218 / 304
218リミッター
しおりを挟む
「リッチーさんは何をされているのですか?」
「我は、自由気ままに世界を旅しています。」
「世界中をですか。」
「まだ、旅を始めたばかりです。
長い間、一つの所でじっとしていたので、色々と見て回るのが楽しですよ。」
フォスターとリッチーがお互いの話をしていたのだが、
魔法談義になって来ると、徐々に熱が入って来て、お互いに手合わせをすることに
2人は軽くお互いに魔法の打ち合いをしていたのだが、まだ余力が有ると分かると徐々に込める魔力を上げていく
リッチーは闇、火属性の魔法が使えるので、
リッチーは火、フォスターは氷の魔法で打ち合い
「リッチーさんの魔法は素晴らしいですね。」
「ありがとうございます。フォスターさんの魔法も素晴らしい。さすがは拓さんのお爺様だ。」
お互いの魔法技術を褒め合っていた。
その後は、アゼルド侯爵を交え話をしていたのだが、アゼルド侯爵がそろそろ帰ろうとするので、リッチーも合わせて席を立つが
「リッチーさん、色々と話したい事も有るので、良ければ泊っていきませんか。」
拓が引き留める。
リッチーがフォスターを伺うと是非にと言うので、拓の誘いを受ける事にした。
夕食の後、拓はリッチーの部屋に伺うと、サーシャの為に教えてくれた髪の色を変える薬の礼を言った。
そして、改良した薬について説明すると
「こんな短期間で、よくここまでの改良が出来たな。」
リッチーは褒めると、その後 自分でも考えていた改良点について色々とアドバイスをしてくれた。
その後は、リッチーの話を聞いていた。
今回フォスターとの魔法の打ち合いで闇と火属性の魔法を使っていたが、他に特殊魔法として造形魔法が使えるらしい。
ただ、話を聞くとシルビアの造形魔法より数段上で錬金術と言えるようなものだった。
これはリッチになってからの話で、人間だった頃は光魔法と造形魔法だけを使えていた。
リッチになった時に、光魔法が使えなくなり代わりに闇と火魔法が身に付いていた。
現在使っている人化の魔法は造形魔法の応用らしい。
そして、内包する魔力量だが人間だった時はフォスターと同じ位だったが、リッチになり長い年月を過ごす事で何倍もの魔力量になっている。
魔力量を数値化することは出来ないが、空間魔法の保有量を考えると拓の魔力量はそのリッチーを上回っている様だ。
ハッキリしないのは、2人とも自分の保有量を把握してないからだ。
「人の身で我以上の魔力を持つとは凄まじい事だな。
しかし、その魔力を放出出来ないで良かった。そんな事をしてしまえば、体が破壊していただろう。」
リッチの話では放出する魔力が多くなる程、肉体的ダメージが蓄積される。
フォスターの魔力でも問題ないが、その魔力が倍になると人の体では耐えられず分解してしまうかもしれないと。
「多分、拓殿が放出できる魔力が初級魔導士並なのは、生きて行く上でのリミッターなのだろう。」
もし、拓が上級魔導士並の魔力放出が出来た場合、保有魔力だけ使ってしまえばダメージが蓄積されてしまう。
人としてそこまでの魔力を保有することが無いので、リッチーもリッチになってから知った事だった。
「今の俺の状態は、理にかなっていたのか。」
拓は自分の状態に納得しながらも、少し残念がっていた。
内心、いつかはフォスターの様に強力な魔法を使えるようになるのではないかと期待していたからだ。
それでも自分の体の安全や、今の状態でも生活してく上で十分に便利なので、これ以上を望むのは贅沢だとも理解していた。
「その代わり、従魔のスライムには大きな恩恵が有るみたいだな。」
「どういう事です?」
「従魔の方には拓殿の巨大な魔力が流れ込んでいるみたいだ。
スライムなら強力な探索魔法が使える様になっているだろうし、魔力を通して拓殿の気持ちも伝わっているかも知れない。」
リッチの話で拓は今までのダイフクの行動に納得できる。
「ちなみに、俺よりガラに懐いている様に思えるのですが?」
「それは拓殿がガラ殿を好きだからではないか。従魔にとっても居心地が良いのだろう。」
確かに拓はガラが好きだ・・・が、ここまで契約者以上に懐かれると寂しいものがあった。
拓は自分の話を終え、次に遺跡から出た後のリッチーの話を伺いたいと思っていたのだが
「拓さん、もう遅いので今夜はそこまでにしたらどうだ。
リッチーさん。フォスターさんが王都にいる間は、こちらに泊まってはどうかと言っています。
フォスターさんも魔法に付いて話をしたいそうです。」
ガラが部屋にやって来た。
フォスターは今日の魔法の手合わせで、お互いに本気では無かったもののリッチーの実力は十分に理解していた。
拓の知り合いなので今日はこれ以上リッチと話すのを控えているが、自分と同等、いや自分以上の魔導士と話すのは楽しみで仕方がない。
リッチは王都を暫く見てみるつもりでいたので、フォスターの提案を受け入れ暫くの間、世話になることにした。
「我は、自由気ままに世界を旅しています。」
「世界中をですか。」
「まだ、旅を始めたばかりです。
長い間、一つの所でじっとしていたので、色々と見て回るのが楽しですよ。」
フォスターとリッチーがお互いの話をしていたのだが、
魔法談義になって来ると、徐々に熱が入って来て、お互いに手合わせをすることに
2人は軽くお互いに魔法の打ち合いをしていたのだが、まだ余力が有ると分かると徐々に込める魔力を上げていく
リッチーは闇、火属性の魔法が使えるので、
リッチーは火、フォスターは氷の魔法で打ち合い
「リッチーさんの魔法は素晴らしいですね。」
「ありがとうございます。フォスターさんの魔法も素晴らしい。さすがは拓さんのお爺様だ。」
お互いの魔法技術を褒め合っていた。
その後は、アゼルド侯爵を交え話をしていたのだが、アゼルド侯爵がそろそろ帰ろうとするので、リッチーも合わせて席を立つが
「リッチーさん、色々と話したい事も有るので、良ければ泊っていきませんか。」
拓が引き留める。
リッチーがフォスターを伺うと是非にと言うので、拓の誘いを受ける事にした。
夕食の後、拓はリッチーの部屋に伺うと、サーシャの為に教えてくれた髪の色を変える薬の礼を言った。
そして、改良した薬について説明すると
「こんな短期間で、よくここまでの改良が出来たな。」
リッチーは褒めると、その後 自分でも考えていた改良点について色々とアドバイスをしてくれた。
その後は、リッチーの話を聞いていた。
今回フォスターとの魔法の打ち合いで闇と火属性の魔法を使っていたが、他に特殊魔法として造形魔法が使えるらしい。
ただ、話を聞くとシルビアの造形魔法より数段上で錬金術と言えるようなものだった。
これはリッチになってからの話で、人間だった頃は光魔法と造形魔法だけを使えていた。
リッチになった時に、光魔法が使えなくなり代わりに闇と火魔法が身に付いていた。
現在使っている人化の魔法は造形魔法の応用らしい。
そして、内包する魔力量だが人間だった時はフォスターと同じ位だったが、リッチになり長い年月を過ごす事で何倍もの魔力量になっている。
魔力量を数値化することは出来ないが、空間魔法の保有量を考えると拓の魔力量はそのリッチーを上回っている様だ。
ハッキリしないのは、2人とも自分の保有量を把握してないからだ。
「人の身で我以上の魔力を持つとは凄まじい事だな。
しかし、その魔力を放出出来ないで良かった。そんな事をしてしまえば、体が破壊していただろう。」
リッチの話では放出する魔力が多くなる程、肉体的ダメージが蓄積される。
フォスターの魔力でも問題ないが、その魔力が倍になると人の体では耐えられず分解してしまうかもしれないと。
「多分、拓殿が放出できる魔力が初級魔導士並なのは、生きて行く上でのリミッターなのだろう。」
もし、拓が上級魔導士並の魔力放出が出来た場合、保有魔力だけ使ってしまえばダメージが蓄積されてしまう。
人としてそこまでの魔力を保有することが無いので、リッチーもリッチになってから知った事だった。
「今の俺の状態は、理にかなっていたのか。」
拓は自分の状態に納得しながらも、少し残念がっていた。
内心、いつかはフォスターの様に強力な魔法を使えるようになるのではないかと期待していたからだ。
それでも自分の体の安全や、今の状態でも生活してく上で十分に便利なので、これ以上を望むのは贅沢だとも理解していた。
「その代わり、従魔のスライムには大きな恩恵が有るみたいだな。」
「どういう事です?」
「従魔の方には拓殿の巨大な魔力が流れ込んでいるみたいだ。
スライムなら強力な探索魔法が使える様になっているだろうし、魔力を通して拓殿の気持ちも伝わっているかも知れない。」
リッチの話で拓は今までのダイフクの行動に納得できる。
「ちなみに、俺よりガラに懐いている様に思えるのですが?」
「それは拓殿がガラ殿を好きだからではないか。従魔にとっても居心地が良いのだろう。」
確かに拓はガラが好きだ・・・が、ここまで契約者以上に懐かれると寂しいものがあった。
拓は自分の話を終え、次に遺跡から出た後のリッチーの話を伺いたいと思っていたのだが
「拓さん、もう遅いので今夜はそこまでにしたらどうだ。
リッチーさん。フォスターさんが王都にいる間は、こちらに泊まってはどうかと言っています。
フォスターさんも魔法に付いて話をしたいそうです。」
ガラが部屋にやって来た。
フォスターは今日の魔法の手合わせで、お互いに本気では無かったもののリッチーの実力は十分に理解していた。
拓の知り合いなので今日はこれ以上リッチと話すのを控えているが、自分と同等、いや自分以上の魔導士と話すのは楽しみで仕方がない。
リッチは王都を暫く見てみるつもりでいたので、フォスターの提案を受け入れ暫くの間、世話になることにした。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
177
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる