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2第目、生活

13章

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「お帰り、羅針。今、料理ができたとこだから、座って待ってな。」
元気よく、迎えてくれたのは、ラッシュだ。
「グルンも、まだ本調子ではないから、座っといてな。」
グルンは、黙って羅針の隣に座った。顔は青ざめていたが、笑っていた。楽しいんだろうか。みんなと食べるのが、
「いやー、こんな楽しい、花見とやらが羅針の世界にもあるのか?本当にいい世界だ」
「本当は、仕事仲間とか息抜きに行うそうですが。」
羅針は、自分の考えを述べた。本当は、どうなのか詳しくは知らない。
「確かに、仕事の息抜きに仲間と一緒に食べるのは、幸せだ。」
ウンウン、とうなずくように笑っていた。
 知らない先生もいたが、大体、羅針の学年の先生がほとんどだった。羅針は、周りの花や植物を見ていた。ほぼ、羅針の世界にあるものと、同じだった。しかし、図鑑や写真等で見るのがほとんどだった為、実物を見るのは、初めてだった。しかも、周り一面花の世界だなんて、見てるだけで興奮した。
「さあ、運び終わったから、食べよう。」
先生方がみんな座る前に、ラッシュは、一つの料理を食べようとした。すると、突然グルンの手のひらから小さい石が出てきて、それがラッシュの額にあたった。
「抜け駆けは良くないぜ。」
ラッシュは、後ろに倒れ込んだ。
「口で言えよ!口で、」
面白かった。こんなに仲のいい大人は見たことがなかった。親の仲の良い姿を見ているだけで、子供は嬉しくなるように、羅針は楽しかった。
「では、食べましょう。」
料理の最高責任者、コルドが言った。
 ラッシュとグルンに囲まれ、羅針は美味しいランチを食べた。本当に美味しく、食材が変わっていた。
 辛いもの、甘いの、そして歯ごたえ抜群なもの。すべて美味しかった。
「この食材みんな、美味しいだろう?僕たちはいつも、こんな料理食べてんだぜ!」
ラッシュは、誇らしげに言った。
「何、自慢気に言ってんだ。お前は、いつも料理してないはず。近くの店で、料理食わせてもらってんだろ?」
「なぬ!」
ラッシュの自慢は、ローカルの言葉で崩れ去った。
 しかし、明るい人達だ。前みたいに、怖い目に合ってるのに、憎しみや怒りを全く感じない。
「グルン?大丈夫か?」
あまり食べないグルン。羅針は、右の人の調子を見た。あまり、食べてない。主食となる、炊き込みご飯は、少し皿に乗っていたが。

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