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121アンデットの呪いの解除法

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「アンデットの呪いの解除はどうすればいい。
 その為に、私は何を手伝えばいい。」

ヘンデリック侯爵が訪ねてきたが、それについてはガラが居る所で話をする事にした。
サーシャの事もあり、本人にも未だ伝えていなかった。
皆が揃ったところで拓が説明を始めた。

「ガラの掛かったアンデットの呪いは、ポーションで解除することが出来ます。」

全員がそんな事でと不思議に思った。
今まで、ガラは拓が生成したポーションを最も飲んでいる人だろう。
それでも呪いは解除されず、腕の力は戻っていない。

「高品質ポーションを毎日10本以上飲み続ける必要があります。
 呪いの強さによりますが、最低でも3ヶ月以上。
 ガラの呪いは強いので半年は見ていた方が良い。」

この解除で面倒なのは、途中で止めると一気に元に戻ってしまう事だった。

「そうすると・・・高品質ポーションが2000本か。」

ヘルガが思わず声を出して、天井を見上げた。
高級ポーションは1本銀貨3枚とすると、全てで白金貨6枚
値段もそうだが、それだけの量を毎日手に入れるのは難しい。
辺境地のペンデルトン領なら尚更だ。
あの土地では、拓のポーションが最も高品質だ。

拓は黙り込んで俯いたガラを見て

「俺の空間魔法は収納した状態を保持できます。
 俺が大量に在庫を持てば、ガラの腕を直すことが出来ます。
 ヘンデリック侯爵、薬草入手を手伝って頂けないでしょうか。」

ヘンデリック侯爵に頭を下げる拓の腕をガラが掴み揺さぶる。

「拓さん、何を言っているんだ。」
「何って、ガラの腕を直すための手段じゃないか。」
「俺なんかの為に、何でそんな大切な事を話してしまったんだ。」
「前も言ったけど、ガラの腕の事は俺にとっても大切な事だ。
 それに、2人だけで対応するには限界が有るだろ。
 大丈夫、俺だって話して良い相手にしか話さないよ。」

ガラは何も言えずに、黙って下を向いてしまった。

「トウ、バン、ジャン、優先的に薬草採取を行って拓殿とガラ殿に協力するように。
 拓殿とはガラ殿の呪いを解く手伝う約束をしている。
 分かっていると思うが、拓殿の空間魔法については絶対に他言無用だぞ。」

拓とガラがヘンデリック侯爵に頭を下げると
突然、アーネスが拓の頭にヘッドロックを掛け、フォスターは杖でその頭を叩いている。

「このバカ。自分からベラベラと話しやがって。」
「ギリギリ及第点だな。しかし、バカな孫を持つと苦労をする。」

2人はそう言いながらも、顔は笑っている。
そして、下を向いたまま、涙を流しているガラに

「薬草採取は任せろ。」
「姉さんに無茶ぶりされ続けたた事が役立つ時が来たか。」
「何が役立つか分からないものだね。」

トウ、バン、ジャンが肩を叩いて話しかけると
当然のごとく、ヘルガの拳が3人の頭に落ちていた。
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