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249証拠

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拓とガラが脇道に入ると、後を付けてきていた男達が急いで追って来たが・・・

「あいつ等は何処へ行きやがった。」
「確かにこの道に入ったはず何だが。」
「畜生、しかし、本当にペンデルトン侯爵家と繋がりが有るのか。」
「あの2人がペンデルトン侯爵家から出てくるのを見たことが有る。」
「他の奴等を出し抜いて、大金を手に入れるチャンスだって言うのに。」
「この辺に住んで居るのかも知れないな。後は調べていくしかねぇだろ。」

男達は拓とガラを見失い、文句を言い始める。
すると、男たちに球が飛んできて、割れると中から液体が弾けた。
その瞬間、男達の体から力が抜けその場に崩れる様に倒れこむ。

そこに闇魔法で姿を消していた拓とガラが姿を現す。

「ペンデルトン侯爵家を出入りしている所を見られただけで、薬剤師と疑われていた訳ではないのか。」
「裏口から出入りをしているが、隠している訳ではないからな。しかし、今の内に手を打った方が良くないか。」

ガラはそう言いながら剣の柄を握るので、慌てて拓が止めていた。
しかし、このまま放置するのも問題があり、拓が対応を考えあぐねていると

「誰かが来る。」

ガラがこちらにやって来る気配を感じたので、拓は闇魔法で姿を隠した。
すると、直ぐに男女2人が走ってきた。

「一体どうしたんだ。」

男性はそう言うと直ぐに倒れている男達が生きている事を確認し、男達の持ち物を確認し始めた。

「何だ、生きているのね。しかし、こいつ等が追っていた人達はどうなったの。」

女性の方が周囲を見ていると、その背中に剣が突き付けられた。

「2人とも、ゆっくりと手を上げてください。
 男の方は手を上げたまま、立ち上がってもらえますか。」

女性の後ろには剣を突き付ける拓とガラの姿が有った。

「待って、私達は敵じゃないわ。」
「なら、何のために俺達の後をつけていた。」

2人は冒険者ギルドの職員で、男性が自分の身分証明書を見せた。
そして、拓とガラをつけていた男達は柄の悪い冒険者の一味だと説明する。
2人はガラの悪い冒険者達を尾行していて、拓とガラが裏路地に入ると冒険者達も裏路地に入ったので、拓とガラを心配して駆けつけてきたらしい。

「貴方達が、この冒険者達と仲間で無いとの証拠にはならない。
 仲間でないなら、倒れている2人を思いっきり蹴ってもらえますか。」

拓がそういうと、男性は倒れている冒険者達の顔を躊躇せずに蹴り続ける。
拓とガラが唖然とする中、顔が変形するくらい蹴り続けていた。
それでも、冒険者達が動かないことを確認したところで、男性を前にして大通りの方へと歩かせる。
拓は剣を向けるのをガラに任せて、倒れている冒険者達にトリモチを打ち付け両手両足をくっつけておいた。
大通りの近くまで戻った所で

「アークと銀浪を知っていますか。」

拓の質問に男が頷くと、

「では、そのメンバーの誰かを連れてきてください。
 とりあえず、こちらの女性とここで待たせてもらいます。」

拓がそう言うと、男はギルド会館の方へと走っていった。
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