話し相手

糸子(イトコ)

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ままごと

こんな眼鏡っ子

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人形屋…こんなのあったんだ…
「あれ…あるかな…」

推し
「あ…あの…」
「「「…」」」
「誰も…いないのかな?…」
「「「…」」」
(そろそろか?)
(準備はいいぜ。)
「?誰かいるの?」
(いくぜ…せーの!)
「「「いらっしゃ~い!」」」
「「しゃ~い」」
「ーい」
「い…」
(…)

「はっ!」
「気がついた?」
「あっ!えと…何が…」
「彼らの仕業だよ。」
「彼ら?」
「認識する前にかな?立てる?」
「は…はい…」
「ギリギリだね。手、貸すよ。」
「ありが…とう…ございます。」
「靴、履ける?」
「はい…」
「「「ごめんよぉ…」」」
「えっ?」
「さっきは驚かせてすまねぇなぁ。」
「俺達が大声だした瞬間白目剥いてぶっ倒れちまってなぁ。」
「ほんとに、悪いことをしたわ。」
「「「ごめんなぁ…」」」
「あぁ…うん。他の人には、もうしないでね。」
「「「は~い。」」」
「僕からもごめんね。こんな馬鹿な人形を置いてて。」
「誰がバカだ!」
「お前が提案者だろうが。このバカ!」
「そうよそうよ!このバカ!」
「あんな奴らだけど、許してやってくれ。」
「うん。なんとか治癒力が回ってきたし、いまのが人なら、危なかったかもだけど。」
「人なら?」
「この人形、魔法でしょ?」
「え?なんで、」
「あれ?先輩のはずなのに知らないの?」
「え?あ…」
「なになに?何の話?」
「秘密とかやめてよ~!」
「黙れ。少し奥に行こうか。聞かれたらまずい。」

「妖精がこの付近にも来てたとは。」
「何億年と経てばここにも来るよ。」
「それもそうか。この辺が唯一妖精が来てなかったとこなのに…」
「どおして先輩は妖精を嫌うの?」
「いや、嫌ってるわけじゃない。ただ…その…めんどくさいのが多くて…」
「あー…たしかに。陽気なやつは多いからね。」
「だろ!それがどうも苦手で…」
「そういうことだったんだ。…じゃあ、このこと、広めないからさ、代わりに、僕の推しの人形、作って欲しい。」
「いいよ!いいよ!どんなのがいい?」
「えっと…
僕と君とが出会う時、きっと誰かが僕たちのことを見守っていて、それが多分未来の僕たちなんだろうと考える今日このごろ
っていうアニメの「いちよ」って人。ちなみに略称は「僕今」。」
「そ…そうなんだ…ちょっと、調べとか含めて作っていかなきゃだから、そうだな…3時間後に取り来てよ。そしたら渡せる。」
「わかった。ありがと。」
「いえいえ。料金、格安にしとくよ。人形たちがやっちゃったし。」
「いくら?」
「722円」
「安いね。喋る人工知能はつけれる?」
「つけれるよ。喋りのパターンを覚えたら。」
「じゃあ高くなってもいい。お願い。」
「じゃあ、プラス120円と1時間だけど、」
「頼んだ。」
「よし。」
「それじゃ、4時間後だね。」
「うん。またね。」

「人形たち…」
「はいなんでしょうか。」
「僕たち人形で~す。」
「あいつは無視していいぜ。」
「「「アハハハハハ!」」」
「っ…ほんとに愉快だね。でも、僕はうるさいのが苦手だから、黙っててくれないか。」
「じゃあ出てけばいいんだよ。」
「ちょっとバカ!そういうことじゃないでしょ!客減らしてどうすんのよ!私たちが暇になるだけなんだから!」
「あーもう何だよも~。」
「いいからお前は黙っとけ!」
「チッ」
「ところで、出ていかねーにしても、何すんだ?」
「好きな漫画をいつも持っててね。それを読む。君たちにも教えてあげようか?」
「いいね。見たい見たい。」
「なんならデーブィデーもある。テレビで見れるぞ。」
「「「おぉ!」」」
「いいねいいねー!見よう見よーう!」

「終わったー!ん?外が騒がし…」
【お前。なんで俺のこと庇った。】
【あんたがね…なんか…見捨てられなかっていうか…】
「僕今の3話かな?あいつら、眼鏡の妖精に影響されたな~。」
【…俺等、もう同罪だかんな。】
【わかってるわよ。そんなこと…】
「騒がしいと思ってたが、ただのアニメの音か。人形たちが魅入ってる。あの子が呼びに来るまで寝てるか。」
【…わたしが…】
【?】
【なんでわざわざあんたを助けたと思う?】
【さぁ?】
【はぁ~…助けなきゃよかったかも。】
【なんだよ。なぁなんだよ!】
【知らない】
【なんだよ~!】
「…」
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