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114解体
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「ガラ、ここで待っていて。」
拓は倒されたアリゲータに近づき、ゲートを開くと頭からすくう様にして空間魔法で収納した。
「拓さんの収納は、ゲートのサイズに入れば長さは関係なかったんだな。」
「まぁ、収納空間は広いからね。どうしたの。」
「いや、あんな風に収納するのを始めて見た。」
「普通は、保有している魔力が多ければ、巨大なゲートを開けるから。
あんな変な収納をする必要もない。」
拓は変と言うが、逆にガラは拓の魔法技術に感心していた。
「そんな事より、ガラはアリゲータを解体したことはある?」
「小型のなら有るが。」
「良かった。安全な場所に移動したら、解体してもらえないか。
流石に、このサイズを人前に出せないから。」
アリゲータの皮は武器や防具だけでなく、装飾品としても重宝される。
そして、肉もジューシーで弾力が有って美味い。
拓としては、手に入れておきたい素材だった。
拓とガラは、翼の腕輪を使いある程度安全な場所へ移動し
丸一日かけてアリゲータの解体を行った。
「どうだ。拓さんやダイフクのお陰で、かなり良い状態で解体できたと思う。」
解体はガラ主体で行われたが、
拓が水魔法で血抜きをし、必要な個所に水を流して綺麗にし、熱を加えたくない場所は氷魔法で冷却を行った。
そして、細かい汚れはダイフクが綺麗に取り除いた。
「それにしても、手際が凄く良いね。」
「冒険者に成り立ての頃、よくギルドで解体作業を手伝っていたからな。」
拓の様に、素材の鮮度を維持して保管出来ない以上
まともに解体できなければ話にならない。
ガラは修行を兼ねて、時間を見つけてはギルドで働いていた。
ただ今は腕の力が弱いため、時間が掛かってしまうのは仕方がないだろう。
「ガラが勤勉なお陰で助かったよ。
疲れている所悪いけど、直ぐに場所を移動しようか。」
安全な場所と言っても、野外だ。
周囲に魔獣が居ないといえ、使用できない部位は破棄されているので、魔獣が集まって来てもおかしく無い。
拓はガラの手を掴むと、翼の腕輪を起動させ この場所から離れる為に走り抜けた。
直ぐにテント型の小屋を設置し、風呂に浸かった。
「拓さんは、解体であれだけ魔法を使ったのに
翼の腕輪を起動させて大丈夫なのか。」
解体の時、拓が魔法を使い続けて疲れた様子だったので、ガラは心配になっていた。
「素材を傷つけない様に気を使ったから精神的に疲れたけど
翼の腕輪は魔力を垂れ流しにするだけで楽なんだよ。」
拓は大した事でない様に話すが
上級魔導士で無い限り、拓の様な魔法の使い方をすれば直ぐに魔力が底をついている。
そもそも、血抜きをするのに水魔法を使う様な魔導士なんて居ない。
拓の様子を見ていると、非常に繊細な魔力操作が必要みたいだ。
「拓さん、その技術は他人には見せない方が良い。」
「分かっているよ。ドライ野菜すら見せない様に言われているからね。
ガラって心配性だな。俺は、そんなドジを踏まないよ。」
「・・・」
気楽な感じの拓を見て、ガラは自分がしっかりしようと考えるのであった。
拓は倒されたアリゲータに近づき、ゲートを開くと頭からすくう様にして空間魔法で収納した。
「拓さんの収納は、ゲートのサイズに入れば長さは関係なかったんだな。」
「まぁ、収納空間は広いからね。どうしたの。」
「いや、あんな風に収納するのを始めて見た。」
「普通は、保有している魔力が多ければ、巨大なゲートを開けるから。
あんな変な収納をする必要もない。」
拓は変と言うが、逆にガラは拓の魔法技術に感心していた。
「そんな事より、ガラはアリゲータを解体したことはある?」
「小型のなら有るが。」
「良かった。安全な場所に移動したら、解体してもらえないか。
流石に、このサイズを人前に出せないから。」
アリゲータの皮は武器や防具だけでなく、装飾品としても重宝される。
そして、肉もジューシーで弾力が有って美味い。
拓としては、手に入れておきたい素材だった。
拓とガラは、翼の腕輪を使いある程度安全な場所へ移動し
丸一日かけてアリゲータの解体を行った。
「どうだ。拓さんやダイフクのお陰で、かなり良い状態で解体できたと思う。」
解体はガラ主体で行われたが、
拓が水魔法で血抜きをし、必要な個所に水を流して綺麗にし、熱を加えたくない場所は氷魔法で冷却を行った。
そして、細かい汚れはダイフクが綺麗に取り除いた。
「それにしても、手際が凄く良いね。」
「冒険者に成り立ての頃、よくギルドで解体作業を手伝っていたからな。」
拓の様に、素材の鮮度を維持して保管出来ない以上
まともに解体できなければ話にならない。
ガラは修行を兼ねて、時間を見つけてはギルドで働いていた。
ただ今は腕の力が弱いため、時間が掛かってしまうのは仕方がないだろう。
「ガラが勤勉なお陰で助かったよ。
疲れている所悪いけど、直ぐに場所を移動しようか。」
安全な場所と言っても、野外だ。
周囲に魔獣が居ないといえ、使用できない部位は破棄されているので、魔獣が集まって来てもおかしく無い。
拓はガラの手を掴むと、翼の腕輪を起動させ この場所から離れる為に走り抜けた。
直ぐにテント型の小屋を設置し、風呂に浸かった。
「拓さんは、解体であれだけ魔法を使ったのに
翼の腕輪を起動させて大丈夫なのか。」
解体の時、拓が魔法を使い続けて疲れた様子だったので、ガラは心配になっていた。
「素材を傷つけない様に気を使ったから精神的に疲れたけど
翼の腕輪は魔力を垂れ流しにするだけで楽なんだよ。」
拓は大した事でない様に話すが
上級魔導士で無い限り、拓の様な魔法の使い方をすれば直ぐに魔力が底をついている。
そもそも、血抜きをするのに水魔法を使う様な魔導士なんて居ない。
拓の様子を見ていると、非常に繊細な魔力操作が必要みたいだ。
「拓さん、その技術は他人には見せない方が良い。」
「分かっているよ。ドライ野菜すら見せない様に言われているからね。
ガラって心配性だな。俺は、そんなドジを踏まないよ。」
「・・・」
気楽な感じの拓を見て、ガラは自分がしっかりしようと考えるのであった。
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