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236援護

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「昨日、拓と挨拶をした冒険者達が他の冒険者と争っている。拓はどうしたい。」

バンが戻ってくると状況を説明する。
拓が話した冒険者となるとアーク達だ。
トウ、バン、ジャンはあくまでも拓の護衛として来ている為、拓の意に反した勝手な行動は控えている。

「状況の確認は必要ですが、アークに助力したいです。」

拓の答えに、トウ、バン、ジャンが頷くと

「拓とガラ、リッチーさんは隠れていてくれ。
 バン、ジャン、先ずは俺達だけで行くぞ。」
「状況が分からないなら、その方が良いよね。」

トウとジャンはそう言うと、バンを先頭に森の奥へと走り始めた。

「ガラ、リッチーさん、俺達も気配を消して後を追いましょう。」

今度はガラも止めようとせず、トウ達の後を追うことにした。


「俺達の獲物を横取りとはセコイな。」
「何言ってやがる。俺達が狙っていた獲物をお前達が奪ったんだろ。」
「俺達の後ろを隠れて付いてきたくせに、ふざけた事を言うな。」

アークが、13人の冒険者が剣を構えて言い争っていた。

「しかし、5人で俺達13人に勝てると思っているのか。」
「良い女も居るし、楽しめそうだな。」

アークと敵対している冒険者達がいやらしく笑うと

「5人じゃなく、8人だな。」
「女性の敵を放っておく訳にはいかないな。」
「状況を確認してからと思っていたけど、どう見ても君達が悪者だね。」

背後からトウ、バン、ジャンが背後から剣を構えて姿を現す。

「8人だろうと関係ねぇ。俺達に歯向かって後悔するなよ。」

冒険者達が攻撃を仕掛けようとすると、何かが飛んできて冒険者達に当たると液体が飛び散り、当たった男は倒れる。
これだけで5人が戦闘不能となり、アークとトウ達が詰め寄ると倒れた冒険者を担いで逃げるようにその場を立去った。

「余計なお世話だったかな。」

トウがアークに話しかけると

「いや、助かった。お陰で無駄な戦いをしないですんだ。
 今、援護をしてくれたのはもしかして・・・」

ジークが話しながら周囲を見ると、木陰から拓とガラ、リッチーが姿を現した。

「やはり、拓とガラだったか。そうすると今のは痺れ薬か。」
「ジークは実際に薬の効果を知っているから。」
「そうよね。文字通り身に染みて理解したからね。」

ジェニファーとロビンがからかうと

「倒れないでくれよ。担いで運ぶのは大変だからね。」
「そうなったら、また拓の研究対象になったら良いんじゃないか。」

トムとニコラスがそう言って、ジークを覗いたアークのメンバーが笑っていた。
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