話し相手

糸子(イトコ)

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相談

それからあの日、プレゼントされた

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「マスター~!」
「随分と気持ちよさそうですね。」
「そりゃそうだよ~!」

イトレットン
「ちょっと前だけど、花もらったのよ~!彼から!」
「それは良かったですね。」
「良かったどころじゃないよ!彼、なんていうか、可愛い系なんだけど、ちょっと臆病なんだよね。そんな彼からの薔薇のプレゼント!たまんない…」
「…今の貴方にピッタリなものでございます。」
「これは?なんか、赤いのにもこもこしたのが浮かんでるけど…」
「こちら、「イトレットン」。かわいい名前ですよね。
イトレシという味が反復するという不思議なお酒に、コットン…によく似たバンラフラワーという少量なら気分が良くなる程度の綿が乗っているのです。」
「マスター、こんなしゃべったっけ?いつものなら二、三言で終わるのに。」
「今は、少し酔ってまして…」
「呑んでんのかよ!…まぁいいや。」

「「え…えと…あの…」」
「「ん?どおしたの?」」
「「こ…これ…プレゼントです…」」
「「え?えぇ!きゃー!うれしい!」」
「…ほ…喜んでくれた…」
「喜んでくれた…」
「喜んでくれた」
(喜んでくれた)
(喜んでくれた)
(喜んで…た)
(喜…た)
(…)

「随分ハマってしまったようですね。これはしばらく放置したほうがいいでしょう。これは好きな記憶を反復させるもの。今は頭の中で何度もお花を渡されていることでしょう。」
「か…かわ…」
「川?」
「大将やってる~?」
「ここは寿司屋じゃないですよ。」
「わかってるわよ~そんなこと。」
「味変、作っておきましたよ。まずはメロン味です。」
「楽しみ~!…この子は?」
「放っておいてあげてください。今、いいところのはずですから。」
「寝てるの?」
「いえ。起きてはいます。」
「…「繰り返す楽園ね!」」
「正解でございます。」
「やったわー!」
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