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224不気味
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「もう帰るのか。」
フォスターは残念そうに拓に話し掛ける。
拓は公開実験の後、フォスターにゴウが自分が元居た世界の中島剛だった事と
ゴウが自分の事を凝視していたことを話した。
「ここに居て出来ることは無いし、それにゴウが俺やサーシャを見ていたのも気になるから。
もしかすると、ゴウが俺にちょっかいを出してくるかも知れないしね。」
拓が残念そうに話す。
フォスターにも、ゴウが拓やサーシャを見ている理由が見つからない。
すると、ガラが分かったと言って
「拓さんの姿は元の世界でも見た目は大して変わらないんじゃないか。」
「・・・今の状態で老けさせた様な見た目だったと言っている?」
「そうだ。自分が思っているだけで、他人が遠目で見たら同じに見えていたんだ。」
自信ありげに話してくる。その話にフォスターも納得しようとするが
「そんなの、ある訳ないだろ。この姿での大人なんて不気味なだけだから。
大人の俺は、面影があっても全然違っていたよ。
もっと渋い男って感じになるよ。」
拓がはっきり否定すると、フォスターからは疑いの眼差しを向けられ、ガラが残念がっていた。
ガラの場合は自分の考えが外れたことでなく、拓が今と違う大人の姿になることについてにだが・・・
フォスターとドクスは王都でバタフライ公爵夫人とゴウについて調査するとともに、
ゴウが拓とサーシャを凝視していた理由として考えられる、特殊魔法を調べることにした。
拓が異世界から転生し、ゴウもその可能性が高いと知っているのはフォスターだけなので別の視点から考えることが出来るだろう。
リッチーだが、拓達と行動を共にすることにした。
ヘンデリック侯爵には了解をもらい、拓の住む小屋に泊ることになる。
そして、フォスターとガラには自分がリッチだという事、遺跡で捕らえられていた所を拓達に救ってもらったことを説明した。
話を聞いたフォスターはリッチーの知識や実力に納得し
ガラは「流石は拓さんだ。」と何が流石なのかは分からないが納得していた。
2人ともそれだけで、特にリッチーがリッチという事に驚くことも無く
「そのリッチーという名は、拓が付けたのか。とっさの対応とはいえ、酷過ぎるな。」
「リッチーさんで紹介されたので、残念ですが変えようが無いですね。」
拓のセンスについてダメだしが始まってしまった。
ガラには残念とまで言われてしまう始末だ。
逆にリッチーの方が自分をそのまま受け入れている2人の存在に驚いていた。
******
ドクスは呪い解除の依頼を受けている貴族にポーションを届けに来ていた。
状況を聞くと、腕の模様が薄くなり、既に消えている人も居て順調だった。
「ドクス魔導士。本当にありがとうございます。
アンデットの呪いで初めて効果が出てきています。」
「問題なく効果が出て良かった。この後、ポーションを飲むと痛みが出る可能性があります。
強制的にでも、痛みが治まるまでポーションを飲ませるように。」
「分かりました。良ければ、改めてお礼をさせて頂きたいのですが。」
何時ものドクスなら、適当に流していたのだが
「実は、呪いの解除方法を発見した人物は他に居ます。
大量のポーションが必要と言う事で、解除方法を無料で公開する様にと言ったのもその人物です。
ただ、人前に出るのを嫌がり私が代わりに広めています。」
「そうなのか。一体、どんな人物なんだ。」
「その人物は、その知識の為に面倒ごとに巻き込まれる可能性があります。
今は名は明かせませんが、いざという時には力を貸して頂けないでしょうか。」
「・・・分かった。その者の力になることを誓おう。
息子の未来を取り戻してくれた恩人だからな。」
拓の知らない所で、ドクス魔導士が動いていた。
フォスターは残念そうに拓に話し掛ける。
拓は公開実験の後、フォスターにゴウが自分が元居た世界の中島剛だった事と
ゴウが自分の事を凝視していたことを話した。
「ここに居て出来ることは無いし、それにゴウが俺やサーシャを見ていたのも気になるから。
もしかすると、ゴウが俺にちょっかいを出してくるかも知れないしね。」
拓が残念そうに話す。
フォスターにも、ゴウが拓やサーシャを見ている理由が見つからない。
すると、ガラが分かったと言って
「拓さんの姿は元の世界でも見た目は大して変わらないんじゃないか。」
「・・・今の状態で老けさせた様な見た目だったと言っている?」
「そうだ。自分が思っているだけで、他人が遠目で見たら同じに見えていたんだ。」
自信ありげに話してくる。その話にフォスターも納得しようとするが
「そんなの、ある訳ないだろ。この姿での大人なんて不気味なだけだから。
大人の俺は、面影があっても全然違っていたよ。
もっと渋い男って感じになるよ。」
拓がはっきり否定すると、フォスターからは疑いの眼差しを向けられ、ガラが残念がっていた。
ガラの場合は自分の考えが外れたことでなく、拓が今と違う大人の姿になることについてにだが・・・
フォスターとドクスは王都でバタフライ公爵夫人とゴウについて調査するとともに、
ゴウが拓とサーシャを凝視していた理由として考えられる、特殊魔法を調べることにした。
拓が異世界から転生し、ゴウもその可能性が高いと知っているのはフォスターだけなので別の視点から考えることが出来るだろう。
リッチーだが、拓達と行動を共にすることにした。
ヘンデリック侯爵には了解をもらい、拓の住む小屋に泊ることになる。
そして、フォスターとガラには自分がリッチだという事、遺跡で捕らえられていた所を拓達に救ってもらったことを説明した。
話を聞いたフォスターはリッチーの知識や実力に納得し
ガラは「流石は拓さんだ。」と何が流石なのかは分からないが納得していた。
2人ともそれだけで、特にリッチーがリッチという事に驚くことも無く
「そのリッチーという名は、拓が付けたのか。とっさの対応とはいえ、酷過ぎるな。」
「リッチーさんで紹介されたので、残念ですが変えようが無いですね。」
拓のセンスについてダメだしが始まってしまった。
ガラには残念とまで言われてしまう始末だ。
逆にリッチーの方が自分をそのまま受け入れている2人の存在に驚いていた。
******
ドクスは呪い解除の依頼を受けている貴族にポーションを届けに来ていた。
状況を聞くと、腕の模様が薄くなり、既に消えている人も居て順調だった。
「ドクス魔導士。本当にありがとうございます。
アンデットの呪いで初めて効果が出てきています。」
「問題なく効果が出て良かった。この後、ポーションを飲むと痛みが出る可能性があります。
強制的にでも、痛みが治まるまでポーションを飲ませるように。」
「分かりました。良ければ、改めてお礼をさせて頂きたいのですが。」
何時ものドクスなら、適当に流していたのだが
「実は、呪いの解除方法を発見した人物は他に居ます。
大量のポーションが必要と言う事で、解除方法を無料で公開する様にと言ったのもその人物です。
ただ、人前に出るのを嫌がり私が代わりに広めています。」
「そうなのか。一体、どんな人物なんだ。」
「その人物は、その知識の為に面倒ごとに巻き込まれる可能性があります。
今は名は明かせませんが、いざという時には力を貸して頂けないでしょうか。」
「・・・分かった。その者の力になることを誓おう。
息子の未来を取り戻してくれた恩人だからな。」
拓の知らない所で、ドクス魔導士が動いていた。
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