらもホワイトジャックの情報を得ようとしたが、本当に誰も素顔を知らないみたいだ。
拓にも聞いてみたが、素顔を知らず、エチゴの護衛として村を回った時に馬車に乗せたのがきっかけで治癒魔法を見せてもらう事になったと説明されて終わってしまった。
その代わり、改めてサリナ姫と勇者3人、免責札を持つ拓の親密さを見ることになった。
「ガラさんとレオさんですね。拓さんから話を伺っています。
俺は勇者をやっている浩司と言います。」
「私は由美です。」「里香で~す。」
「浩司様、由美様、里香様、宜しくお願いします。」
ガラが挨拶を返し、レオと頭を下げようとすると
「止めてください。拓さんの仲間にそんな事をされては困ります。
それに俺達の方が年下なんで、普通に呼び捨てにしてもらえると助かります。」
「それで良いならそうさせてもらうが、良いのか?」
「その方が気楽で良いです。それにしても拓さん話し方から同世代の人とパーティを組んでいると思っていました。」
浩司が笑いながら話した言葉に、固まるガラとレオ。
「いや、俺達3人は同じ年なんだが。」
「えっ」「嘘」「マジ何で」
里香の「何で」の言葉に対し、聞いていた周囲の人達は何に対して言っているのかと思いながらもチラッとレオを見てしまう。
勇者3人はサリナ姫と話している拓とガラ、レオを思わず見比べてしまった。
拓が若く見えるのか、それとも2人が老けて見えるのか?
スキンヘッドのレオなんてどう見ても30代後半の危ない人間にしか見えない。3人も拓の仲間でなければ絶対に話す事は無かっただろう。
「どうした。何か問題でも有った?」
拓とサリナ姫が気になってやって来たのだが、理由を聞いて大笑い。
「俺達自身も3人が同じ年齢だと知って笑ったんだ。
ガラはある程度年相応、俺は若々しく、レオは・・・どう見ても危ない中年だよな。」
「おい、拓。お前の場合は若々しいじゃなく、幼く見えるだろ。」
レオの突っ込みに皆で笑い合っていた。
そんなやり取りを子供達が見ていたので呼んで一緒に話をしを始めると、子供達は勇者の魔法に興味を持っていた。
「そうだわ。盛り上げる為に魔法で何かやってみましょうよ。」
急遽サリナ姫の独断で勇者と拓の魔法ショーを開催することになった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
350
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる