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188ホットスポット
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後はアーネスがペンデルトン領で売る山サソリを入手したら出発する予定だったが、
「ホットスポット探しをしてみないか。」
アーネスが前回のリベンジを提案し、1日だけ全員で森の奥を探索に行くことになった。
シレーヌと護衛としてガウス騎士団長も一緒について来る。
山サソリの数も落ち着き、上級魔導士5人も居るパーティだと移動が簡単だ。
「上級魔導士の探索範囲って凄いけど、シレーヌは頑張り過ぎじゃない。」
シレーヌが尊敬する元宮廷魔導士と一緒だからか、拓が心配するほど広範囲の探索を行っている。
「大丈夫ですわ。拓さんに教えてもらってから私も特訓をしていましたの。
今日はどこまで成長できたか、お見せしますわ。」
その言葉の通り、このひと冬でシレーヌの魔法に無駄が無くなっていた。
山サソリが出てきても、シレーヌが雷魔法で的確に攻撃をし仕留めていた。
「しかし、このメンバーって凄い破壊力だね。」
拓が驚くのも無理はない。
フォスター、アーネス、シレーヌの攻撃力は分かっていたが
ドクスの水魔法もガラの特訓の時とは桁違いの威力で、シルビアまで見るからに怪しげな杖を取り出して魔法攻撃を放っている。
前衛を務めているガラ、ゴン、ガウス騎士団長の所には訓練の為に間引いた山サソリと戦う様に仕向けていた。
「ドクスさんとシルビアさんは生産系で攻撃力は低いと思っていました。」
銃を構えているが、何もすることが無い拓が素直に感想を言うと
「それなりの攻撃は出来るさ。これでも元宮廷魔導士だかならな。」
「フォスターさんと比較されると困るけどね。」
2人は山サソリに容赦のない攻撃を続けながら話している。そしてフォスターは
「それにしても、シルビアさんは拓が教えたというのに良い腕をしている。」
雷魔法で攻撃を行いながらシレーヌに魔法の指導を行い始めた。
それも、拓とは違う論理的な説明で・・・
「アーネス、集まっていたのはどの辺だ。
それなりに数はいるが、特別に固まっている場所が見つからないな。」
フォスターが聞くが、前回は場所の特定どころか絞り込むことも出来ていない。
仕方なく探索を続け、森の中に山サソリが集まっている泉が見つかった。
「爺ちゃん、ここがホットスポットなのか。」
山サソリが居なければ、余りにも普通の泉なので拓が聞いてみるが
「検査してみないと分からないが、可能性が高いな。」
サーシャが居れば放出される魔力を見る事が出来たかもしれないが
通常は、魔道具を使い魔力を測定する必要がある。
「ちょっと個人行動をさせてもらうね。」
拓はそう言うと、気配を消して翼の腕輪を使って木の上を伝わり泉の中を覗くと、そのまま水の中へ飛び込んだ。
フォスターやアーネス、ドクス、シルビアには木に飛び移るまで拓の気配を感じる事が出来るが、
他のメンバーには拓を捕える事は出来なかった。
暫く水面が揺れていたが、泉の周辺に魔獣除けの煙玉が撃ち込まれると拓が木の上を伝わって戻ってきた。
「拓、何をしてきたんだ。」
フォスターが聞くと、拓がゲートを開いて大きな結晶を幾つか取り出した。
「当たりだったみたい。泉の底の魔道結晶を拾ってきた。」
髪の毛が濡れているが服は乾いているので、服を脱いで泉に飛び込んだのだろう。
シルビアが残念そうにしていたが、誰も気にすることは無かった。
魔道結晶とは魔石よりも魔力内臓量が格段に上の結晶だ。
魔力が集まっている場所や、強力な魔獣の体内に生成される。
「確かに魔道結晶だけど、思ったより小さいわ。
やはり、ここがホットスポットなのは一時だけみたいね。」
拓が取ってきた魔道結晶を見ていたシルビアが感想を述べる。
普段は山サソリが大量発生していないのなら、その可能性が高い。
また、ホットスポットの位置も変る可能性もある。
あくまでも推測で、事実がどうなのかは今後 検証を行っていくしかない。
目的は達成され、一行の探索はこれで終わりとなった。
魔道結晶は、皆に勧められ拓が受け取ることになった。
「しかしホットスポットは意外と普通の場所だったね。」
拓は少し残念がっていたが、とりあえずリベンジは達成した。
「ホットスポット探しをしてみないか。」
アーネスが前回のリベンジを提案し、1日だけ全員で森の奥を探索に行くことになった。
シレーヌと護衛としてガウス騎士団長も一緒について来る。
山サソリの数も落ち着き、上級魔導士5人も居るパーティだと移動が簡単だ。
「上級魔導士の探索範囲って凄いけど、シレーヌは頑張り過ぎじゃない。」
シレーヌが尊敬する元宮廷魔導士と一緒だからか、拓が心配するほど広範囲の探索を行っている。
「大丈夫ですわ。拓さんに教えてもらってから私も特訓をしていましたの。
今日はどこまで成長できたか、お見せしますわ。」
その言葉の通り、このひと冬でシレーヌの魔法に無駄が無くなっていた。
山サソリが出てきても、シレーヌが雷魔法で的確に攻撃をし仕留めていた。
「しかし、このメンバーって凄い破壊力だね。」
拓が驚くのも無理はない。
フォスター、アーネス、シレーヌの攻撃力は分かっていたが
ドクスの水魔法もガラの特訓の時とは桁違いの威力で、シルビアまで見るからに怪しげな杖を取り出して魔法攻撃を放っている。
前衛を務めているガラ、ゴン、ガウス騎士団長の所には訓練の為に間引いた山サソリと戦う様に仕向けていた。
「ドクスさんとシルビアさんは生産系で攻撃力は低いと思っていました。」
銃を構えているが、何もすることが無い拓が素直に感想を言うと
「それなりの攻撃は出来るさ。これでも元宮廷魔導士だかならな。」
「フォスターさんと比較されると困るけどね。」
2人は山サソリに容赦のない攻撃を続けながら話している。そしてフォスターは
「それにしても、シルビアさんは拓が教えたというのに良い腕をしている。」
雷魔法で攻撃を行いながらシレーヌに魔法の指導を行い始めた。
それも、拓とは違う論理的な説明で・・・
「アーネス、集まっていたのはどの辺だ。
それなりに数はいるが、特別に固まっている場所が見つからないな。」
フォスターが聞くが、前回は場所の特定どころか絞り込むことも出来ていない。
仕方なく探索を続け、森の中に山サソリが集まっている泉が見つかった。
「爺ちゃん、ここがホットスポットなのか。」
山サソリが居なければ、余りにも普通の泉なので拓が聞いてみるが
「検査してみないと分からないが、可能性が高いな。」
サーシャが居れば放出される魔力を見る事が出来たかもしれないが
通常は、魔道具を使い魔力を測定する必要がある。
「ちょっと個人行動をさせてもらうね。」
拓はそう言うと、気配を消して翼の腕輪を使って木の上を伝わり泉の中を覗くと、そのまま水の中へ飛び込んだ。
フォスターやアーネス、ドクス、シルビアには木に飛び移るまで拓の気配を感じる事が出来るが、
他のメンバーには拓を捕える事は出来なかった。
暫く水面が揺れていたが、泉の周辺に魔獣除けの煙玉が撃ち込まれると拓が木の上を伝わって戻ってきた。
「拓、何をしてきたんだ。」
フォスターが聞くと、拓がゲートを開いて大きな結晶を幾つか取り出した。
「当たりだったみたい。泉の底の魔道結晶を拾ってきた。」
髪の毛が濡れているが服は乾いているので、服を脱いで泉に飛び込んだのだろう。
シルビアが残念そうにしていたが、誰も気にすることは無かった。
魔道結晶とは魔石よりも魔力内臓量が格段に上の結晶だ。
魔力が集まっている場所や、強力な魔獣の体内に生成される。
「確かに魔道結晶だけど、思ったより小さいわ。
やはり、ここがホットスポットなのは一時だけみたいね。」
拓が取ってきた魔道結晶を見ていたシルビアが感想を述べる。
普段は山サソリが大量発生していないのなら、その可能性が高い。
また、ホットスポットの位置も変る可能性もある。
あくまでも推測で、事実がどうなのかは今後 検証を行っていくしかない。
目的は達成され、一行の探索はこれで終わりとなった。
魔道結晶は、皆に勧められ拓が受け取ることになった。
「しかしホットスポットは意外と普通の場所だったね。」
拓は少し残念がっていたが、とりあえずリベンジは達成した。
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