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処方
救急
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真夜中午前2時
老人男性の乗った車が対向車に激突。
赤信号の際に、間違ってアクセルを踏んだもよう。焦って対向車に激突した。
対向車には、女性一人と男の子が一人乗っており、女性は軽症。男の子は意識不明の重態。男性は心肺停止の重態。なぜか119にも繋がらず、たまたま近くにあった町病院へ行った。
わずか1手
女性は男の子の母親で、息子をなんとか車の外に枕とともに寝転した。
ドアが壊れていたおかげですぐにでも出せた。事故を起こした老人も、すぐに引っ張り出せた。
「まだ息はある。意識がないけど…お願い…少しだけ待っててね。」
母親は聞こえもしない息子に言った。
「脈がない…」
老人は心臓が止まっていた。女性は慌てていた。
「あぁ…あぁ…」
そこへ、一人の女性がやってきた。
「おい!何をしている!けが人は2人か!男の子を担いで近くの「イザ薬局」というところにいけ!」
どうやら町医者らしかった。
「私はすぐに老人の心臓を動かしてから行く!」
「!わかりました!ありがとうございます!」
「それを言うのはまだ早い!早く!」
母親は子を担ぎ、医者は老人をの胸を強く押した。
「ごふぅ!」
「起きたか!」
「なに…が…はぁ…」
「ちょっと揺れるが、我慢してくれ。んしょ。」
全員が薬局についた。
「緊急だ。すぐに検査と、必要なら手術をする。」
「んな、」
「つべこべ言ってられないんだ。」
医者はスマホを取り出し、なにかしら操作をした。すると、突然カウンターが真っ二つに割れ、奥のいろいろ入っている壁も割れ、手術室が現れた。
母親は開いた口が塞がらなかった。
医者は、カウンターの隣の部屋に行き、2台の手術台を持ってきて、老人と息子をゆっくり、それぞれの手術台に寝かせ、手術室に入れ、壁を閉めた始めた。
「奥さん、1時間以内戻るよ。」
「はい!」
当たり前だが、不安だった。深夜2時の事故。息子は重態、老人は心肺停止。自分は足がじんじんしびれる程度。ただ、心配で何もできなかった。
45分後
手術室の壁が開いた。
「息子は!老人の方は!」
さっきと一切変わらぬ服装、血もついていない。
「危なかったよ。もう、大丈夫だけどね。今は、安静にしておくためにあそこでしばらく眠ってもらっている。次起きるのは8時かな。老人もね。」
母親は息子のもとへ行き、傷一つなく眠る姿がとても愛おしく、嬉しさがこみ上げてきた。老人も無事なようだ。
「一体、どうやって?服もあれですし…」
「詳細は言えませんが、あの子、内臓がところどころ破れていたので、それを治しました。老人はいくつか骨折していたので、接着を。数日すれば完治するでしょう。」
「そんな…えっ?やっぱりどういうことですか?」
「あー…詳細は言えないんだ。ごめんね。」
「…」
当たり前だが、少し納得いかない。安心して、まともに考えられるようになると、おかしな話である。
事故を町医者が治した。手術で。それに、割れる壁、雑な説明。納得行くわけがない。
「わかった。これで説明終わり!」
医者はそう言うと、手を私の足にさっとかざした。その瞬間に足はみるみる回復し、あざが少々残る程度になってしまった。
「なっ…あっ…」
「…だからあまり言いたくなかったんだ。」
こんなの、初めてだった。
「広めるなよ。」
「あ…あなた…一体…」
「町医者だよ。そういえば、彼らの管理はやるから、あなたは事故の様子を誰かに言ったほうがいいんじゃない?」
あ…
「あ!わ…わかりました。行ってきます!息子、頼みました。」
「うん。」
…
その後…無事に息子も老人も、怪我は治った。今度、菓子折りを持っていこうと思います。
車は…面倒なことになってました。
老人男性の乗った車が対向車に激突。
赤信号の際に、間違ってアクセルを踏んだもよう。焦って対向車に激突した。
対向車には、女性一人と男の子が一人乗っており、女性は軽症。男の子は意識不明の重態。男性は心肺停止の重態。なぜか119にも繋がらず、たまたま近くにあった町病院へ行った。
わずか1手
女性は男の子の母親で、息子をなんとか車の外に枕とともに寝転した。
ドアが壊れていたおかげですぐにでも出せた。事故を起こした老人も、すぐに引っ張り出せた。
「まだ息はある。意識がないけど…お願い…少しだけ待っててね。」
母親は聞こえもしない息子に言った。
「脈がない…」
老人は心臓が止まっていた。女性は慌てていた。
「あぁ…あぁ…」
そこへ、一人の女性がやってきた。
「おい!何をしている!けが人は2人か!男の子を担いで近くの「イザ薬局」というところにいけ!」
どうやら町医者らしかった。
「私はすぐに老人の心臓を動かしてから行く!」
「!わかりました!ありがとうございます!」
「それを言うのはまだ早い!早く!」
母親は子を担ぎ、医者は老人をの胸を強く押した。
「ごふぅ!」
「起きたか!」
「なに…が…はぁ…」
「ちょっと揺れるが、我慢してくれ。んしょ。」
全員が薬局についた。
「緊急だ。すぐに検査と、必要なら手術をする。」
「んな、」
「つべこべ言ってられないんだ。」
医者はスマホを取り出し、なにかしら操作をした。すると、突然カウンターが真っ二つに割れ、奥のいろいろ入っている壁も割れ、手術室が現れた。
母親は開いた口が塞がらなかった。
医者は、カウンターの隣の部屋に行き、2台の手術台を持ってきて、老人と息子をゆっくり、それぞれの手術台に寝かせ、手術室に入れ、壁を閉めた始めた。
「奥さん、1時間以内戻るよ。」
「はい!」
当たり前だが、不安だった。深夜2時の事故。息子は重態、老人は心肺停止。自分は足がじんじんしびれる程度。ただ、心配で何もできなかった。
45分後
手術室の壁が開いた。
「息子は!老人の方は!」
さっきと一切変わらぬ服装、血もついていない。
「危なかったよ。もう、大丈夫だけどね。今は、安静にしておくためにあそこでしばらく眠ってもらっている。次起きるのは8時かな。老人もね。」
母親は息子のもとへ行き、傷一つなく眠る姿がとても愛おしく、嬉しさがこみ上げてきた。老人も無事なようだ。
「一体、どうやって?服もあれですし…」
「詳細は言えませんが、あの子、内臓がところどころ破れていたので、それを治しました。老人はいくつか骨折していたので、接着を。数日すれば完治するでしょう。」
「そんな…えっ?やっぱりどういうことですか?」
「あー…詳細は言えないんだ。ごめんね。」
「…」
当たり前だが、少し納得いかない。安心して、まともに考えられるようになると、おかしな話である。
事故を町医者が治した。手術で。それに、割れる壁、雑な説明。納得行くわけがない。
「わかった。これで説明終わり!」
医者はそう言うと、手を私の足にさっとかざした。その瞬間に足はみるみる回復し、あざが少々残る程度になってしまった。
「なっ…あっ…」
「…だからあまり言いたくなかったんだ。」
こんなの、初めてだった。
「広めるなよ。」
「あ…あなた…一体…」
「町医者だよ。そういえば、彼らの管理はやるから、あなたは事故の様子を誰かに言ったほうがいいんじゃない?」
あ…
「あ!わ…わかりました。行ってきます!息子、頼みました。」
「うん。」
…
その後…無事に息子も老人も、怪我は治った。今度、菓子折りを持っていこうと思います。
車は…面倒なことになってました。
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