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最強ネクロマンサー、幹部会議にペット同伴で出席する
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幹部会当日。僕は魔王様の塔にある、会議室に黒騎士さんと一緒にやってきた。円卓には僕以外の幹部が何人かすでに到着して座っていた。その中にいた頭に二つの大きな角が生えたリーザドマンっぽい男が僕を見てニカと笑って近づいてきた。なんかどこかで見たことがあるような…。
「まさかお前が新しい幹部になるとはなぁ。まぁこれからは仲良くやろうじゃないか」
「え…?誰ですか」
「おいおい、忘れたのか。俺だよ。魔王軍の幹部の不撓不屈のディアボロスだよ」
ディアボロス!?ディアボロスってクロスに斬られてたじゃないか。
「もしかして幽霊ですか?あ、それともアンデッド系のモンスターで不死身だったとか…?」
「おぉ!惜しいね。いい線いってるよその予想。実際はお前らに倒されたのは俺の魔力で動いてる人形だよ。ディアボロスの称号って不撓不屈だろう?これって何度倒しても復活してくることから呼ばれるようになったんだ。今ここにいるのも俺の人形なわけよ。本体の俺様の場所は誰にも知らない秘密の部屋に…」
「ディアボロスは引きこもりの子供部屋おじさんですよ」
意味深な顔でかっこつけていたディアボロスに黒騎士さんがツッコミを入れた。
この人子供部屋おじさんなんだ…。
「おじさんじゃねーわ!!女だし!若いし!」
本体は女の子だったのか…。どんな人なんだろう?少しだけ気になる。
でも、気さくそうな人で良かった。他の幹部の人もこんな感じだといいけど。
「ディアボロスさん、これから仲良くしてくれると嬉しいです」
「お、おぅ!よろしく…ぬがぁーーー!?」
「フシュルルル!」
なんか聖剣がディアボロスさんにかみついてる。
剣ってかみつけたんだね。
「なにすんだ!この駄剣!!」
「ご主人様にふれるな!トカゲごときが!」
「なんだとぉー!?なめてんのかぁ!?爬虫類好き女子とかいるのしらねぇーのか!?
お前みたいなむさい剣よりトカゲの方が女子人気たけぇーから!」
「貴様!トカゲ風情が聖剣である我を馬鹿にしたなぁ!?」
「何が聖剣だぁ!表にでろぉ!」
「シャベルンデス!駄目だよ!」
「でもご主人…」
「大人しくしてなさい!めっ!」
「…クゥ~ン」
聖剣はシュンとして、さやに戻っていった。鳴き声はほぼ犬だ。
「ディアボロスさん、ごめんなさい…」
「…うん、まぁいいぞ。別にこれ人形だし、犬に噛まれたと思って水にながすさ」
心が広い。魔王軍の人はやはりいい人ばかりだ。
ただ…少し気になるのは…僕ら以外に誰もいなくない?
「黒騎士さん…他の幹部の方ってどうされたんでしょう?」
何か急な予定でも入ったとか。
「……」
黒騎士さんが気まずそうに目線をそらす。
え、もしかして僕嫌われてるとか?それでお前の席ねぇーから!みたいな幹部として認めないみたいなのを出席しないということで伝えられてるのだろうか…。
そ、そうだったらちょっと悲しいなぁ。
そんな嫌な想像をしてちょっと顔をふせた僕の耳にパカッ、パカッという音の後に破砕音が聞こえた。
「「魔王軍新幹部就任おめでとぉ~!」」
…顔をあげると、そこにあったのはかなり個性的な面々が満面の笑みでクラッカーをならして、僕を歓迎している姿だった。
ちょ、ちょっと魔王軍幹部会議アットホームすぎないですか!?
こうして、ホームパーティーかと錯覚するような平和な始まりで魔王軍会議が始まった。
まさか、この会議であんな大変な事が起きるとはこのとき僕はまだ予想もしていなかったのだった。
「まさかお前が新しい幹部になるとはなぁ。まぁこれからは仲良くやろうじゃないか」
「え…?誰ですか」
「おいおい、忘れたのか。俺だよ。魔王軍の幹部の不撓不屈のディアボロスだよ」
ディアボロス!?ディアボロスってクロスに斬られてたじゃないか。
「もしかして幽霊ですか?あ、それともアンデッド系のモンスターで不死身だったとか…?」
「おぉ!惜しいね。いい線いってるよその予想。実際はお前らに倒されたのは俺の魔力で動いてる人形だよ。ディアボロスの称号って不撓不屈だろう?これって何度倒しても復活してくることから呼ばれるようになったんだ。今ここにいるのも俺の人形なわけよ。本体の俺様の場所は誰にも知らない秘密の部屋に…」
「ディアボロスは引きこもりの子供部屋おじさんですよ」
意味深な顔でかっこつけていたディアボロスに黒騎士さんがツッコミを入れた。
この人子供部屋おじさんなんだ…。
「おじさんじゃねーわ!!女だし!若いし!」
本体は女の子だったのか…。どんな人なんだろう?少しだけ気になる。
でも、気さくそうな人で良かった。他の幹部の人もこんな感じだといいけど。
「ディアボロスさん、これから仲良くしてくれると嬉しいです」
「お、おぅ!よろしく…ぬがぁーーー!?」
「フシュルルル!」
なんか聖剣がディアボロスさんにかみついてる。
剣ってかみつけたんだね。
「なにすんだ!この駄剣!!」
「ご主人様にふれるな!トカゲごときが!」
「なんだとぉー!?なめてんのかぁ!?爬虫類好き女子とかいるのしらねぇーのか!?
お前みたいなむさい剣よりトカゲの方が女子人気たけぇーから!」
「貴様!トカゲ風情が聖剣である我を馬鹿にしたなぁ!?」
「何が聖剣だぁ!表にでろぉ!」
「シャベルンデス!駄目だよ!」
「でもご主人…」
「大人しくしてなさい!めっ!」
「…クゥ~ン」
聖剣はシュンとして、さやに戻っていった。鳴き声はほぼ犬だ。
「ディアボロスさん、ごめんなさい…」
「…うん、まぁいいぞ。別にこれ人形だし、犬に噛まれたと思って水にながすさ」
心が広い。魔王軍の人はやはりいい人ばかりだ。
ただ…少し気になるのは…僕ら以外に誰もいなくない?
「黒騎士さん…他の幹部の方ってどうされたんでしょう?」
何か急な予定でも入ったとか。
「……」
黒騎士さんが気まずそうに目線をそらす。
え、もしかして僕嫌われてるとか?それでお前の席ねぇーから!みたいな幹部として認めないみたいなのを出席しないということで伝えられてるのだろうか…。
そ、そうだったらちょっと悲しいなぁ。
そんな嫌な想像をしてちょっと顔をふせた僕の耳にパカッ、パカッという音の後に破砕音が聞こえた。
「「魔王軍新幹部就任おめでとぉ~!」」
…顔をあげると、そこにあったのはかなり個性的な面々が満面の笑みでクラッカーをならして、僕を歓迎している姿だった。
ちょ、ちょっと魔王軍幹部会議アットホームすぎないですか!?
こうして、ホームパーティーかと錯覚するような平和な始まりで魔王軍会議が始まった。
まさか、この会議であんな大変な事が起きるとはこのとき僕はまだ予想もしていなかったのだった。
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