2週間と200余年と。出会って変わったふたりの始まり。~ハロウィンダンションで

なかむ楽

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12.だって、好きなんだもん②

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「……──ぁ? ん? んん……っ、きも、ち、い──」

 優しく扱くだけでは足りなくて、フィーリーが握るよりもちょっと強めに握って、上下にしゅこしゅこ擦ると昂ってくる。かっかっと首の付け根が熱くなって、腰から先が歓喜している。
 カリ首に引っ掛けて赤くなったまぁるい先っちょに触れると、強い快感がびりんびりん走る。尿道口からたらたら垂れるそれを肉棒に塗りたくり、ぬちょぬちょ擦る。バカみたいに腰が勝手に前後に動く。

「ふっ、く……ぅ」

 フィーリーの寝顔と、寝返りで丸見えになったおっぱいと腹、とっても小さなショーツ姿を見ると、一層興奮する。手が止まらない。ひとつ覚えのおサルさんだ。
 はーはー。はーはー。フィーリーの魅惑の腟内なかに入れている時や、口淫されている時よりは劣るけれど、気持ちいいし、どちゃくそ興奮する。興奮度だけなら、無防備に寝ているフィーリーの前で、恥部をさらけ出してしゅこしゅこしている今のほうが高いかもしれない。

「……ぁ、はぁっ」

(フィーリー。フィーリー。僕を、好きになってください。こんなにも、こんなにも好きなんです。おかしくなっちゃうくらい、フィーリーが好きなんです)

 前かがみになって、フィーリーにキスしそうなくらい顔を近づける。腰から先が砕けそう。このまま射精してしまいたい欲に駆られる。

(……がまんっ)

 立ち上がり、しゅこしゅこぬちょぬちょしている場所をフィーリーの寝顔に近づけると、悪いことをしている気がして、とっても後ろめたいが、さらに興奮する。おちんちんがまた大きくなった。どうしよう。
 汁だくの先っちょが、艶やかな唇に当たってしまいそうになって、慌てて離したが、ぽたりぽたりと唇に落ちてしまう。
 フィーリーは、寝ているのに赤い舌を出して、透明でえっちな雄汁をペロリと舐めとった。

「!!!」

 さらなる衝撃が胸を貫いた。

(なんて、なんて……えっちで、えっちっちぃで、えっちっえっちぃんだ!!!)

 フィーリーは寝ていても、可愛くてえっちえっちぃな牝犬なんだ。そう思うと、もうちょっとだけ舐めてくれるのが見たいし、舐めてほしい。できれば、遠慮なくちゅーちゅー吸ってほしい。官能的な語彙力はが本当に残念である。

「…………、ちょっとだけ……」

 セムは先っちょをフィーリーの唇につける。ものすごくドキドキドキドキする。起きたら、殴られるだけでは済まないだろう。良くて半殺しだ。仮に起こしたとしたら、ちょんぎりの刑かもしれない。恐ろしい。
 バレないように、そろっとちょろっと、先っちょをちょんっとフィーリーの唇につけると、いやらしく薄らと開いた。
「おお」と感嘆詞が漏れる。そりゃカウパーもだくだく洩れるわ。おちゃめな蛇口コックだからしかたがない。
 しゅこしゅこを休み、大きく膨れ上がった先っちょで唇をちょんちょん叩く。すると唇から赤い舌が出て、雄汁をぺろぺろ舐める。なんだか、とっても感動する。
 薄らと開いた唇に雄汁まみれの先っちょをくっつける。

「ん……せ、む……」

 どきんっと大きく心臓が跳ねた!
 起きたかと思ったが、寝言のようだ。まぎらわしい。

「そーせーじ……ん、むぅ……」

「ソーセージじゃなくて、飴ですよ飴ちゃん。棒キャンディさんです。だから、舐めてください」

 なにを言っている? でも、やたらめったら興奮する。つい出てしまった涎を手で拭う。

「ん、んん……は……む」

 寝ているフィーリーは、先っちょをぴちゃぴちゃぺろぺろ。起きて攻める時より、拙く舐める。

「わ……。なんだか……」

 ちゅぷっ、ちゅぷっ。れろれろ。
 ほんとうに、幼子が棒キャンディを舐めているみたい。

「えっぐ。エグいくらい興奮する。はぁ……。フィーリー。じょうずですよ」

 子猫になにかを教えている気がする。子猫にはスケベを教えないが。
 後ろめたさがエッセンスというか、スパイスというか。寝ている好きな人の前で、おっきした性器を出して(扉1)しゅこしゅこしながら(扉2)寝顔に近づけて(扉3)先っちょの雄汁を舐めさせ(扉4)あまつさえ、口内を犯そうとしている(扉5)。一気に変態への5つの扉が開いてしまった。これはもう、変態であること間違いない。変態を調べる試験薬があったら、高そこそこ濃度の変態色に変わるだろう。

「おっぱいに挟んでもいいですよね?」

 徐々に犯行が大胆になる。おまわりさん、ここです。こいつです。
 セムはフィーリーの胸の上に乗っかり、腕を引く。たわわなおっぱいの深き谷間に、にゅるんっと雄肉を差し込む。圧迫感は足りないが。フィーリーがしてくれるのとは違う興奮を覚える。

「あ、すご……っ。フィーリーのおっぱい、気持ちいいっ」

 舐めてもらうのとも、しゃぶってくれるのとも違う、おっぱいの気持ちよさ。自分の手でしゅこしゅこする方がはるかに刺激的なのに。無防備に寝ているフィーリーの身体を勝手に使ってしまうことに、心が躍る。
 思えば、寝落ちしたフィーリーを犯している時も心を躍らせていた。

「ん、ん……っ。がまん……っ、できないっ。……ああ、くそっ」

 度し難い射精感が込み上げて、キャラも崩れてきた。なにも考えずにおっぱいぬるぬるして、寝ているフィーリーの顔に射精したら、さぞ気持ちいいだろう。
 でも。起きたら。もしくは、朝気づいたら、半殺しの目にあう。フィーリーは許さない。

「フィーリー……」

 切ない。おちんちんも射精感も、身体のどこそこも。心も。
 フィーリーを好きになって、好きになってもらえたら、天使に戻れる。偉大で寛容な神は言った。『ハロウィン限定特別フィールド出現中に、愛し愛されたら天使に戻してやる』と。殺害予告かよ。

(天使に、戻ったら。……フィーリーと一緒にいられない)

 神の使いである天使は階級制だ。また魔物や悪魔を滅ぼす毎日になる。甘くて美味しいお菓子も食べず、眠らず人界を巡回し人々を人知れず助け、刺激的なのに安心するセックスもしない。
 セックスをするならフィーリーがいい。フィーリーだけ。フィーリーじゃないと、こんなにも興奮しないし、すべてを触れ合いたいとも思えない。もっともっと、フィーリーといたい。心を許し、許される仲になりたい。天使になんの未練もない。だけど。愛してもらいたい。同じ大きさ重さ温度湿度じゃなくてもいいから。ほんのちょっぴりでもいいから、好きになって。

「好き、です、フィーリー」

 ごちゃごちゃ考えているから、射精感が遠のいて、わずかに余裕が生まれる。心には余裕なんかない。恋しさと背徳感、その他渦巻く感情でぱんぱんに膨れ上がっている。

「一緒にいたい、です。好きになって、フィーリー」

 ぬりゅんっとおっぱいの深い谷間を突き抜けて、唇の先に先っちょがむにゅんと当たる。グッと奥歯を噛み締める。
 切ない。苦しい。大好き。言葉が足りない。助けて。こんなに、誰かを、好きなになれるなんて。幸せなのに、胸が苦しくて苦しくて、狂いそう。
 肉体も。笑って怒って、考えている姿も。サッパリしているようで、実は情け深いところも。世話好きで、勝ち気。口が悪いけど本当は優しい。楽しそうに前を歩き『セム』といろんな表情で、青い髪を波立たせて振り返るのも。

「好き。はぁっ、好きです」

 でも、この告白は届かない。
 天使に戻るために近づいた。ひと目で好きになってしまった。
 誤解しないで。好きになったけれど、天使に戻るために好きになったんじゃない。
 張り裂けそうなくらい、フィーリーが大好きだ。

「ふっ。フィーリーっ」

 セムはフィーリーのマシュマロおっぱいから離れて、手でしゅこしゅこする。止まらないし、止められない。いつの間にかボロボロ泣いていて、涙も止められない。涙と涎、汗で顔もぐしゃぐしゃ。

「……ぁっ、あ……」

 言っていいのか? 言ってしまったら、もう戻れない。戻りたくない。天使に戻りたくない。
 とっくに我慢の限界を超えた射精感が、全身を暴れ回る。爆発寸前だ。心も。身体も。

「あっ、あ……っ、愛して、いますっ」

 爆ぜたように激しく噴き射精る。初めてフィーリーを攻めた時みたいに、猛烈な快感で頭の中が真っ白だ。身悶えしているのに、腰は止まらなくて、びゅるびゅうと精液を飛ばしながら、怒張がのたうち回る。
「あ、あ、あ……」快感で震える声を恥ずかしげもなく出して。
 はーはー。荒い息。涎と涙を拭くこともせずに、最後の一滴まで射精し尽くす。
 フィーリーのおっぱいと顔、青い髪は、大量の精液が付着している。つとつとと衰えていく肉棒の先は、フィーリーの腹に精液を垂らしている。

(…………芸術作品、よりも、美しくて、艶やかだ)



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