欲にまみれた楽しい冒険者生活

139姫様の案内

ＯＺがサリナ姫を町の案内をする日になり、待ち合わせ場所となっているブルネリ公爵の屋敷に伺うと
予定の時間よりかなり早いにも関わらず、既に市民の服装をしたサリナ姫が居る。

サリナ姫の護衛に付くのは、何時もの女兵士、オリバー隊長、パウロ、ヨーゼフ
ブルネリ公爵の所からはソードとシース

「拓殿と顔見知りの方が良いかと思って人選をさせてもらった。」

ブルネリ公爵の説明で顔合わせをしたのだが、顔見知りどころか半分は肉体関係まである。
パウロとヨーゼフにされた２本差し、人気のない建物の裏手で犯したたソード。
思い出しただけで、肉棒が反応してしまいそうだ。
拓は冷や汗をかきながら皆と挨拶をすると、３人とも何事も無かったように挨拶を返す。
護衛は、サリナ、ＯＺとは少し離れた所から護衛をする形をとる。

「サリナは何処か行ってみたい場所ってある？」
「そうね、冒険者ギルドに行ってみたいわ。」

姫として行けない場所。
この時間なら冒険者も少ないので問題ないと思い、とりあえずフードを被ってもらって扉を開ける。
ギルド会館の中を案内すると、依頼の張ってあるボードを眺めていた。

「魔獣退治以外の依頼も結構あるのね。」

ある意味、冒険者は何度も屋なので掃除の依頼や力仕事まである。
勇者が魔獣退治を行い王都も安定してきたので、依頼の内容も増えてきている。
冒険者に成りたてでは魔獣退治は出来ないので助かっていた。

「ＯＺはどんな依頼を受けているの？」
「あえて受けているのは、薬草や素材の採取、後はエチゴさんの護衛依頼かな。
　魔獣退治は常時受付となっている分だけだね。」

朝早いと他にどの様な依頼が有るかを聞いて一人頷いていた。
ついでに拓はルーカスと同じように居酒屋でジュースとつまみを頼んでみる。
護衛はギルド会館に入ってくると目立つので外で待機状態。

「こんな感じだったのね。ここで疲れを癒すのか。お酒が飲めないのが残念だわ。」

キョロキョロと周囲を見て楽しんでいた。

「前にロダン侯爵のルーカス様を連れてきたら同じ様な反応をしていましたよ。」
「ルーカス様も来ていたのね。彼の気持ちは分かるわ。」

ルーカスと同じ反応をしているサリナ姫を見れば拓達にも分かる。
その後は、屋台で食べ歩きをして露天商を見て回っていた。
拓達が案内しようと考えていた場所とは全く違い、拓達が普段の生活で通っている場所ばかり選んでいる。

「楽しそうだから良いけど、そうしたら市場にでも行ってみる？」

拓の提案に、嬉しそうに頷くサリナ姫。
市場ではサリナ姫に説明しながらも色々と野菜を購入するのだが

「おじさん、これとこれを合わせて買うから安くしてよ。」
「お嬢ちゃんは可愛いからおまけしてあげよう。」
「ありがとう。」

サリナ姫が買いたい物を聞くと値引き交渉をする。

「サリナって値引きが上手いね。」
「ありがとう。こんなに食べ物が流通していて良かったわ。
　あのＯＺの皆さん、最後に行ってみたい所が有るんだけど良いかしら。」

サリナ姫の行きたい場所を聞いて拓達は顔をしかめたが、その希望を受け入れることにした。