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085謎の人物
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エチゴ達と入れ違いに、助けを求めた村人に連れられて領主である貴族の兵士達が魔獣に襲われた村にやって来た。
しかし、大勢の怪我人が居ると聞いていたにもかかわらず、全員が治療されたとの事。
「ホワイトジャック殿ですか?」
本当に村人達が言うような治癒魔導士なら名前位は聞いていると思うが、誰も知らない。
念のため、村の周囲を調べてみると大量の魔獣が居た形跡は有るのだが、肝心の魔獣の姿が無い。更に
「隊長、魔獣を倒したと思われる跡が何か所も発見できたのですが、戦った痕跡が有りません。」
倒した血の跡は見付けられたが、その周囲は荒らされていない。
そして何よりも不思議なのは、魔獣の死体が1つも無く運んだ形跡すらない。
「改めて村人に確認を行う様に。それから調べる範囲を広げるぞ。」
分かったのはホワイトジャックがエチゴという商人と同じタイミングで村に来ていた事くらいだった。
エチゴというのは、王都で大きな店を扱っている商人だが、治癒魔導士の話は聞いたことも無い。
ホワイトジャックの人相などを確認したが、白衣を着て変な仮面を付けている事しか分からない。
そして、魔獣討伐については何も知らなかった。
領主への報告を行う人員以外は、他の村も回り状況を確認したのだが、
何処の村でもホワイトジャックによる治療が行われており、周囲では魔獣の倒された痕跡はあるが、その姿は無くなっている。
唯一の接点は商人のエチゴが立ち寄っている事だった。
ルートを外れるが、エチゴが回っていない村にも立ち寄って確認したが、周囲には普通に魔獣が存在していた。
魔獣の件は余りにも不可思議なため、エチゴ達が退治しながら移動している程度の話となり
ホワイトジャックという高レベルの治癒魔導士の存在が際立つことになった。
ホワイトジャックの噂は王都にも伝わり、多くの貴族達がその魔導士の確認に動いているが、その様な高い治癒力を持つ魔導士は見つからない。
当然、ブルネリ公爵の元にもホワイトジャックの話が伝わっていた。
拓がエチゴ商会の護衛として、その村の方へ出発しているのは把握している。
そこに、このホワイトジャックの出現。
拓=ホワイトジャックとも考えたが、偽名を名乗る必要性もない。
逆に名を売れば、免責札を持つ者として国王や我々貴族からの信頼を得られ今後の活動が優位になる。
更に、拓は中級魔法までしか使えないが、ホワイトジャックは上級魔法まで使っている事が分かっている。
ブルネリ公爵はホワイトジャックという魔導士が拓とは別人と考え調べることにした。
「ホワイトジャックか。なんか似た名前の漫画が有ったよね。」
「研修医の話よね。」
「それは新しいのだろ。やっぱり医師免許のないモグリの天才医師だよ。」
「にしても、拓さんって治癒魔法も使えたのね。前に戦う所も見たけど、マジ多才過ぎない。」
「冒険者をやるなら、手数が多い方が良いんじゃないかしら。でも何でホワイトジャック?」
「何か、浩司に似ててヤバくない。」
サリナ姫が勇者3人に巷で噂となっているホワイトジャックの話をすると、3人が元の世界の話で盛り上がりホワイトジャック=拓を疑っていない。
「でも村人の怪我の状態を考えると治癒魔法は上級魔法だよな。拓さんって上級魔法まで使えたんだな。」
「もしくは、村人が大袈裟に言ってしまったとか。」
「そんな事より、白衣とマスクの格好の方がマジ、ヤバいでしょ?」
「カッコいいじゃないか。俺達も勇者としてのコスチュームを考えてみないか?」
浩司は由美と里香から「中二病」とからかわれながらも、マントを用意してもらうようお願いすることにした。
サリナ姫の提案で、この話は他言しないことにした。
もし本当に拓だとすると、ホワイトジャックを名乗るのは何か意図が有ると考えて・・・
しかし、大勢の怪我人が居ると聞いていたにもかかわらず、全員が治療されたとの事。
「ホワイトジャック殿ですか?」
本当に村人達が言うような治癒魔導士なら名前位は聞いていると思うが、誰も知らない。
念のため、村の周囲を調べてみると大量の魔獣が居た形跡は有るのだが、肝心の魔獣の姿が無い。更に
「隊長、魔獣を倒したと思われる跡が何か所も発見できたのですが、戦った痕跡が有りません。」
倒した血の跡は見付けられたが、その周囲は荒らされていない。
そして何よりも不思議なのは、魔獣の死体が1つも無く運んだ形跡すらない。
「改めて村人に確認を行う様に。それから調べる範囲を広げるぞ。」
分かったのはホワイトジャックがエチゴという商人と同じタイミングで村に来ていた事くらいだった。
エチゴというのは、王都で大きな店を扱っている商人だが、治癒魔導士の話は聞いたことも無い。
ホワイトジャックの人相などを確認したが、白衣を着て変な仮面を付けている事しか分からない。
そして、魔獣討伐については何も知らなかった。
領主への報告を行う人員以外は、他の村も回り状況を確認したのだが、
何処の村でもホワイトジャックによる治療が行われており、周囲では魔獣の倒された痕跡はあるが、その姿は無くなっている。
唯一の接点は商人のエチゴが立ち寄っている事だった。
ルートを外れるが、エチゴが回っていない村にも立ち寄って確認したが、周囲には普通に魔獣が存在していた。
魔獣の件は余りにも不可思議なため、エチゴ達が退治しながら移動している程度の話となり
ホワイトジャックという高レベルの治癒魔導士の存在が際立つことになった。
ホワイトジャックの噂は王都にも伝わり、多くの貴族達がその魔導士の確認に動いているが、その様な高い治癒力を持つ魔導士は見つからない。
当然、ブルネリ公爵の元にもホワイトジャックの話が伝わっていた。
拓がエチゴ商会の護衛として、その村の方へ出発しているのは把握している。
そこに、このホワイトジャックの出現。
拓=ホワイトジャックとも考えたが、偽名を名乗る必要性もない。
逆に名を売れば、免責札を持つ者として国王や我々貴族からの信頼を得られ今後の活動が優位になる。
更に、拓は中級魔法までしか使えないが、ホワイトジャックは上級魔法まで使っている事が分かっている。
ブルネリ公爵はホワイトジャックという魔導士が拓とは別人と考え調べることにした。
「ホワイトジャックか。なんか似た名前の漫画が有ったよね。」
「研修医の話よね。」
「それは新しいのだろ。やっぱり医師免許のないモグリの天才医師だよ。」
「にしても、拓さんって治癒魔法も使えたのね。前に戦う所も見たけど、マジ多才過ぎない。」
「冒険者をやるなら、手数が多い方が良いんじゃないかしら。でも何でホワイトジャック?」
「何か、浩司に似ててヤバくない。」
サリナ姫が勇者3人に巷で噂となっているホワイトジャックの話をすると、3人が元の世界の話で盛り上がりホワイトジャック=拓を疑っていない。
「でも村人の怪我の状態を考えると治癒魔法は上級魔法だよな。拓さんって上級魔法まで使えたんだな。」
「もしくは、村人が大袈裟に言ってしまったとか。」
「そんな事より、白衣とマスクの格好の方がマジ、ヤバいでしょ?」
「カッコいいじゃないか。俺達も勇者としてのコスチュームを考えてみないか?」
浩司は由美と里香から「中二病」とからかわれながらも、マントを用意してもらうようお願いすることにした。
サリナ姫の提案で、この話は他言しないことにした。
もし本当に拓だとすると、ホワイトジャックを名乗るのは何か意図が有ると考えて・・・
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