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意識高い系用語は数年後には普通に使われてるから今のうちに覚えておいたほうが得 Bパート
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「私は死んだんですか?」
「そうではない」
「そうですか、ところであなたは?」
「わしはエンマ大王だ」
「エンマ様ですか、私が帰るにはどうしたらいいですか?」
「帰る前にやってもらいたいことがあるのだ」
「断っていいでしょうか?」
「いや、なるだけイエスの方向で考えてくれ」
「そう言われましても困ります、知らない場所で見ず知らずのエンマ様になんの事前の通告もなく
作業内容もわからないものを簡単に受けるのはいささか無理があります」
「そうか、それはすまない・・・やってもらいたいのはここ地獄の再生だ」
「ですからそう言われましても定期報告書などもまったく提出されていないので返答は不可能です」
「それは今から直接見て回ってみて確認していただけないだろうか?」
「レジュメをストレージに保存していれば別ですがタスクの洗い出し次第ではフィックスしかねます」
「レジュ・・・?ふぃっくしゅ・・・」
「ではこれにて失礼します、帰してください」
「いやいやいや!こっちはちょっと見てって言ってんの!!頼むからやめてよそういうの!」
「こっちもやんわり断ってんだよ!空気読めよ!俺は日常じゃないことが大嫌いなんだよ!
仕事してたらいきなりわけわからない場所に連れてこられて地獄だとか言われて
そこでやってもらいたいことがあるって言われてはいそうですかなんて言うわきゃねぇだろうが!」
(ヤダこの人怖い・・・)
「はっ・・・失礼しました・・・私は変則的な出来事が本当に嫌いなんです
日常を邪魔されるとついガチギレする癖がありまして・・・エンマ様相手にお恥ずかしい」
「あ、いや・・・うん、わかるよ、あるよねそういうことって」
「さすがエンマ様!話がわかりますねぇ~、そこそこ安定して楽して暮らしてるのに『なんかいいことないかな~毎日退屈だよね~』とか言い出すやつとかイラっときますよね、お前ごときが安全に暮らせるって奇跡だぞ!もっと日本に感謝しろや!って言いたくなりますよね」
「ああ、うん・・・そうだよね~」
「身の程もわからんで上を望むからそのギャップに耐えられなくなってドラッグとか犯罪とかに手ぇ出すんですよ、そういうやつは地獄で裁かれればいいんですよね」
(この人ヤバい・・・けど工場長としては優秀らしいしなぁ・・・でもどうしよう帰そうかな・・・)
「ええ、そんなのばっかり相手にしてるエンマ様の心中お察しします、わずかながら力になりましょう」
「そ、そう?無理にとはいわないけど・・・?」
「では早速見させていただきます」
「あ、じゃあ使いの鬼を出すのでね・・・あとは案内にしたがってよろしくね」
「まかせてください」
「はじめまして赤鬼です、ではご案内しますのでどうぞ」
「はい、よろしくお願いします」
「ではまずこちら血の池地獄です」
「大分ぐつぐつしてますね、ボイラー室を見せてもらってよろしいでしょうか?」
「はい、ボイラーはこちらです」
「そうですね、排ガスの熱回収するエコノマイザー設置をお勧めします、あと給水じゃなくて給血の温度を上昇させるには・・・」
――
―
「ダクトの形をね、こういう風に・・・サラサラ・・・」
「はぁ、なるほど・・・」
「これで大分ランニングコストも下げられますよ」
「さすが工場長ですね、すいません次は針山よろしいですか?」
「わかりました」
「これなんですけどね、人が多すぎて狭くなってしまいまして」
「悪い人間増えてますもんね」
「そうなんですよ、おかげで回転率をどうあげていくか」
「深夜はセルフを導入して24時間営業にしましょう」
「それはいいですね」
「しばらくはワンオペで様子をみながら、あと針の素材については・・・」
「ふむふむ・・・」
「そろそろお昼にしましょうか、お弁当エンマ様からです」
「では遠慮なくいただきます」
「工場長は家族はいるんですか?」
「いえ、私は一人が好きなんですよ」
「そうなんですか、では休みの日は家でのんびりが多いですか?」
「キン肉マンにラーメンマンっているじゃないですか?」
「ああ、はい正義超人の」
「そのスピンオフで闘将!!拉麺男っていうのがありましてね」
「たしかアニメにもなってたような・・・」
「ラーメンマンと一緒にいるシューマイっていう子供がいるんです、ある日シューマイが言うんですよね
『毎日りんごばっかで飽きちゃったよ家出するよ』みたいなことを」
「おお・・・」
「で、家出するんです、でも悪者に捕まっちゃってねそこをラーメンマンが助けて仲直り、シューマイは『やっぱりラーメンマンのりんごが一番うまいや』っていってラーメンマンも『はははっこいつめ』ってなってそのエピソードのオチなんですけど」
「はぁ・・・」
「落ち着いて考えたら食べ盛りの坊主にりんごしか与えないラーメンマンって怖くないですか?」
「怖いですねそれは・・・」
「まあそういうことです」
「なるほど・・・」
(あれ?なんの話だったっけ・・・?なんかの比喩なのかこれ・・・たしか工場長の休日の話してたんだよね・・・)
「そんなわけで赤鬼さん、午後もがんばりましょう」
(どんなわけ?工場長の考えがわからないよ!)
「エンマ様、工場長の改善案、企画書です」
「おお、なるほどこれで地獄もうまくいくな!さすが工場長だ!」
「よくわからないけど大きな人でした」
「そうか、よくわからないか」
「はい、よくわかりませんでした」
「ただ一つ言えることは・・・」
ありがとう工場長、でももう来ないでね
「そうではない」
「そうですか、ところであなたは?」
「わしはエンマ大王だ」
「エンマ様ですか、私が帰るにはどうしたらいいですか?」
「帰る前にやってもらいたいことがあるのだ」
「断っていいでしょうか?」
「いや、なるだけイエスの方向で考えてくれ」
「そう言われましても困ります、知らない場所で見ず知らずのエンマ様になんの事前の通告もなく
作業内容もわからないものを簡単に受けるのはいささか無理があります」
「そうか、それはすまない・・・やってもらいたいのはここ地獄の再生だ」
「ですからそう言われましても定期報告書などもまったく提出されていないので返答は不可能です」
「それは今から直接見て回ってみて確認していただけないだろうか?」
「レジュメをストレージに保存していれば別ですがタスクの洗い出し次第ではフィックスしかねます」
「レジュ・・・?ふぃっくしゅ・・・」
「ではこれにて失礼します、帰してください」
「いやいやいや!こっちはちょっと見てって言ってんの!!頼むからやめてよそういうの!」
「こっちもやんわり断ってんだよ!空気読めよ!俺は日常じゃないことが大嫌いなんだよ!
仕事してたらいきなりわけわからない場所に連れてこられて地獄だとか言われて
そこでやってもらいたいことがあるって言われてはいそうですかなんて言うわきゃねぇだろうが!」
(ヤダこの人怖い・・・)
「はっ・・・失礼しました・・・私は変則的な出来事が本当に嫌いなんです
日常を邪魔されるとついガチギレする癖がありまして・・・エンマ様相手にお恥ずかしい」
「あ、いや・・・うん、わかるよ、あるよねそういうことって」
「さすがエンマ様!話がわかりますねぇ~、そこそこ安定して楽して暮らしてるのに『なんかいいことないかな~毎日退屈だよね~』とか言い出すやつとかイラっときますよね、お前ごときが安全に暮らせるって奇跡だぞ!もっと日本に感謝しろや!って言いたくなりますよね」
「ああ、うん・・・そうだよね~」
「身の程もわからんで上を望むからそのギャップに耐えられなくなってドラッグとか犯罪とかに手ぇ出すんですよ、そういうやつは地獄で裁かれればいいんですよね」
(この人ヤバい・・・けど工場長としては優秀らしいしなぁ・・・でもどうしよう帰そうかな・・・)
「ええ、そんなのばっかり相手にしてるエンマ様の心中お察しします、わずかながら力になりましょう」
「そ、そう?無理にとはいわないけど・・・?」
「では早速見させていただきます」
「あ、じゃあ使いの鬼を出すのでね・・・あとは案内にしたがってよろしくね」
「まかせてください」
「はじめまして赤鬼です、ではご案内しますのでどうぞ」
「はい、よろしくお願いします」
「ではまずこちら血の池地獄です」
「大分ぐつぐつしてますね、ボイラー室を見せてもらってよろしいでしょうか?」
「はい、ボイラーはこちらです」
「そうですね、排ガスの熱回収するエコノマイザー設置をお勧めします、あと給水じゃなくて給血の温度を上昇させるには・・・」
――
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「ダクトの形をね、こういう風に・・・サラサラ・・・」
「はぁ、なるほど・・・」
「これで大分ランニングコストも下げられますよ」
「さすが工場長ですね、すいません次は針山よろしいですか?」
「わかりました」
「これなんですけどね、人が多すぎて狭くなってしまいまして」
「悪い人間増えてますもんね」
「そうなんですよ、おかげで回転率をどうあげていくか」
「深夜はセルフを導入して24時間営業にしましょう」
「それはいいですね」
「しばらくはワンオペで様子をみながら、あと針の素材については・・・」
「ふむふむ・・・」
「そろそろお昼にしましょうか、お弁当エンマ様からです」
「では遠慮なくいただきます」
「工場長は家族はいるんですか?」
「いえ、私は一人が好きなんですよ」
「そうなんですか、では休みの日は家でのんびりが多いですか?」
「キン肉マンにラーメンマンっているじゃないですか?」
「ああ、はい正義超人の」
「そのスピンオフで闘将!!拉麺男っていうのがありましてね」
「たしかアニメにもなってたような・・・」
「ラーメンマンと一緒にいるシューマイっていう子供がいるんです、ある日シューマイが言うんですよね
『毎日りんごばっかで飽きちゃったよ家出するよ』みたいなことを」
「おお・・・」
「で、家出するんです、でも悪者に捕まっちゃってねそこをラーメンマンが助けて仲直り、シューマイは『やっぱりラーメンマンのりんごが一番うまいや』っていってラーメンマンも『はははっこいつめ』ってなってそのエピソードのオチなんですけど」
「はぁ・・・」
「落ち着いて考えたら食べ盛りの坊主にりんごしか与えないラーメンマンって怖くないですか?」
「怖いですねそれは・・・」
「まあそういうことです」
「なるほど・・・」
(あれ?なんの話だったっけ・・・?なんかの比喩なのかこれ・・・たしか工場長の休日の話してたんだよね・・・)
「そんなわけで赤鬼さん、午後もがんばりましょう」
(どんなわけ?工場長の考えがわからないよ!)
「エンマ様、工場長の改善案、企画書です」
「おお、なるほどこれで地獄もうまくいくな!さすが工場長だ!」
「よくわからないけど大きな人でした」
「そうか、よくわからないか」
「はい、よくわかりませんでした」
「ただ一つ言えることは・・・」
ありがとう工場長、でももう来ないでね
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