話し相手

糸子(イトコ)

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処方

ドロドロの病

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「あ…あの~」
べちょ…
「こんにちは~。今日は…あ~…息子さんの体がとろとろと溶けるということですね。」
「はい…」
べちょ…

不純物溶解症
「床は後でふくからいいよ、気にしなくて。あっちの診察室行って。」

「ちょっと液体もらうね。5分したら戻るから。」
「え?はい。」

「はい。どういう病気かはわかった。予想通り、「不純物溶解症」。別名「酸性汗症」簡単に言ったら、フケや皮膚の汚れを、超弱酸性の汗を掻いて溶かしてるってこと。最近暑いからね~。」
「なんで酸性の汗が?」
「食、偏ってない?酸性の強いもの食べてるとか。あとは酸性雨をよく浴びるとか。本体がある程度酸性に強い体なせいで、酸性の影響で体液まで酸性になることがほんとに稀だけどあるんだ。」
「なんか、心当たりあるか?」
「んー…う…」
「なにか!あるか!」
「んぐ…」
「私にだけ言ってみ。」
「オスヲヨルニコッソリノンデタ」
「確かに言えないな。」
「え?」
「アルカリ性のおくすり出しとくから、一ヶ月毎食飲んで。」
「わかりました。」
「一応、その汗は飲んでも悪影響はないよ。美味しくはないだろうけど。」
「よれは良かったです。」
「そういえば発症してからどれくらい?」
「5時間ほど前に、息子が起きたときに明らかにおかしな濡れ跡があって…」
「OK。5時間ね。短くて発症は9時間前…まぁいいや。ちなみに、お薬はその汗が出てきてるときだけでいいよ。途中で治ったら飲まなくてもいい。」
「わかりました。」
「よし。今日はもう帰っていいよ。薬、ちゃんと効き目あるから、ちゃんと飲みなよ。」
「はい」
「あ、ちょっとだけサンプルに汗もらうね。いい?」
「え?」
「え?」
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