275 / 304
275空き瓶
しおりを挟む
ゴウの他にもサーシャを調べていた人物が居ると聞いたが、その後 その様な動きはない。
拓も冒険者として動き、アークや銀浪達から話を聞いているが、平和なものだった。
秋になるとアーネスがペンデルトン侯爵領にやって来た。
今年はギリス教というよりゴウの動きの確認とアーネスに提供した技術の確認の為
拓とガラ、ドクスがアーネスに同行し、シルビアがサーシャ達と貴族のパーティに合わせて王都へ移動する。
「拓、随分と凄い技術を渡してくれたな。しかし、どういうつもりだ。」
ヘンデリック侯爵達に挨拶をし、拓と2人になると笑顔が消えて真顔で聞いてくる。
「こんな技術を他人に売ろうとしたことは無かっただろう。ゴウと会った時に何を言われた。」
拓は少し困った顔をしたが「少し考えを変えてみただけです。」とだけ答えた。
「まぁ良い。しかし自分で抱えきれなくなる前に、俺でなくても良い、爺様でもガラにでも話せよ。」
アーネスはそれだけ言うと、今回の技術に対し拓と正式な契約を行った。
契約は機械だけにし、肥料の作り方については契約をせずに販売価格を抑える事にする。
やる事を終えると、宴会が始まった。
「久しぶりの拓さんの料理だ。美味い。料理の腕前が上がったんじゃないですか?」
ゴンが嬉しそうにテーブルに並んだ料理を食べまくっている。
それは良いのだが
「アーネス小父さん、来るまでに何を食べていたの?
ガラのマジックバックで保管しているのは問題無かったけど、乾麺や乾燥野菜の瓶詰はもたなかった?」
拓はペンデルトン侯爵領との行き来用にアーネスに保存食を渡していた。
自分でも日持ち確認をしているが、アーネスにも保存食を渡す代わりに同じように確認を依頼していた。
「いや、問題無かったですよ。
ただ美味かったので、大将がペンデルトン侯爵領以外の移動時に食べてしまっただけです。
お陰で移動中は焼き固めたパンに、干し肉ですよ。」
「俺だけに責任を押し付けるな。お前だって、美味そうに食べてただろうが。」
ゴンが代わりに答えると、アーネスが反論・・・そして2人して拓に期待を込めた視線を送って来る。
「分かりました。今回、王都へ行く間に、多めに保存食を作っておきますよ。
明日は食材を購入しに行きますか。俺が保管しておくので王都に着いたら保存用の瓶も購入してください。」
拓が仕方なく言うと、アーネスは空間魔法で収納していた空き瓶を大量に取り出す。
「拓ならそう言ってくれると思ってな。保存用の瓶は用意して煮沸消毒済みだ。」
嬉しそうなアーネスに対し、頭が痛くなってきた拓。
アーネスとゴンは、保存食を移動時以外にも食べているのではないだろうか?
拓は呆れながらも大量に出された保存用の瓶を受け取り、自分の空間魔法に収納した。
アーネス達は先に王都へと立った。
美味しい料理と安全な宿泊の優雅な旅をして王都に戻ったアーネスを待っていたのは
肥料を作る機械の図面の一部と、作られたばかりの装置が盗まれたとの報告だった。
拓も冒険者として動き、アークや銀浪達から話を聞いているが、平和なものだった。
秋になるとアーネスがペンデルトン侯爵領にやって来た。
今年はギリス教というよりゴウの動きの確認とアーネスに提供した技術の確認の為
拓とガラ、ドクスがアーネスに同行し、シルビアがサーシャ達と貴族のパーティに合わせて王都へ移動する。
「拓、随分と凄い技術を渡してくれたな。しかし、どういうつもりだ。」
ヘンデリック侯爵達に挨拶をし、拓と2人になると笑顔が消えて真顔で聞いてくる。
「こんな技術を他人に売ろうとしたことは無かっただろう。ゴウと会った時に何を言われた。」
拓は少し困った顔をしたが「少し考えを変えてみただけです。」とだけ答えた。
「まぁ良い。しかし自分で抱えきれなくなる前に、俺でなくても良い、爺様でもガラにでも話せよ。」
アーネスはそれだけ言うと、今回の技術に対し拓と正式な契約を行った。
契約は機械だけにし、肥料の作り方については契約をせずに販売価格を抑える事にする。
やる事を終えると、宴会が始まった。
「久しぶりの拓さんの料理だ。美味い。料理の腕前が上がったんじゃないですか?」
ゴンが嬉しそうにテーブルに並んだ料理を食べまくっている。
それは良いのだが
「アーネス小父さん、来るまでに何を食べていたの?
ガラのマジックバックで保管しているのは問題無かったけど、乾麺や乾燥野菜の瓶詰はもたなかった?」
拓はペンデルトン侯爵領との行き来用にアーネスに保存食を渡していた。
自分でも日持ち確認をしているが、アーネスにも保存食を渡す代わりに同じように確認を依頼していた。
「いや、問題無かったですよ。
ただ美味かったので、大将がペンデルトン侯爵領以外の移動時に食べてしまっただけです。
お陰で移動中は焼き固めたパンに、干し肉ですよ。」
「俺だけに責任を押し付けるな。お前だって、美味そうに食べてただろうが。」
ゴンが代わりに答えると、アーネスが反論・・・そして2人して拓に期待を込めた視線を送って来る。
「分かりました。今回、王都へ行く間に、多めに保存食を作っておきますよ。
明日は食材を購入しに行きますか。俺が保管しておくので王都に着いたら保存用の瓶も購入してください。」
拓が仕方なく言うと、アーネスは空間魔法で収納していた空き瓶を大量に取り出す。
「拓ならそう言ってくれると思ってな。保存用の瓶は用意して煮沸消毒済みだ。」
嬉しそうなアーネスに対し、頭が痛くなってきた拓。
アーネスとゴンは、保存食を移動時以外にも食べているのではないだろうか?
拓は呆れながらも大量に出された保存用の瓶を受け取り、自分の空間魔法に収納した。
アーネス達は先に王都へと立った。
美味しい料理と安全な宿泊の優雅な旅をして王都に戻ったアーネスを待っていたのは
肥料を作る機械の図面の一部と、作られたばかりの装置が盗まれたとの報告だった。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
177
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる