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207似顔絵

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バタフライ公爵夫人との面会は直ぐに設定され
フォスターと拓が訪れると、直ぐに部屋へと通された。

「フォスター魔導士、拓さん。ご足労ありがとうございます。」

挨拶をすると、直ぐに毒の話になった。
バタフライ公爵夫人でもゴンの素性は分からなかった。
過去を調べる事が出来ず、そして一緒に居たフードを被った人物に対しても同じだった。
フードの人物はゴンとしか接点がなく、専任の護衛として動いているらしい。
ただ、毒を作っている場所についてはの目処は立っている様で、内情を調べている所だった。
そして、毒の製造方法を知っているのはゴウだけで、他の信者にも知らされていない。

「私の方でも、これしか掴むことが出来ませんでした。」

そして、バタフライ公爵夫人はゴウという人物の似顔絵を見せてくれた。

「拓、拓、どうしたんじゃ。この人物を知っているのか。」

フォスターが話しかけるが、拓が目を見開いて食い入るように絵を見ている。

「いえ、知らない人でした。このゴウという人物は魔法は使えるのですか。」
「それも分からないわ。」
「そうですか・・・ちなみに毒の作業場は何処でしょうか。」
「それについては、こちらで調べてから結果を伝えます。」

明らかに拓の様子が変だ。

「拓さん、可能な範囲で良いので話して頂けないでしょうか。
 この毒は危険すぎるのです。
 ここでの話は決して他言いたしません。」

バタフライ公爵夫人が拓に話し掛ける。
拓がフォスターを見ると頷き返す。

「もし、もし俺が知っている人物だとすると、彼は戦争の切っ掛けを作ろうとしています。
 目的は戦争をコントロールして力と金による経済の支配。」

フォスターもバタフライ公爵夫人もそんな事が可能なのかと思ったが

「バタフライ様。このゴウという男を実際に見る事は可能でしょうか。
 それから、毒に侵された人にポーションの効果が有るか試したいのですが。」

拓はゲートを開くと自分が作れる最高品質のポーションを取り出しバタフライ公爵夫人に渡す。

「これが効かなければ、今の私には手段が有りません。」

怪我だけでなく、ガラの様に異常になった神経を治す事も出来た。
高品質のポーションで有れば、可能性はある。

「毒に侵された人は必ず居ると考えています。
 確約は出来ませんが、こちらのポーションを使っての治療を試してみます。」

バタフライ公爵夫人がポーションを受け取ってくれた。そして

「冬にギリス教による毒の効果を見せる場が設けられます。
 お二人とドクス魔導士の席を用意させてもらいます。
 ですから、それまで拓さんは待っていて頂けますか。」

拓に釘を刺して面会は終わった。
バタフライ夫人はゴウについて拓が話した以上の事を問いただす事はしなかった。
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