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064王都へ
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王都への準備を行う間、ヘンデリック侯爵にはポーションを追加で
ナターシャ婦人には本人とメイド用の化粧水とハンドクリームを用意した。
メイド用にと考えていた3種類の化粧水の効果確認は予定より早く切り上げ、1種類を選んでくれた。
正確には化粧水の効果確認を行うメンバーから外れたメイド達からの圧力で
拓の王都行きが無くても、前倒しで決められたみたいだが・・・
ヘンデリック侯爵にポーションを追加で収めた後
別の部屋に居るナターシャ婦人に化粧水とハンドクリームを持っていったのだが
ロッテンマイヤーを先頭に、屋敷のメイドが勢ぞろいしていた。
ロッテンマイヤーが数を確認し、まとめてくれていた金を拓に支払うと
ナターシャ婦人の前だと言うのに
「やっと買えたわ」「待っている時間が長かった。」
等と言いながら我先に受け取り、ロッテンマイヤーから叱られていた。
「メイド達が騒いでしまい、ごめんなさい。
拓さんの化粧水を待ち望んでいたので、今日は許してください。」
ナターシャ婦人がメイド達を見て引いている拓に話しかけると
「いえ、それだけ喜んでくれると、作った甲斐があります。
改良の余地が有ると思っていますので、ご意見が有れば宜しくお願い致します。」
長いは無用と、拓とガラは用件を済ますと直ぐに部屋を出た。
「これで、後は淡々と化粧水とハンドクリームを納品するだけだ。
その内、良い商品が出てきて、お役目御免になるかな。」
「拓さんは、化粧品から手を引きたいみたいだな。」
「正直、理解できない価値観は疲れるよ。」
「一緒に居て見ていたから、気持ちは分かるけどな。」
ガラも美しい女性は好きだが・・・美しさへの執念には恐怖を感じてしまう。
拓が美容関係で生活基盤を作るつもりでなければ、それで良いだろう。
拓達が王都に行く前日
ヘンデリック侯爵が拓、ガラ、アーネスを食事に誘ってくれた。
食卓にはサーシャ、ナターシャ婦人、オーヘンだけでなく、ヘルガとユンクも同席している。
「王都へ行くなんて良いよな。」
「でも、戻ってくるんでしょ。」
「とりあえず、冬の間は王都で過ごして、春先には戻ってくる予定。」
「土産を期待しているからな。」
「王都の土産って何が有るんだ?」
「何でも色々と有るわよ。拓のセンスを期待しているからね。」
拓、サーシャ、ユンクで王都での話が弾む。
サーシャは学校が王都だったので、どんな所かを教えてくれ
ユンクは未だ行ったことのない王都を色々と想像していた。
「そう言えば、今は王都に拓のお爺様が住んでいるのよね。どんな感じの方なの。」
「爺ちゃんか、結構ハチャメチャで面白い人だよ。
何にでも興味を持って、何でも試してみたがるね。」
「それって、拓みたいだな。」
「確かにそうね。お爺様と孫でも性格が似るのね。」
「そうかな。」
サーシャに似ていると言われ、嬉しそうな拓を見ていたヘルガがアーネスに尋ねてみた。
「アーネス殿。拓を育てたお爺様は、やはり優れた魔道師なのだろうか。」
「素晴らしい魔道師で、私の人生の師でもあります。」
「その、呪い等についても詳しいだろうか。」
「その辺の知識については私の方では・・・」
「そうか。変な事を聞いてしまい済まなかった。」
アーネスが角が立たないように断ったので、ヘルガもそれ以上は聞くのを止めた。
アーネスが少し暗くなった雰囲気を変えようと
「それにしても、素晴らしい料理ですね。
味もそうですが、盛り付けも非常に美しい。」
料理を褒める。実際に、今晩の料理は普段以上にルドルフ料理長が腕を振るっていた。
「今夜は特別に腕を振るっているみたいだ。
拓殿が屋敷に来てからは、料理長も色々と刺激を受けたからな。
特にスパイスの扱いを色々と拓殿から教わっている。」
「拓の料理は独特で面白いですからね。私も大好きなんですよ。」
ヘンデリック侯爵が拓を褒めるので、アーネスも嬉しそうだった。
そんなアーネスを見て、拓は王都への移動中の料理当番が決まったことを知った。
ナターシャ婦人には本人とメイド用の化粧水とハンドクリームを用意した。
メイド用にと考えていた3種類の化粧水の効果確認は予定より早く切り上げ、1種類を選んでくれた。
正確には化粧水の効果確認を行うメンバーから外れたメイド達からの圧力で
拓の王都行きが無くても、前倒しで決められたみたいだが・・・
ヘンデリック侯爵にポーションを追加で収めた後
別の部屋に居るナターシャ婦人に化粧水とハンドクリームを持っていったのだが
ロッテンマイヤーを先頭に、屋敷のメイドが勢ぞろいしていた。
ロッテンマイヤーが数を確認し、まとめてくれていた金を拓に支払うと
ナターシャ婦人の前だと言うのに
「やっと買えたわ」「待っている時間が長かった。」
等と言いながら我先に受け取り、ロッテンマイヤーから叱られていた。
「メイド達が騒いでしまい、ごめんなさい。
拓さんの化粧水を待ち望んでいたので、今日は許してください。」
ナターシャ婦人がメイド達を見て引いている拓に話しかけると
「いえ、それだけ喜んでくれると、作った甲斐があります。
改良の余地が有ると思っていますので、ご意見が有れば宜しくお願い致します。」
長いは無用と、拓とガラは用件を済ますと直ぐに部屋を出た。
「これで、後は淡々と化粧水とハンドクリームを納品するだけだ。
その内、良い商品が出てきて、お役目御免になるかな。」
「拓さんは、化粧品から手を引きたいみたいだな。」
「正直、理解できない価値観は疲れるよ。」
「一緒に居て見ていたから、気持ちは分かるけどな。」
ガラも美しい女性は好きだが・・・美しさへの執念には恐怖を感じてしまう。
拓が美容関係で生活基盤を作るつもりでなければ、それで良いだろう。
拓達が王都に行く前日
ヘンデリック侯爵が拓、ガラ、アーネスを食事に誘ってくれた。
食卓にはサーシャ、ナターシャ婦人、オーヘンだけでなく、ヘルガとユンクも同席している。
「王都へ行くなんて良いよな。」
「でも、戻ってくるんでしょ。」
「とりあえず、冬の間は王都で過ごして、春先には戻ってくる予定。」
「土産を期待しているからな。」
「王都の土産って何が有るんだ?」
「何でも色々と有るわよ。拓のセンスを期待しているからね。」
拓、サーシャ、ユンクで王都での話が弾む。
サーシャは学校が王都だったので、どんな所かを教えてくれ
ユンクは未だ行ったことのない王都を色々と想像していた。
「そう言えば、今は王都に拓のお爺様が住んでいるのよね。どんな感じの方なの。」
「爺ちゃんか、結構ハチャメチャで面白い人だよ。
何にでも興味を持って、何でも試してみたがるね。」
「それって、拓みたいだな。」
「確かにそうね。お爺様と孫でも性格が似るのね。」
「そうかな。」
サーシャに似ていると言われ、嬉しそうな拓を見ていたヘルガがアーネスに尋ねてみた。
「アーネス殿。拓を育てたお爺様は、やはり優れた魔道師なのだろうか。」
「素晴らしい魔道師で、私の人生の師でもあります。」
「その、呪い等についても詳しいだろうか。」
「その辺の知識については私の方では・・・」
「そうか。変な事を聞いてしまい済まなかった。」
アーネスが角が立たないように断ったので、ヘルガもそれ以上は聞くのを止めた。
アーネスが少し暗くなった雰囲気を変えようと
「それにしても、素晴らしい料理ですね。
味もそうですが、盛り付けも非常に美しい。」
料理を褒める。実際に、今晩の料理は普段以上にルドルフ料理長が腕を振るっていた。
「今夜は特別に腕を振るっているみたいだ。
拓殿が屋敷に来てからは、料理長も色々と刺激を受けたからな。
特にスパイスの扱いを色々と拓殿から教わっている。」
「拓の料理は独特で面白いですからね。私も大好きなんですよ。」
ヘンデリック侯爵が拓を褒めるので、アーネスも嬉しそうだった。
そんなアーネスを見て、拓は王都への移動中の料理当番が決まったことを知った。
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