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あとがき
あとがき
しおりを挟む【 本編は前回で終了となります。最終話をお読みになりたい方は、一つ前の話にお戻りください。 】
拙著、『桜子さんと書生探偵』を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本作は、一旦、ここで完結となります。
今後について、本編で書ききれなかったキャラがいるのと、新伍と桜子の関係がやや中途半端なので、もう少し続きを書けたら、と思っています。
現時点で考えているのは、従兄弟の牧栄進の出てくる軽めの番外編としっかりめに推理したい続編のつもりですが、やはり推理モノはプロットや構成に時間がかかるので、時期は未定です。
この先も二人にお付き合いいただける方は、気長にお待ちいただけると幸いです。
引き続き、よろしくお願い致します。
また、以下に参考文献や影響を受けた作品等を記しておきます。ご興味のある方はお読みいただければと思います。
*参考文献等*
【文献】
・『生きづらい明治社会 不安と競争の時代』松沢裕作(岩波ジュニア新書)
・『戊辰戦争―敗者の明治維新』 佐々木 克 (中公新書)
【文献以外】
・明治村(愛知県犬山市)
園枝邸を描写するとき、村内の三重県庁舎の白い建物を思い浮かべていました。
・文化のみち 二葉館(名古屋市東区)
19話で触れた女優、川上貞奴の別宅です。大正時代の建物ですが、和洋折衷の雰囲気は湖城邸の参考にしています。(洋館部分はもっと大きいイメージですが)
また、作中の登場人物に「貞岡しを乃」という女優が出てきますが、実在女優の川上貞奴に着想を得て造形したキャラクターです。
そのため、ストーリー上、川上貞奴の名前を出す必要はなかったのですが、あえて作中の会話に取り入れました。
*その他影響を受けた物*
里中満智子先生の『あすなろ坂(講談社)』という少女漫画を、子どものときに母の部屋で読んで、衝撃を受けました。
舞台となる時代は、幕末から戦後までですが、本作の時代描写は、あすなろ坂の明治時代パートの描写に大きな影響を受けています。(湖城家の庭にもあすなろの木があります。)
特に、作中の重要キャラに会津藩出身の帯刀新吾という人物がいます。
これは、『桜子さん~』のプロットを考えるときに、名前を借りて、仮で『新伍』としていたら、最終的に出来上がったキャラに、もう新伍以外の名が嵌らなくなってしまい、そのまま使うことになってしまったためです。
(※ちなみに生い立ちや性格は全く違います)
また、ついでに言うと、私、『ひょんなことから小学一年生になってしまったことで全国的に有名な某探偵漫画』が好きでして、新伍の名前は、その漫画の主人公の高校生探偵に及ばす…の気持ちを込めた名前でもあります。
どちらも名作で、特に前者は、名前と出身地(新伍自身は会津産まれではありませんが…)に、「アレ?」と気になる方もいるかもしれないと思い、ここに明言させていただきました。
以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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