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2第目、生活

12章

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 これはその後、上半身裸の男と街を抜け、森の奥の花畑に来たときの話。ここの世界は、花の咲く木があまりないらしい。
「ここの木は、ほんとんど自分の意志で動くものばかりなんだ。だから、少し寒くなったり、日が少なくなってきた時、南の方に集団で移動してしまうんだ。ここに残るは、そんなに大きくない木だけ。」
「そうなんだね。面白い!」
不思議な事がたくさんある。毎日驚くことばかりだ。

~そんな事を言いながら歩いていると、なんだか人だかりができていた。近づいて見ると、
「やっと来たか。おそかったな。」
ローカル、そして他の先生達が協力して、料理を作っていた。
「いやー、羅針のせいだからな。」
ニヤニヤしながら、羅針の方を見た。
「そういや、なんでお前は、パンツ一丁なんだ?花見って、川で泳ぐんじゃないんだろう?」
ローカルは、聞いた。
「え?そうなの?川で泳ぎながら…」
「それは、海水浴の事じゃないか?前に、羅針から聞いたよ。花見や海水浴。花火や、忘年会などを話してくれたじゃないか。だから、こうやって、休みの日に一緒に楽しもうって相談していたんじゃないか。」
「あ~そうだったね。」
ラッシュは、相変わらずどこか抜けている。だけど、これがこの人のいいところじゃないかなあ、と思う。みんな、自分から争う事がない性格だから、この世界もこんなに平和なのだろう。
 「じゃ、僕らは料理を作るから、羅針はどこか遊びに行ってていいよ。あ、でも危険だから、僕が一緒に、」
「なんでだよ!!しっかり働け!」
容赦ないツッコミが、ローカルから飛んでいく。
「羅針は、グルンと一緒に遊びに行ってらっしゃい。なんかあったら、僕たちにも言いなさいね。」
羅針は、グルンと一緒に、花畑の奥に、歩いていった。

「ラッシュは、酸素を送って。僕が火をおこしても、うまく火が燃えないから。多分昨日の雨のせいだろうけど。」
羅針の背後から、食器や先生たちの掛け声などが聞こえてくる。

「協力っていいだろう?」
「確かに、いいものだと思います。」
初めて話した為、緊張は隠せない羅針だった。でも、先生達は、本当に良い仲間だと心の底から思った。
「でも、羅針の世界も、協力しなければならない時があるだろう?相手の気持ちを考えて、行動する事が大切だと思うんだよね。」
「確かに、それは本当に大切だと思います。でも、私の世界にも協力はありますが、自分の事を第一に考えてしまう事が多いですね。無意識に」
「そうか。やっぱり、それぞれ悩みはあるもんだな。人は、多分、悩む為に生まれたのかもしれないな。もしくは、悪の存在かもしれない。」
「…なんでですか?」
「いや、なんでもない。しかし、なんか疲れたな。体が重い。まだ、疲れが取れないのかな?」
 ここら辺の花はなんか、元気がないのか、花が枯れているものが、そこそこある。

 そうやって、グルンと楽しくいろんな話をしながら、花畑を一周した頃には、テーブルにたくさんの料理が出ていた。
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