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247水没
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「毒は火や水で無毒化できるのか。」
拓がゴウに詰め寄る。
「元の世界と同じだ。火か水で抑えることができる。」
拓が空を見上げると、雲一つない天気だった。
「ガラ、アーネス小父さんの所へ行く。無毒化させるよ。
小父さんに手伝ってもらえば人を集められるだろ。」
拓はゴウをそのまま放置し、ガラに背負われると闇魔法で姿を消して翼の腕輪の力で一気にアーネスの元へと向かった。
アーネスの元にはフォスターとドクスも合流し、2人は風魔法と光魔法で毒を抑え込む手伝いをしていた。
「爺ちゃん、ドクスさん、アーネス小父さん、力を貸して。」
拓が3人に呼び掛ける。
先ずは毒の元を無害化させるために、貴族の屋敷の地下室を水没させるか燃やすことを提案する。
「燃やす方が楽だが、後が面倒だな。」
フォスターはそう呟くと、警備をしている兵士を捕まえた。
「フォスター大魔導士にドクス魔導士。この様な所にどうして」
「そんなことは、どうでもいい。それよりも・・・」
その兵士は驚いていたが、フォスターは毒を無害化させる方法を教え水属性の魔導士と水を汲む人手を集めるように指示を出した。
人が集まるまでに、フォスターは風上の位置から屋敷の崩れた場所まで氷のレールを何本も作り上げていた。
人手は直ぐに集まりバケツリレーで水が運ばれ、フォスターが氷魔法で作ったレールを通して地下室へ水を送る。
少し遅れて水属性の魔導士がやって来た。
「「「フォスター大魔導士、ご無沙汰しておリます。」」」
魔導士達が挨拶するのを適当に流し、屋敷の地下を水魔法で水没させる様に指示を出す。
時間はかかったが地下室は水没し、新たに毒が広がることはなくなった。
「疲れているところ悪いが、続けて街に広がった毒の対応を頼む。
水魔法を使える者は水球を空中で破裂、風魔法を使える者は水を空に飛ばせ。」
王都に広まった毒に対しては、風魔法と水魔法を使い空から雨の様に水を撒くことで毒を弱めることにした。
全員が限界まで魔法を使ったところで作業は終わりとなった。
ただし、毒が広がったエリアの住人は避難したままで、多くの被害者が出ていた。
拓も水魔法を使って手伝った。
初級魔導士なので大した威力の魔法は使えないが、大量の保有魔力のおかげで水を出し続け、それなりに手伝いになっていた。
「フォスター大魔導士、ドクス魔導士。この度の毒の対応ありがとうございました。」
手伝いに来た魔導士の1人がフォスターに話しかけてきた。
「随分と腕を上げたな。さすがは宮廷魔導士の一団だ。」
「フォスター大魔導士に比べたらまだまだです。良ければ、また指導をして頂けないでしょうか。」
「いや、儂は既に宮廷魔導士を辞めた身だ。今更だ。」
近くで聞いていた人達は、宮廷魔導士の一団だと知り驚いていた。
「やっぱり、爺ちゃんって凄い人なんだね。」
「こうして宮廷魔導士の態度を見ていると、改めて爺様の凄さが分かるな。」
そして拓とアーネスも、改めてフォスターという存在を見直していた。
そして、ドクスも他の宮廷魔導士から戻ってこないのかと話しかけられていた。
アンデットの呪いの解除等だけでなく、新しい薬の開発や呪いの解除などを行い注目されている。
「今の生活が気に入っているからな。今更、宮廷魔導士に戻りたいとは思わない。
それよりも、被害者の救済だ。
毒に侵された者はポーションで治療が可能だ。
疲れているだろうが、急いで国王様に報告をしてほしい。」
フォスターとドクスはそのまま宮廷魔導士達と一緒に報告のために城へと向かった。
残った兵士達は状況確認と被害者の救出のために動き始めた。
「アーネス小父さん、ガラ、俺達も救出を手伝うよ。
でも、毒が残っているから気を付けて。」
拓は放出できる魔力は初級魔導士レベルだが大量の魔力を保有しているため魔力切れとは無関係だった。
拓がゴウに詰め寄る。
「元の世界と同じだ。火か水で抑えることができる。」
拓が空を見上げると、雲一つない天気だった。
「ガラ、アーネス小父さんの所へ行く。無毒化させるよ。
小父さんに手伝ってもらえば人を集められるだろ。」
拓はゴウをそのまま放置し、ガラに背負われると闇魔法で姿を消して翼の腕輪の力で一気にアーネスの元へと向かった。
アーネスの元にはフォスターとドクスも合流し、2人は風魔法と光魔法で毒を抑え込む手伝いをしていた。
「爺ちゃん、ドクスさん、アーネス小父さん、力を貸して。」
拓が3人に呼び掛ける。
先ずは毒の元を無害化させるために、貴族の屋敷の地下室を水没させるか燃やすことを提案する。
「燃やす方が楽だが、後が面倒だな。」
フォスターはそう呟くと、警備をしている兵士を捕まえた。
「フォスター大魔導士にドクス魔導士。この様な所にどうして」
「そんなことは、どうでもいい。それよりも・・・」
その兵士は驚いていたが、フォスターは毒を無害化させる方法を教え水属性の魔導士と水を汲む人手を集めるように指示を出した。
人が集まるまでに、フォスターは風上の位置から屋敷の崩れた場所まで氷のレールを何本も作り上げていた。
人手は直ぐに集まりバケツリレーで水が運ばれ、フォスターが氷魔法で作ったレールを通して地下室へ水を送る。
少し遅れて水属性の魔導士がやって来た。
「「「フォスター大魔導士、ご無沙汰しておリます。」」」
魔導士達が挨拶するのを適当に流し、屋敷の地下を水魔法で水没させる様に指示を出す。
時間はかかったが地下室は水没し、新たに毒が広がることはなくなった。
「疲れているところ悪いが、続けて街に広がった毒の対応を頼む。
水魔法を使える者は水球を空中で破裂、風魔法を使える者は水を空に飛ばせ。」
王都に広まった毒に対しては、風魔法と水魔法を使い空から雨の様に水を撒くことで毒を弱めることにした。
全員が限界まで魔法を使ったところで作業は終わりとなった。
ただし、毒が広がったエリアの住人は避難したままで、多くの被害者が出ていた。
拓も水魔法を使って手伝った。
初級魔導士なので大した威力の魔法は使えないが、大量の保有魔力のおかげで水を出し続け、それなりに手伝いになっていた。
「フォスター大魔導士、ドクス魔導士。この度の毒の対応ありがとうございました。」
手伝いに来た魔導士の1人がフォスターに話しかけてきた。
「随分と腕を上げたな。さすがは宮廷魔導士の一団だ。」
「フォスター大魔導士に比べたらまだまだです。良ければ、また指導をして頂けないでしょうか。」
「いや、儂は既に宮廷魔導士を辞めた身だ。今更だ。」
近くで聞いていた人達は、宮廷魔導士の一団だと知り驚いていた。
「やっぱり、爺ちゃんって凄い人なんだね。」
「こうして宮廷魔導士の態度を見ていると、改めて爺様の凄さが分かるな。」
そして拓とアーネスも、改めてフォスターという存在を見直していた。
そして、ドクスも他の宮廷魔導士から戻ってこないのかと話しかけられていた。
アンデットの呪いの解除等だけでなく、新しい薬の開発や呪いの解除などを行い注目されている。
「今の生活が気に入っているからな。今更、宮廷魔導士に戻りたいとは思わない。
それよりも、被害者の救済だ。
毒に侵された者はポーションで治療が可能だ。
疲れているだろうが、急いで国王様に報告をしてほしい。」
フォスターとドクスはそのまま宮廷魔導士達と一緒に報告のために城へと向かった。
残った兵士達は状況確認と被害者の救出のために動き始めた。
「アーネス小父さん、ガラ、俺達も救出を手伝うよ。
でも、毒が残っているから気を付けて。」
拓は放出できる魔力は初級魔導士レベルだが大量の魔力を保有しているため魔力切れとは無関係だった。
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