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039オジサン
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拓に言われた通り、寝る時は魔獣避けの薬をテントの周りに撒いて対応した事にし
下での移動していた時の話をしていると
「あの状況で、何でそんなに優雅な旅が出来るのよ。」
「確かに2人の感覚はズレ過ぎだよ。」
クリスティーヌとユンクから突っ込みが入る。
サーシャもそう思うが、拓と一緒に居るとそれでも良いかと思ってしまう。
「そう言いながら、やたらとピザを食べているよね。
今でも、冒険中何だから、他人の事は言えないよ。」
拓が呆れながらも、ガラと一緒に次のピザを作っている。
「そうだけど、こっちは心配で大変だったんだからな。
それに、食事は堅いパンと塩味のスープだったし。
拓、次はベーコンの量を増やしてもらっても良いかな。」
「大体、野外で小麦粉から料理を作るなんて普通はしないわよ。
でも、これ美味しいわ。自由に水が使えると食事の幅が広がって良いわね。
私はピーマンが無いのをお願いね。」
食べながら話す2人の横で、
「やっぱり、拓が居ると野外なのに美味い料理が食べれるよな。」
「大体、初心者の護衛なのに、こんなに料理に差が出るベテランって問題だよね。」
「私も同じ水魔法が使える魔道師として料理を作れるようになった方が良いのかも」
護衛男性陣も、拓の作る料理を羨ましいと思っていたみたいだ。
ヘルガは拓と一緒にピザを作るガラを見て
「ガラは手際が良いが、拓に料理を習っているのか。」
「はい、ある程度は作れるようにと。お陰で簡単な料理なら作れるようになりました。」
「そうか。」
そう言って、ピザを食べていた。
「ヘルガさんもピザを作ってみますか。結構面白いですよ。」
拓が声を掛けると、「そうか」と言って、ガラの横で生地を伸ばし始めた。
やっぱり、自分でも作ってみたかったみたいだ。
自分の好きな様に具を載せて、拓に言われる通りにフライパンに蓋をして焼いていた。
自分で作った物を食べるヘルガは嬉しそうだ。
全員でで初めにテントを張っていた方へ歩いていると、ヘルガが何人もの気配を感じると言う。
もしやと思い、トウが気配がする方を偵察に行くと、バンが屋敷の人達を連れて来ていた。
先頭に居るのはヘンデリック侯爵とオーヘン
「「サーシャ、無事だったのか。」」
「お父様、お兄様。心配を掛けてごめんなさい。」
アルバート侯爵も、クリスティーヌを抱きしめて喜んでいた。
ヘルガやトウ、バン、ジャン、オーシャンがヘンデリック侯爵の前で膝を付くと
「ヘンデリック侯爵。
この度は、私達が護衛をして居ながらサーシャ様を危険に晒し申し訳有りませんでした。
どの様な処罰でも受けるつもりです。」
全員が頭を下げてた。
「待ってください。これは私が森の奥に行こうと皆を誘ったから。」
「それなら、私が足を滑らせたのが原因なの。」
クリスティーヌとサーシャが叫ぶように話すと
「大丈夫だ、話しは聞いている。
ダークウルフの集団に襲われたにもかかわらず、全員無事で何よりだ。
拓殿。この度はサーシャを無事に救ってくれありがとう。」
誰も責めず、逆に拓に礼を言っている。
サーシャは、自分の為に誰かが傷付かずホッとしていた。
「ただ、この事は他言無用としてもらいたい。
数日間も年頃の男女が2人きりで一緒に居たとなると、変な噂を立てられかねないからな。」
ヘンデリック侯爵の言葉にオーヘンの目が一瞬鋭くなったが、誰も気付かなかった。
そして、拓は呑気に答えていた。
「そうか。考えてみると年頃の男女だったのか。
他言しないとしても、落ちたのはサーシャとクリスティーヌ
もしくは、俺とユンクの2人と言う事にした方が良いですね。」
結局、生地一枚隔てて寝ていたというのに、直ぐに寝ていた拓。
サーシャとしては、そんなに魅力が無いのかと自信が無くなる所だ。
戻るには遅いので、その日はテント泊
サーシャがクリスティーヌに拓と同じテントに泊ったのに、拓が直ぐに寝てしまった事を話すと
「やだ、もしかして何か期待してたの。」
クリスティーヌは大笑いしてしまう。
「別に、何も期待していないけど、
女の子と同じテントに泊って直ぐに寝るって、酷いと思わない。」
「気持ちは分かるわ。少しは意識ぐらいしても良さそうよね。
でも、相手が拓でしょ。何か拓ってオジサンぽいよね。
だから、恋愛対象も年上の女性が好きなのかもよ。」
確かに。サーシャとしても拓と一緒に居るとユンクよりお父様の方に近い感じがする。
もしかして、子供として見られているのではないかと思うサーシャ。
「あれ、もしかして拓が年上好きだとショックなの。
あの位の男の子って年上に憧れるみたいよ。
私も同じ年の男の子って頼りなく感じるから、気持ちは分からなくないかな。」
もしかして、クリスティーヌはおじさんが好きなのだろうか。
「あっ、拓は私の趣味じゃないわよ。でも
オジサンぽいけど、優秀だとは思うわ。
オジサンぽいけど、それでも良いならお勧めよね。
オジサンぽいけど、歳を取れば大丈夫じゃない。
歳を取ったら、お爺さんぽくなっているかも知れないけど。」
クリスティーヌはそう言うと、また笑い出してしまった。
クリスティーヌは勘違いしているみたいだが、そこまでオジサンって言わなくてもよくないかしら。
確かに、サーシャから見てもオジサンぽいと思うが。
下での移動していた時の話をしていると
「あの状況で、何でそんなに優雅な旅が出来るのよ。」
「確かに2人の感覚はズレ過ぎだよ。」
クリスティーヌとユンクから突っ込みが入る。
サーシャもそう思うが、拓と一緒に居るとそれでも良いかと思ってしまう。
「そう言いながら、やたらとピザを食べているよね。
今でも、冒険中何だから、他人の事は言えないよ。」
拓が呆れながらも、ガラと一緒に次のピザを作っている。
「そうだけど、こっちは心配で大変だったんだからな。
それに、食事は堅いパンと塩味のスープだったし。
拓、次はベーコンの量を増やしてもらっても良いかな。」
「大体、野外で小麦粉から料理を作るなんて普通はしないわよ。
でも、これ美味しいわ。自由に水が使えると食事の幅が広がって良いわね。
私はピーマンが無いのをお願いね。」
食べながら話す2人の横で、
「やっぱり、拓が居ると野外なのに美味い料理が食べれるよな。」
「大体、初心者の護衛なのに、こんなに料理に差が出るベテランって問題だよね。」
「私も同じ水魔法が使える魔道師として料理を作れるようになった方が良いのかも」
護衛男性陣も、拓の作る料理を羨ましいと思っていたみたいだ。
ヘルガは拓と一緒にピザを作るガラを見て
「ガラは手際が良いが、拓に料理を習っているのか。」
「はい、ある程度は作れるようにと。お陰で簡単な料理なら作れるようになりました。」
「そうか。」
そう言って、ピザを食べていた。
「ヘルガさんもピザを作ってみますか。結構面白いですよ。」
拓が声を掛けると、「そうか」と言って、ガラの横で生地を伸ばし始めた。
やっぱり、自分でも作ってみたかったみたいだ。
自分の好きな様に具を載せて、拓に言われる通りにフライパンに蓋をして焼いていた。
自分で作った物を食べるヘルガは嬉しそうだ。
全員でで初めにテントを張っていた方へ歩いていると、ヘルガが何人もの気配を感じると言う。
もしやと思い、トウが気配がする方を偵察に行くと、バンが屋敷の人達を連れて来ていた。
先頭に居るのはヘンデリック侯爵とオーヘン
「「サーシャ、無事だったのか。」」
「お父様、お兄様。心配を掛けてごめんなさい。」
アルバート侯爵も、クリスティーヌを抱きしめて喜んでいた。
ヘルガやトウ、バン、ジャン、オーシャンがヘンデリック侯爵の前で膝を付くと
「ヘンデリック侯爵。
この度は、私達が護衛をして居ながらサーシャ様を危険に晒し申し訳有りませんでした。
どの様な処罰でも受けるつもりです。」
全員が頭を下げてた。
「待ってください。これは私が森の奥に行こうと皆を誘ったから。」
「それなら、私が足を滑らせたのが原因なの。」
クリスティーヌとサーシャが叫ぶように話すと
「大丈夫だ、話しは聞いている。
ダークウルフの集団に襲われたにもかかわらず、全員無事で何よりだ。
拓殿。この度はサーシャを無事に救ってくれありがとう。」
誰も責めず、逆に拓に礼を言っている。
サーシャは、自分の為に誰かが傷付かずホッとしていた。
「ただ、この事は他言無用としてもらいたい。
数日間も年頃の男女が2人きりで一緒に居たとなると、変な噂を立てられかねないからな。」
ヘンデリック侯爵の言葉にオーヘンの目が一瞬鋭くなったが、誰も気付かなかった。
そして、拓は呑気に答えていた。
「そうか。考えてみると年頃の男女だったのか。
他言しないとしても、落ちたのはサーシャとクリスティーヌ
もしくは、俺とユンクの2人と言う事にした方が良いですね。」
結局、生地一枚隔てて寝ていたというのに、直ぐに寝ていた拓。
サーシャとしては、そんなに魅力が無いのかと自信が無くなる所だ。
戻るには遅いので、その日はテント泊
サーシャがクリスティーヌに拓と同じテントに泊ったのに、拓が直ぐに寝てしまった事を話すと
「やだ、もしかして何か期待してたの。」
クリスティーヌは大笑いしてしまう。
「別に、何も期待していないけど、
女の子と同じテントに泊って直ぐに寝るって、酷いと思わない。」
「気持ちは分かるわ。少しは意識ぐらいしても良さそうよね。
でも、相手が拓でしょ。何か拓ってオジサンぽいよね。
だから、恋愛対象も年上の女性が好きなのかもよ。」
確かに。サーシャとしても拓と一緒に居るとユンクよりお父様の方に近い感じがする。
もしかして、子供として見られているのではないかと思うサーシャ。
「あれ、もしかして拓が年上好きだとショックなの。
あの位の男の子って年上に憧れるみたいよ。
私も同じ年の男の子って頼りなく感じるから、気持ちは分からなくないかな。」
もしかして、クリスティーヌはおじさんが好きなのだろうか。
「あっ、拓は私の趣味じゃないわよ。でも
オジサンぽいけど、優秀だとは思うわ。
オジサンぽいけど、それでも良いならお勧めよね。
オジサンぽいけど、歳を取れば大丈夫じゃない。
歳を取ったら、お爺さんぽくなっているかも知れないけど。」
クリスティーヌはそう言うと、また笑い出してしまった。
クリスティーヌは勘違いしているみたいだが、そこまでオジサンって言わなくてもよくないかしら。
確かに、サーシャから見てもオジサンぽいと思うが。
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