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15.終幕ロゼッタと恋人たちのキス

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 お姫さまのように横抱きでベッドルームへ連れて行かれ、それこそロゼッタはマシューの宝物になった錯覚をするキスと愛撫を注がれた。
 執拗に胸を責められながら、蜜をたっぷりと滴らせる秘所を指で念入りに嬲られて、ロゼッタは何度目かの絶頂を味わい、彼がよこす快感の虜になっていた。

 くたりとシーツに横たわるロゼッタの膝を裸のマシューが割って入る。ぐっと大きく足を広げられた羞恥に駆られたが、それよりも秘所をぬちぬちゅと卑猥な音を立てて往復する灼熱の肉棒が、ロゼッタをあられもない声を上げさせて悦ばせる。
 切なくきゅううんと締まるお腹の奥が彼を待っている。

「ロゼッタ……、大切にする」

「……はい。わたしもマシューさんが……大切です」

 くちゅり、小さな処女の蜜口に熱くて硬いものをあてがわれ、身体が小さく緊張した。だけど、ロゼッタも一緒になれるのを心待ちにしていた。

「抱きたいがために、今日強引に引っ掻き回したのは謝らない。俺なりの誠意だ」

 わかってます。そう言いかけて、蜜口に侵入してきたもののとんでもない熱さのせいで言葉を呑み込んだ。

「あ、あぁ……っ! あつ、い」 

「まだ序の口だぞ」

 濡れそぼった処女の隘路をみちみちと、巨大な焼きごてが入ってくる。それは進んでは戻り、ゆっくりとロゼッタの再奥を目指している。

「ま、しゅ……さぁん……っ」

 今日まで指で慣らされていたせいで痛みは少ないが、内臓を圧迫する大きな楔が苦しませる。指とは比べものにならなくて、ロゼッタは息を大きく乱す。
 だけど、眉根を寄せているマシューのほころびつつある目元と口元のセクシーなほくろを見つめていると、なんだって我慢できた。

「上手だ、ロゼッタ……、まだ、狭いな」

「マシューさんは……、んん……、気持ちいいんですか?」

「もちろんだ。力を制御するのが難しいくらいにな」

「はぁ……、んぅう……っ。よかったぁ。もっと、きもちよく、なって……あぁ」

 彼がよくなってくれるなら、どんな苦痛でも苦難でも耐えられる。

「煽ってくれるね」

 ぐうっと一気に入ってこられ、大きな圧迫感がロゼッタを襲う。でも、苦しさよりも心の奥底から湧いてくるマシューへの愛が大きい。

「ロゼッタ……」

 ようやく最後まで入ったのか、マシューが抱きしめて何度も頭を撫でてくれる。
 少し動くとお腹の中にとても硬い灼熱の棒があるのがわかる。それでも、マシューとつながれた喜びが痛みを和らげ、緊張を解いた。
 やってくるのは、大きな愛しさと切なさだ。胸の奥底でこんこんと湧いては、涙になって溢れていく。

「好きです、マシューさん。手が……届かなくても、ずっと、ずっと好きです」

 彼の筋肉質でしなやかな背中に腕を回して、サラサラの長い髪を手ぐしでたどたどしく梳く。
 満足した深い溜め息を吐くと、身体の中にあるマシューがびくんと大きく跳ねた。暴れた灼熱は、ロゼッタの肩を跳ね上がらせる。

「あんんっ」

「堪えてるときにおまえさんは……」

「あ、……ひゃ、あっ」

「届かない? 届いてるだろ」

 少し下がった彼の熱は、狭窄だがしとどに濡れた膣を押し上げて戻って奥をみちみちに満たす。無意識的にロゼッタは掴んでいたシーツをたぐり寄せる。自分のなかでなにかが変わってしまうような予感がして怖かった。

「ロゼッタを手に入れるためなら俺はなんでもする。そう決めたんだ。やすやすと届かないところに行かせると、思うなよ」

 マシューは幾度も愛しさを刻むようにゆっくり抽挿を繰り返す。

「は、ぁ、ぁ……あんん」

 彼の熱が寄こす淡い快感のさざ波でロゼッタは溺れそうになった。現に、溺れたような喘ぐ声が呼吸の代わりに口の端から洩れている。

「好きだよ、俺の、ロゼッタ」

 その一言がロゼッタから痛みを取り除いた。いや、マシューが寄こすものはすべて愛しさに変わった。

「ん……はぁ、わたしも、すきです、すき……。ましゅーさん」

 狭い膣をぐりぐりと拡げる熱が幾度となく抽送を繰り返してロゼッタを高みへ連れていこうとする。
 初めては痛いだけだと本で読んだが、嘘みたいに大きな快感の荒波がロゼッタを襲う。
 指で植え付けられた弱いポイントをぐりぐり擦られると、怖いぐらいの快感が押し寄せてくる。全身がこわばり、シーツを掴む手に力がこもる。

「もっと俺を求めろ、ロゼッタ」

「あ……はぁ、ましゅーさん、ましゅー……さぁんっ」

 隘路に熱を移す抽挿が激しさを増す。これ以上の快感が恐ろしくて、ロゼッタはシーツを手放して身を捩ろうとする。しかし、マシューががっちり腰を掴んでいるから逃げられない。

「ふぁっ……あ、ああっ!」

 玉の汗が浮かぶ背中が弓なりに反った。マシューは遠慮なく深く入り、恥骨をくっつけて敏感な女芯を下生えでぐりぐりと擦りながら、どこよりも熱い最奥を大きく掻き混ぜる。
 ぱたぱた落ちてくるマシューの汗も、さらさら落ちてくる琥珀色の長い髪でさえ、火照りきったロゼッタの素肌を感じさせる。

「あ、ふぁあっ。おく、ぁあ」

 夕焼け色の髪を振り乱して、とっくに迎えた絶頂のなかで絶頂を繰り返す。

「教え甲斐が、あったな」

「ま、しゅ……さぁんっ。やぁ……、こわ、れ……ちゃい、ますうぅ」

 初めての経験で壊れてしまったらどうなるのか。そんな心配を真っ白になりつつある頭の片隅で思う。
 マシューも徐々に余裕をなくしたのか、馬に乗っているみたいに髪を振り乱し、汗を飛ばす。

「ロゼッタ……、は……、出すぞ」

 マシューも荒い息と激しい抽挿を繰り返して、ロゼッタをこれ以上なく追いつめ──、無垢だった最奥に雄の飛沫を勢いよく放った。

「あ、あああ……──」



 愛の印を受け止めたロゼッタは、荒い息のままうっとりとしているいる。マシューもすぐに離れないで、恍惚のなかをたゆたっている恋人にキスを繰り返す。
 辛抱が長くて、やりすぎてしまったとマシューは少し反省したが、後悔はない。

「これで子供ができれば結婚はすぐだな」

 とはいえ、順序立てなければ、ボールドウィンが烈火の如く怒り狂うのが見えていた。確率の低い避妊法にしようと、マシューが考えていることなど、逞しい胸の上で夢見心地の中に逞しい胸の上で夢見心地の中にいるロゼッタは知る由もなかった。



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