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処方
幽霊救急隊
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「ワン、ツー!ワン、ツー!」
「ううぅぅぅぅ~…」
「てめぇら悪霊が呻くな!」
「ううぅぅぅぅ~…」
「ったく…アリスのやつ、こんなもん持ってきやがって…」
呪霊
「すい…ませ…はぁ…あの…」
「はい。どうしました?」
「えっ…と…だるみ、肩重、視線、周辺のラップ音」
ガタッ…
「…あと話し声」
「アイ…シテ…」
「…ざっとこんなものです。この前友人から、ここは除霊もやってるとお聞きして。」
「わかりました。確かに憑いてることは確認済みですので、このメガネをおかけになってください。」
「はい…」
「アイ…シテ…ル…」
「うわっ…こんなやつが…肩に…」
「あんまり驚かないんですね。」
「なんとなくわかってたので…」
「それもそうですね。この呪霊の種類はー…」
「え?呪霊に種類が?」
「ええ。呪霊には、生霊と死霊。その中でも、執念、とばっちり、守護などに分けられます。今回は死霊、執念。しかも恋系ですね。」
「こいけい?」
「好きだったってことですよ。」
「わ…わたしを…」
「今更トキメイても遅いですけどね。彼は、見た目的に11かな?小学生の頃にクラスメイトが死んだとかありますか?」
「1人、女の子が…」
「ええ。やっぱり。」
「え?」
「この霊は女の子です。」
「え?!まさか…」
「除霊しますか?」
「…お願いします。あの子が、私なんかに死んでも執着するなんて…そんなのいや!それに、ラップ音、うるさいし…」
ダン!
「確かに。では、少し荒いですが、治療を始めます。おいで!」
「「「「は!」」」」
「こ…これは…」
「うちの幽霊救急隊です。優しく解放してくれますよ。」
「うおぉぉぉぉ!」
「うぅぅぅ…」
「は…な…れ…ろ~!」
「イヤだ!イヤだ!この子じゃないとイヤ!イヤだーー!」
「そ…の…こ…が…」
「こまっ…てるっ…て!」
「いっ…てん…だよ!」
「ああああああああ!」
「なんて乱暴な…無理矢理私の肩から引っ張り出そうと…」
「俺達の身にもなれ~!」
「ああああああああああああああ!」
ブチッ!
「ああぁ…アンドちゃん…」
「オカミちゃん!」
「私…は…あなたが…好き…だった…の…」
「あなただったなんて…」
「ごめんね…迷惑かけて…」
「そんな…見てるだけなら良かったのに…」
「どおしても…体が…」
「…H!こんなときになによ!」
「私のこと…忘れ…ないでね…」
「うん!絶対忘れない!あなたのこと、絶対忘れないから!」
「良かっ…た…」
「オカミちゃあああああああん!」
「この地に残る生命エネルギーよ…天へと還り、新たな生命を与え給え…」
「それ…あの子がちゃんと転生できるようにする御経?…」
「いや、今考えた供養。」
「…でもありがと。肩の荷が下りた。」
「うん。お前ら!戻ってよし!幽霊用のエネルギー菓子たんまりくれてやる!」
「「「「いよっしゃああああ!」」」」
「ううぅぅぅぅ~…」
「てめぇら悪霊が呻くな!」
「ううぅぅぅぅ~…」
「ったく…アリスのやつ、こんなもん持ってきやがって…」
呪霊
「すい…ませ…はぁ…あの…」
「はい。どうしました?」
「えっ…と…だるみ、肩重、視線、周辺のラップ音」
ガタッ…
「…あと話し声」
「アイ…シテ…」
「…ざっとこんなものです。この前友人から、ここは除霊もやってるとお聞きして。」
「わかりました。確かに憑いてることは確認済みですので、このメガネをおかけになってください。」
「はい…」
「アイ…シテ…ル…」
「うわっ…こんなやつが…肩に…」
「あんまり驚かないんですね。」
「なんとなくわかってたので…」
「それもそうですね。この呪霊の種類はー…」
「え?呪霊に種類が?」
「ええ。呪霊には、生霊と死霊。その中でも、執念、とばっちり、守護などに分けられます。今回は死霊、執念。しかも恋系ですね。」
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「わ…わたしを…」
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「この霊は女の子です。」
「え?!まさか…」
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「…お願いします。あの子が、私なんかに死んでも執着するなんて…そんなのいや!それに、ラップ音、うるさいし…」
ダン!
「確かに。では、少し荒いですが、治療を始めます。おいで!」
「「「「は!」」」」
「こ…これは…」
「うちの幽霊救急隊です。優しく解放してくれますよ。」
「うおぉぉぉぉ!」
「うぅぅぅ…」
「は…な…れ…ろ~!」
「イヤだ!イヤだ!この子じゃないとイヤ!イヤだーー!」
「そ…の…こ…が…」
「こまっ…てるっ…て!」
「いっ…てん…だよ!」
「ああああああああ!」
「なんて乱暴な…無理矢理私の肩から引っ張り出そうと…」
「俺達の身にもなれ~!」
「ああああああああああああああ!」
ブチッ!
「ああぁ…アンドちゃん…」
「オカミちゃん!」
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「あなただったなんて…」
「ごめんね…迷惑かけて…」
「そんな…見てるだけなら良かったのに…」
「どおしても…体が…」
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「うん!絶対忘れない!あなたのこと、絶対忘れないから!」
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「それ…あの子がちゃんと転生できるようにする御経?…」
「いや、今考えた供養。」
「…でもありがと。肩の荷が下りた。」
「うん。お前ら!戻ってよし!幽霊用のエネルギー菓子たんまりくれてやる!」
「「「「いよっしゃああああ!」」」」
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