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05.公私の区別
❦・07-35・❦
しおりを挟む「抜けるまでえっちしないといけないんだよ」
「抜けるって……どらくらい?」
「さあ? 特濃精液をちい以外にあげたことないからわからないよ。ってわけで、オイタをしたお仕置ね」
ウェインが指をパチンと鳴らした。
明るかったゴージャスな部屋から、薄暗い本棚(?)に囲まれた部屋に変わった。千綾はまだ足を踏み入れたことがないが、資料室や倉庫のようだ。
「う、嘘でしょっ!?」
(地下や低層階にあるとは聞いていたけど)
背中にあたる金属の棚の冷たさ、資料ファイルのザラっとした感触。薄明るい光のなかをちらちら舞う粉塵。ウェインの向こうにも本棚があり、資料ファイルやダンボールが積まれている。
瞬間移動かと思ってうろたえてしまう。
「安心して。幻覚じゃなくて、ただの投影だよ」
「投影?」
「VR機やプロジェクタなしで質感まで再現できる魔術だよ。難しいことは考えなくていいからね。リクエストがあったら部屋のなかで青空の下やビーチなんかの投影のなかでえっちするのもアリだよね。ナンチャラ号みたいでしょ」
「しないし、ナシだよ」
「そう? オフィスえっちマンガの定番スポットなんでしょ? ここ。ちいのベッドの下のえっちなマンガで学習したんだ」
そんな学習しなくていいよ! と、ツッコミを入れようとしたが、なにやら外で話し声が聞こえる。
(誰かいるの? ……でも、仮想のもので……。現実じゃなくて……。求めてないディテールが細かいッ)
「ちい」
「……だめ」
「そう? ものすごーく興奮して発情してるみたいだけど?」
「あ♡」
はしたなく着崩れている胸元から見えている乳房を、つんっとつつかれただけで、ビクッと感じてしまった。
深イキしたあとよりも強く快感を拾ってしまう。
身を捩り、背中の本棚に背中を押しつけるより先に、キスをされた。
ぴちゃ。れろ。じゅ、じゅる。
捩じ込まれた舌が口内をかき混ぜ、唾液を啜られる。たぶん、いつもとあまり変わらないキスのはずなのに、鼠径部のぬるつく場所がビクンビクン疼く。
(……だ……め……、キスだけで、イっちゃい、そ……ぉ……)
「とろとろの顔。かわいいね、ちい」
「っぁ……、は……♡」
力の抜けたぬらぬらの剛直が、愛蜜をたらたら流すとろんとろんの女神の三角に擦り付けられた。
ものの数回で、千綾は身震いをして達してしまった。しかし、膣も子宮ものたうつほど焦れている。
「あれ? ちい、素股でイっちゃったの? オフィスセックスが好きなの? 人がいるところでのセックスがいいのかな?」
「ちが……ぁぁ……ゃ、ぁ、い、れ、ちゃ……っ、だ……め♡」
「腰動かしてて説得力ないね」
ぷちゅっ。蜜口に硬くて太い亀頭が当たる。ぐっぷっ。溢れて止められない愛蜜を押すように、体内に亀頭が挿入ろうとしている。
「……だ、め、ぇ」
言いながらウェインの腰を掴み、みずからの腰を突き出す。
ウェインは、艶やかに微笑うと、唇に人差し指を立てる。
「ね、誰かいるみたいだよ?」
そうだった。ここは会社だ。それでもって、会社のなかにある資料室か倉庫かどこかで。ドアの向こうには誰かが話している。
「欲しいの。おち〇ちん、いれて。ぐちゃぐちゃにして」
くいっと腰を浮かせて、亀頭をヒクつく蜜口へ誘う。
「素敵なお誘い……、だねっ」
──ずんっ!
ぷちゅ、ぴしゃ。女の射精を放っている千綾は、頭のなかをぱちぱち爆ぜさせながら、達していた。
「────ッッ♡ ァ、あ、ほし……かったぁ♡」
ぬごぬご、硬い雄肉でかき混ぜられ、熱さをダイレクトに味わう。まつ毛も震わせ、小刻みに唇を動かして。
ウェインは器用にも打ちつけながら、ぢゅぢゅっ、と乳頭を強めに吸っている。
(二箇所責め……で、いくぅ……っ♡♡ オフィスなのに♡)
ガタガタと資料棚が音を立てるし、ウェインと肌をつぶける音も、飛沫を飛ばす音、カツカツ床を蹴る音も立てて。
「……しぃ」
「ん、んぅ」
口を塞がれたのに、千綾はその手をぺろぺろ舐めて咥える。
「誰か来るのかな?」
「──え?」
嫌な感じでドキリとした。
そうだ。ここは会社だ。
ぎ。音を軋ませてドアが開くと、スッと廊下(?)の光が入り込み、塵をより目立たせる。
(やだやだやだっ! 信じられないっ!)
「あれ? 誰かいると思ったのにな」
誰か──男がドアを開けた。その緊張で思わず身体に力が入り、腟内にいる肉棒を締めてしまい、軽く達してしまった。超強力な淫魔汁を経口摂取してしまったのだから、どんな些細な衝撃でも快感に変わってしまう。
(やだ……っ。どうしよう。ヤバい。いろんな意味でヤバいってば~っ!)
「ちい。ギチギチ。ちょっと緩めてよ」
「わ、わかんない、……っ。ふ……ぅ、は……っ」
キスをされて身体のこわばりは解けるが、耳がドアの方を向いている。
こんな半裸状態でキスもなにもない。さすがに身体を隠して身を丸くさせるが、ウェインに頬を撫でられただけで、吐息が漏れた。
物欲しげに唇が開き、簡単にキスを受け入れてしまう。特濃精液をダイレクトに受けた口内はとくに過敏で、彼の肉厚な舌の動きがやたらと気持ちいい。
と、ゆる。くちょ……。腟内を緩慢に肉杭が動く。
「ふふっ。ちい、かわいいね」
ウェインは口元の唾液を手で拭い、舐める。彼氏の好きな色っぽいポーズ上位に食い込む。どきゅんっ。と胸が高鳴る。
ウェインに全身全霊を向けたいが、ドアを開けた誰が気になる。
「……っぁ、ぁ、っ♡」
彼のいやらしい腰つきに合わせ出てしまう声を慌てて口を手でふさぐ。会社で知られてはいけない痴態だ。会社だけじゃなくて、ウェイン以外に見られたくない。
「おかしいな? 音がする?」
「おいおい、やめろよ。怖いだろ」
男ふたりのようだった。
困る。困る。上半身はほぼ剥き出し、下半身に至っては、お尻まで丸見え。ガーターストッキングにパンプスだ。こんな姿を他人に見られたらやばい。
これがアダルト動画や男性向けのエロマンガならよくあるシーンだが、リアルではだめだ。モラル的に完全にアウトだ。会社人としても社会人としても死んでしまう。
せっかく一流外資企業に転職できて、部署にも仕事にも慣れ、新プロジェクトにも参加しているのに。全部水泡に帰す。クビだけならまだしも、わいせつ罪的ななにかで書類送検される可能性。最悪の場合、男たちが画像か動画にしてネットにばら撒かれたら、一生残ってしまう。ネット魚拓はホラーより恐ろしい。
「ウェイン、やめ……っ、……っ、ッ」
ゆるゆると小刻みにもどかしい場所を肉先でくすぐられて、ぶわっと熱が噴き出てくる。
「おねが……い、ウェイン」
青息吐息、溜め息吐息。ふるふると震えているのは、恐れか恥か、快感か。なにゆえ、このような事態になったのか。超強力媚薬恐るべし。
ずるんっ。硬い雄の肉が体内から出ていき、イきながら安堵の息を長く吐く。
(ウェインにも分別があったんだ……)
なんて、つかの間。その手によって、強引に回れ右。くるりとターン。
「ごめんね、気づいてあげられなくて。後ろからがよかったんだ?」
(ちっがーうっ!)
振り向いて叱ろうとしたが、コツと足音がドアから響いて千綾に緊張が走り、冷や汗が背中を伝う。
「誰かいるのかな?」
「怖いからやめろよ」
(いません! いないから、出てって!)
ひんやりとした背中に体温を感じた。ぎゅっとウエストを掴まれると、そこに硬さを失っていない太ましい棒がにゅっと差し込まれる。
(だめだめだめっ! ウェインっ!)
とは思うもの、超強力媚薬とまだ物足りない身体は、ウェインの熱を易々と受け入れてしまう。
ごりゅごりゅ、ぬりゅぬりゅ腟襞を捲り上げて奥を突き進む、愛しい熱。
「────~~ッッ♡♡」
口を手で塞いで、深く感じている声を止める。が、なぜか感度が増してしまう。
「ちい、かわいいね」
ゆるゆる子宮を揺すられる緩慢な動き。もどかしくて腰を動かしたくなってしまう。
「ふ……。ぁァ……っ♡」
指を噛んで声を殺していても、声を出さねば息がままならない。
(だめ……、ウェイン。もうしないで。……でも、ここでやめられたら……)
ちらりと後ろを向くと、扇情的な表情で笑んでいる青い目と目が合う。
ただひたすら求めてくれる男に、胸が高鳴ってしまう。
(かっこいい! ビジュもシチュもすきぃっ! プラス背徳感効果……)
ずんっ。雄肉が膣奥を強く打ち、ぬぐっ、卑猥な形の亀頭が腟内を掻き乱す。
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☽・:*
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