話し相手

糸子(イトコ)

文字の大きさ
上 下
72 / 101
ままごと

人の道は人以外でも

しおりを挟む
「「「いらっしゃ~い!」」」
「どういう人形をお求めだ?」
「あたし?ねぇあたし?」
「そんなわけねぇだろ。ババアは黙っとけ。」
「ジジイも同じよ!」
「喧嘩しない喧嘩しない!お姉さん系の私に決まってるから。」
「「ガキは黙ってな!」」

励まし係
「…」
「な…なんだこの人…ずっと見てきてんぞ…」
「驚かないものかしら?」
「いや、普通驚きますよ!こんなの!」
「でも…まだじっと私たちを見てるわ…」
「店長さーん」
「!はぁ…びっくりしたじゃない!もう!」
「あ………すまない。」
「「「なんの間だよ!」」」
「いや~いい人形だな~と、つい眺めてしまった。それが怖がらせてしまいましたか…すいません…」
「なんか…礼儀正しそうなやつだな…」
「まさか…」
「こんにちは~。いらっしゃい。人形、うるさくなかった?」
「いえ。よくできた人形ですね。縫い目がとても細かく見えにくい。腕も適当にくっつけてるわけじゃない。素晴らしい!」
「ありがとう。同業者ということでよろしいですか?」
「ええ。私も、隣の隣町で人形店を営んでるものでして。こっちに住んでる母が、ここの人形すごいわよって言ってたので、来てみたんです。」
「それはありがたい。ぜひ見てってくれ。」
「…」
「まぁ雰囲気からわかりやすいわよね~」
「結構な。」
「…」

「オーダーメイドってできます?」
「「「結局私たちは買ってくれないのね!」」」
「母から喋る人形の存在は聞いていまして、最近は動く人形も作れると聞き、お手伝いが欲しかったので。」
「既存のやつを動かすこともできるが?」
「いや、オーダーメイドで。」
「「「おい!」」」
「じゃあ人形作ってくれる人形だ~れだ。」
「「「…」」」
「オーダーメイドで」
「わかった。」
「「「…」」」
「数時間後に取りに来て。」
「ああ。」

「僕にお任せだよ。」キラン
「何今のキラン。」
「わかんない。」
「君がそよ同業者だね?僕には見てわかるよ。」
「ナルシスト系?」
「多分?お手伝い人形ってことだけ考えて作ってたからよくわかんない。」
「蛇の道は蛇。私にはよくわかるよ。」
「いや、さっきから言ってるから。蛇の道が丸分かりって言ったほうがいいんじゃないか?」
「…なんかダサい!」
「…」
「…」
「これでいい?」
「まぁ…いいけど。」
「これからよろしく頼むぞ。」
「できれば黙ってくれ。」

「気に入ったようで良かった。」
「返品として戻ってくんじゃねぇか?」
「そうならないことを祈るばかりだ。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

はじめましての、

MEIRO
大衆娯楽
【注意】特殊な小説を書いています。下品注意なので、タグをご確認のうえ、閲覧をよろしくお願いいたします。・・・ ちょっと変で下品な関係の話です。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

兄になった姉

廣瀬純一
大衆娯楽
催眠術で自分の事を男だと思っている姉の話

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...