上 下
20 / 37
2第目、生活

6章 自然のアトラクション

しおりを挟む
 どうやらこっちの世界は、季節やお祝い事がないらしい。ここ最近、森の様子やみんなの服装も変わらない。まして、季節感が無くなると、日が過ぎている感覚が薄れてきている。だから、いつも変わらない日々を過ぎている。刺激が少しないから、退屈だ。でも、これが平和なのかな?
 今日は、学校休みの日だ。いつも、あまり授業などが少ないから、いつも休みみたいなものだけど。ラッシュも休みであるため、一緒に名所巡りをした。都会人“羅針”にとって名所は人工物だと思っちゃう。これはこれで面白いけれど、こちらの世界はやっぱり自然だ。羅針は、好奇心旺盛であるため、見たことが少ない素晴らしい自然に興味があった。
 実際に羅針の世界にあるかどうかわからないが、登ることができる大きな木(これは、幹の中に部屋があり、ラッシュのエネルギーを使うといつの間にか、木のてっぺんまで登るというアトラクションの木)や、歩く木に乗ったりした。(彼らは、集団で動く為、見つけるには苦労した)これは全て人間の技術ではない。自然の一部らしい。
 それだけではなく、ラッシュのエネルギーを使って、川下りをした。空気で船を作り、激しい川の流れに沿って下った。いわゆる、急流下りだ。途中、とても高い滝に巻き込まれて。ドキドキしたが。
 ま、いろんな所で遊んだ。本当に楽しく、味わったことのない満足感があった。このとき、羅針達は、川の下流ら辺で遊んでいた。
「そろそろ帰ろうかな。羅針?」
もう、夕日が欠けてきている。どこに行っても時間のたつのが早いのは、相変わらずだ。
「この先って他に何があるの?」
深い森を羅針は、気になった。
「ここまで、私達が管理できる範囲なんだ。知っている限りでは、見たことのない、そして危険な植物があるようだよ。その先は、危険!絶対入らないように。」
先生達すら知らない場所があるとは、とても驚きだった。羅針は、まだ未知の世界があるのは良いことだと思った。なぜなら、想像力で考える楽しみがあるからだ。
 帰る際、羅針の世界の様子を話しながら、歩いていた。祭りや行事の事。どんな施設があるのか。
「えーっ。夢みたいな話だな。そんな楽しい事がいっぱいあるのは羨ましいね。一回、カップが回るやつに乗りたいよ!!その、花見というの?それは、近いうちにやろうか!」
こんなに気軽に話せる人はあまりいない。そして、楽しい。たくさん、笑いながら、そして共感しながら、大きな溝近くを通った。
 それは、昔川が流れていたらしく、岩が所々あった。しかし、今は水は流れていない。
「昔、水が流れてきていたのに、いつからか、水が少なくなって、枯れてしまったんだ。でも、上流に行きたいけれど、あそこは、立ち入りできない区域なんだよね。」
首をかしげていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

処理中です...